介護される人だけでなく介護者にも大切な言葉「本当の自立とは依存先を増やすこと」

子どもに迷惑 かけたくない

自分の子どもたちには迷惑をかけたくない!

今介護されている高齢者世代、お子さんがいらっしゃる現役介護者世代にも、このように考える方はかなり多いと思います。

  • 自分の病気が悪化しても、子どものお金を使わせてはいけない
  • 子どもたちには子どもたちの生活があるから、援助は一切いらない

子ども思いの親ですし、ステキなことだと思います。

子どもに迷惑をかけたくないなら、子ども以外の第三者に頼る気持ちがあればいいのですが、

  • 介護保険サービスを利用しようとしない
  • 生活保護の申請をしない

という方向に行きがちで、回りまわって結局子どもに迷惑がかかることもあります。すべて自分でやることが自立であり、人の手を借りるなんて恥ずかしいと思いがちです。

先日、新潮社出版部部長の中瀬ゆかりさんが、中村うさぎさんの新刊のインタビューをされていて、その記事を読んでいてハッと思った言葉があります。それがこちら。

人に頼らず生きることが「自立」だと考えていたが、そんなことは不可能だと感じたという。「自立とは、依存先を増やすこと」という熊谷晋一郎氏の言葉を引き、「誰かにちょこっとずつ甘えられることが自立なんだ、とやっとわかった」と語った。
引用元:https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20180316-00549366-bookbang-ent

うさぎさんは心肺停止や呼吸停止など生死をさまよって、今があります。退院後の車椅子生活で、この境地に達したそうです。文中の熊谷晋一郎先生は生後すぐに脳性麻痺になり、それでも小児科医で活躍されているお方。日常生活において、他者の介助が必要です。

このお話は介護される人目線で語られていますが、実は介護する人たちにも同じことが言えるのではないでしょうか?

介護する人の中には、孤独に頑張る人はいっぱいいます。そういった方々はご自身では「自立」のつもりでも、熊谷先生の言葉を借りれば全く「自立」しているとは言えません。

歳を重ねると、なかなか今の自分は変えられないと言います。本当に自分の子どもたちに迷惑をかけたくないのなら、「子どもや第三者に小さな迷惑をかける練習」を若いうちから実践して、人に頼れる技術を磨きたいものです。

会社にもいますよね、なかなか人に頼れないで何でも自分でやろうとする人が。もし自分の体が不自由になってしまったり、思うように行動できなくなってしまったとき、人のお世話になるということを受け入れるのに時間がかかると思います。

亡くなった父も、退院して在宅医療・介護に切り替えたとき、まさか自分が「女・子ども」に介護されるなんてと思ってました。そういう時代で生きてきた人だったので、その価値観と介護を受ける自分とで、多少苦しんでいたところはあったと思います。

本当の自立とは、依存先を増やすこと 

親として、そして介護者として、この言葉は胸に刻んでおくべき言葉だと思います。

今日もしれっと、しれっと。

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ABOUTこの記事をかいた人

1972年岩手県盛岡市生まれ、東京都在住の介護作家・ブロガー。認知症ライフパートナー2級、認知症介助士。なないろのとびら診療所(岩手県盛岡市)地域医療推進室非常勤。祖母(認知症+子宮頸がん・要介護3)と母(認知症+CMT病・要介護2)のW遠距離介護。2013年3月、2回目の介護離職、同年11月祖母死去。2017年悪性リンパ腫の父(要介護5)も別拠点で在宅介護したが死去。現在も東京と岩手を年間約20往復、書くことを生業にしれっと介護を継続中!連載:介護ポストセブン(小学館)認知症ONLINE(ウェルクス)、著書:がんばりすぎずにしれっと認知症介護 (新日本出版社)医者には書けない! 認知症介護を後悔しないための54の心得 (廣済堂出版)ほか