認知症のこだわりの法則

認知症の母(70歳)が、どのように変化していくかをブログで報告しています。

知症の母の状態と現在行っている認知症治療

・コウノメソッド実践医にアルツハイマー型認知症(軽度)と診断されたのが、2013年4月上旬?
・おそらく1年前くらいに発症、祖母が子宮頸がんで入院して家で1人になってから一気に悪化
・サプリメントのフェルガード100M(1日2回)と、お薬レミニール4mgを1日1回処方
ココナッツオイルとMCTオイルのミックス が、寒さで白く固まってしまい、現在は飲んでない。

こだわりの法則」 を解決してあげる週

このブログで何回もお薦めしている、川崎幸クリニック院長の杉山孝博先生が書いた本があります。(ブログ右側でもイチ推ししてますが、amazonだと新刊がもうないんですよね・・・)その本の中に出てくるのが、「認知症をよく理解するための9大法則・1原則」。

この中の第6法則に、「こだわりの法則」 というのがあります。どういうものかというと、

ひとつの事にこだわり続ける。説得や否定はこだわりを強める

うちの母は第6法則が強くでる人で、ひとり暮らしということもあるのでしょう・・・解決するまで、ずーっと 「こだわり」 ます。そのこだわりの2つほどを、この2週間で解決しました。

・換気扇が機能していないので、きれいにしないと気が済まない
・トイレの水が溜まっているところが、黒ずんでいるのできれいにしたい

どちらも毎日使うものなので、認知症でも絶対に忘れません。それを何回も聞かされるわたしは、とてもストレスに感じてしまうので、プロの掃除屋さんに半日かけて掃除してもらいました。

次の日からどうなったかというと、

母: 「いやぁ、きれいになって気持ちいい!」

わたし: 「よかったねー」

こだわりループから、無事脱出できたのでした。(この会話は何回もループしましたが) 「こだわりの法則」 から脱出させるためには、そのこだわりを解決してあげるか、他に興味のある事を探すか しかないですね。説得しない、否定しないというのも日々やっています。

そんな毎日で、ふと思ったのが、

「人間って、正さずにはいられない生き物なんだ」

って。間違いをつい、訂正したくなるんですよ・・・テキトーに流せばいいものを、わざわざ正しい事を言って聞かせたくなる、意味ないのにです。明らかに作り話や妄想話でも、言ってることがムチャクチャでも、こういわなくちゃいけないんです!

「へぇー、そうなんだー」

最終的には自分がラクになるはずなので、できるだけそう言ってるつもりなんですが、やっぱりたまに訂正したくなる自分がいます。究極の人間修行ですな、これ。

ひとり暮らしですが、服薬管理は自分でできています。祖母の法要も終わったので、また平穏な毎日に戻りました。それもあってか、年末年始はふつうに生活できました。


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【わたしの書いた最新刊】
東京と岩手の遠距離介護を、在宅で11年以上続けられている理由のひとつが道具です。介護者の皆さんがもっとラクできる環境を整え、同時に親の自立を実現するために何ができるかを実践するための本を書きました。図表とカラーで分かりやすく仕上げました。

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ABOUT US
工藤広伸(くどひろ)介護作家・ブロガー
1972年岩手県盛岡市生まれ、東京都在住。
2012年から岩手でひとり暮らしをするアルツハイマー型認知症で難病(CMT病)の母(81歳・要介護4)を、東京からしれっと遠距離在宅介護を続けて13年目。途中、認知症の祖母(要介護3)や悪性リンパ腫の父(要介護5)も介護し看取る。認知症介護の模様や工夫が、NHK「ニュース7」「おはよう日本」「あさイチ」などで取り上げられる。

【音声配信Voicyパーソナリティ】『ちょっと気になる?介護のラジオ
【著書】親の見守り・介護をラクにする道具・アイデア・考えること(翔泳社)、親が認知症!?離れて暮らす親の介護・見守り・お金のこと(翔泳社)、医者には書けない! 認知症介護を後悔しないための54の心得 (廣済堂出版)ほか