母のトイレの座り方が理由で水漏れ発生!介護的対策とは?

「タツタツ、タツタツ」

実家のトイレに入ると、たまに水の漏れる音がしていました。おそらく4年以上前からこの状態で、別件で水道屋さんに来てもらった時は、工事が必要と言われました。

今までどうやって対応していたかというと、音がしたら緩んでいるナットをレンチで回して、水漏れを止めていました。しかし何度締めても水が漏れるので、その理由が分からずにいたのですが、やっと原因を突き止めました。

水漏れが起こるトイレの止水栓付近

水漏れの原因を突き止めた!

最近になって母の失禁処理が増えるようになり、多目的トイレや家のトイレに一緒に入る機会が多くなりました。それで母がトイレを使う様子を観察することができ、そこで理由を突き止めたのです。

母は足が不自由なので、トイレに入るとき壁についた頑丈なトイレットペーパーホルダーをまずつかみ、洋式トイレの便座に座ります。その座り方が「ドン」という感じで座るので、振動でナットが緩むのです。

母がトイレにドンと座る → タンクと壁をつなぐ止水栓が動く → ナットが緩む → 水が漏れる

まさにケガの功名

この状況を改善するきっかけが、実は母の骨折でした。下の写真右側にあるトイレットペーパーホルダーを両手でつかんで、小さな段差のあるトイレに入っていたので、これでは二度目の転倒骨折の原因となると思ったのです。

そこでまた福祉用具専門相談員さんに相談してみたところ、片側に手すりがあれば、お母さまはドンと座らなくなって、水漏れも転倒リスクも減らせるかもと提案されました。

早速、下の写真のとおり左側に手すりを設置してみたところ、母は手すりとトイレットペーパーホルダーにつかまってドンと座らず、水漏れもなくなったのです。福祉用具は介護保険でレンタルなので、月200円程度といったところでしょうか。

片側手すりをトイレに設置

転倒リスクと水漏れの両方を解決してくれた、福祉用具専門相談員さんに本当に感謝です。音声配信voicyでは話したのですが、福祉用具専門相談員さんの話を、自分の本に書いて本当によかったと思っています。今回もまた、救われました!

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工藤広伸(くどひろ)介護作家・ブロガー
1972年岩手県盛岡市生まれ、東京都在住。
2012年から岩手でひとり暮らしをするアルツハイマー型認知症で難病(CMT病)の母(80歳・要介護4)を、東京からしれっと遠距離在宅介護を続けて12年目。途中、認知症の祖母(要介護3)や悪性リンパ腫の父(要介護5)も介護し看取る。認知症介護の模様や工夫が、NHK「ニュース7」「おはよう日本」「あさイチ」などで取り上げられる。

【音声配信Voicyパーソナリティ】『ちょっと気になる?介護のラジオ
【著書】親の見守り・介護をラクにする道具・アイデア・考えること(翔泳社)、親が認知症!?離れて暮らす親の介護・見守り・お金のこと(翔泳社)、医者には書けない! 認知症介護を後悔しないための54の心得 (廣済堂出版)ほか