認知症の人のドアの閉め忘れ・開けっ放し問題を解決する

遠距離介護しているから。認知症介護しているから。母に住み慣れた家で過ごしてもらいたいから。そんな理由の積み重ねから、あらゆるものを遠隔で操作したい衝動に駆られています。

実際わが家ではエアコン、テレビ、照明、暖房、カーテンなどを遠隔操作でき、またスマートスピーカーを使って母に音で情報を伝えるなど、様々な工夫をしてきました。

そんな中先日、エアコンの遠隔操作はできても、戸の開け閉めまでは遠隔操作できないと書きました。

何かいい方法がないかなと思っていたところ、ドアクローザーなるものを見つけたのです。

閉め忘れのないドアクローザーの仕組み

ドアクローザーを検索すると、下の写真が出てきます。ゆっくりドアが自動で閉まるので、便利ですよね。でもこのドアクローザーを自分で後付けするのは、たぶん厳しい。

わたしがAmazonで見つけて購入したドアクローザーの仕組みは、扉と壁や柱の2か所にドアクローザーを両面テープやネジで取り付けます。

ドアクローザーの中にはワイヤーが入っていて、先が輪になっています。それをフックに引っかけると、仮に扉を開けたとしても自動で閉まる、かなり原始的な仕組みです。

購入したドアクローザーは2個セットで990円、色は2色でブラックにしました。引っ張る力も3段階ありました。重い扉なら張力の強いもの、軽い扉なら張力の軽いものを選べばいいです。

ドアの上に取り付けたドアクローザー
ドアクローザーの仕組みはシンプル

Amazonの説明ページを見た方がイメージが湧くかもしれませんが、わたしが購入したドアクローザーはこちらです。引き戸でも開き戸でも対応できるところがいいです。

認知症介護でのドアクローザーの使い道

わたしが購入しようと思ったきっかけは、エアコンの冷気を逃がさないようにするだけではありません。元々認知症の母がある場所の扉を開ける習慣があって、それは急に始まったことなのですが、できれば止めて欲しいとずっと思ってました。

だけど遠隔で扉は操作できないし、何かいい方法ないかなと思っていたところに、今回のエアコンの冷気逃がす問題も浮上。それで真剣に調べたら、原始的なドアクローザーを見つけたわけです。

認知症介護の視点で考えると、昔の冷蔵庫で自動で扉が閉まらない機種を使っている方は使えるかもしれません。またうちと一緒でエアコンの冷気を逃がす方、防犯的に開けて欲しくない扉を開けっ放しにしてしまう方にいいと思います。

Amazonレビューでは猫に入って欲しくないスペースに取り付けたとか、外の虫を入れないために取り付けたなどの声がありました。

2個で990円だったので、失敗してもいいかなくらいの気持ちで購入しました。遠隔操作ではありませんが、原始的な仕組みでドアを自動開閉にできます。

引く力のほかに、取付場所を工夫すると扉の閉まるスピードをコントロールできます。うちは静かにゆっくりがいいので、ドアの限りなく蝶番に近いほうに取り付けました。

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今日もしれっと、しれっと。


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東京と岩手の遠距離介護を、在宅で11年以上続けられている理由のひとつが道具です。介護者の皆さんがもっとラクできる環境を整え、同時に親の自立を実現するために何ができるかを実践するための本を書きました。図表とカラーで分かりやすく仕上げました。

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ABOUT US
工藤広伸(くどひろ)介護作家・ブロガー
1972年岩手県盛岡市生まれ、東京都在住。
2012年から岩手でひとり暮らしをするアルツハイマー型認知症で難病(CMT病)の母(80歳・要介護4)を、東京からしれっと遠距離在宅介護を続けて12年目。途中、認知症の祖母(要介護3)や悪性リンパ腫の父(要介護5)も介護し看取る。認知症介護の模様や工夫が、NHK「ニュース7」「おはよう日本」「あさイチ」などで取り上げられる。

【音声配信Voicyパーソナリティ】『ちょっと気になる?介護のラジオ
【著書】親の見守り・介護をラクにする道具・アイデア・考えること(翔泳社)、親が認知症!?離れて暮らす親の介護・見守り・お金のこと(翔泳社)、医者には書けない! 認知症介護を後悔しないための54の心得 (廣済堂出版)ほか