わたしも母も、ものわすれ外来へ行く準備は終わって、コタツに入りながらミヤネ屋を見ていたときのことです。

あと30分したら、診療所(ものわすれ外来)に行くからね

うん、わかった

まだ時間あるから、少し寝まーす

うん、わかった

ZZZ ZZZ

ねぇ、ひろ。何で行くの?車、タクシー

介護タクシー。もうちょっとしたら来るから、寝るね。

うん、わかった

ZZZ ZZZ

この前も病院さ、行ったえんちぇ~

この前って、2か月前だよ。病院行くとき、絶対それ言うよね~ まだ時間あるから、寝ます。ZZZ

ねぇ、何時にタクシー来るんだっけ

もう!!!昨日、部屋が寒すぎて寝られなかったから、少し寝かせて。今から寝るから起こさないで、分かった?

うん、わかった・・・・ねぇ、病院は何時に行くんだっけ?

えーーー。ほら、ホワイトボード見て。ホワイトボード。なんて書いてある?14時30分でしょ

そうね、14時30分ね

今からいうこと、繰り返して言ってみて。ひろは今から寝るから、起こさないで。ハイ!

ひろは今から寝るから、起こさないで
おー、自分の言葉を繰り返し言えた!と変なところで感動するも、時計は14時20分。結局、わたしは全く寝かせてもらえず、介護タクシーがやってきました。
認知症の症状ということは分かっていても、ここまでやられると、母がわざと自分を寝かせないようにしているのでは?と錯覚するほどでした。
この後、ものわすれ外来へ行き、認知症のテストを受けて30点満点中12点でした。テストで同じ野菜を何度も繰り返して答えたのですが、今思えばコタツの攻防の段階で、その予兆はあったのかもしれません。
母の横ではもう昼寝はしない誓った、我が家の1日でした。
今日もしれっと、しれっと。
