ものわすれ外来へ行く前に履き替えたパンツがない!

認知症の母を病院へ連れていくとき、万が一に備えて布の失禁パンツではなくリハビリパンツに履き替えてもらうようにしている。失禁パンツは尿を1回分ギリギリ吸収するが、量が多いと対応できないので、念のため2回分は吸収できるリハビリパンツに履き替えてもらう。

この日はものわすれ外来に行くため、下手すると待ち時間や移動時間も含めて2時間から3時間かかる場合もあり、母に履き替えてもらった。

介護者が娘さんの場合はどうか分からないけど、母がパンツを履き替えるとき、わたしは一応部屋を出るようにしている。

この日もいつものように、母にリハパンを渡して履くように言った。しばらくして、母が履き替えたというので、車に乗せてものわすれ外来へ行こうとしたら、脱いだはずのパンツが見当たらない!いったいどこへ??

履いていたホカホカパンツを、またタンスに戻したか!と思って、タンスを探したがない。椅子のクッションの下に隠したかもしれないと思ってみたが、やっぱりない。母に質問しても、分からないという。

わたしは部屋の外で待機していたので、パンツは絶対に部屋の中にしかない。部屋の中には洗濯機はない。全く見当もつかず、しかし病院に行く時間も迫っている。

いろいろ考えに考えたが分からないので、最終手段で本当にリハパンを履いたのか見せてと言った。たまにパンツを履いているか確認をする日もある(理由は長くなるので省略)ので、見ると確かにリハパンを履いていた。でもひとつ、おかしなことに気づいた。

母の履いたリハパンが、なぜか大きく膨らんでいた。これだ! 

母は布の失禁パンツの上から、リハパンを履いてしまったようだ。それでも最悪いいっちゃいいけど、その下のパンツを脱いでリハパンに履き替えてとお願いした。あらあら面白いわね~って、自分で言いながら。

部屋の外に一旦出て、しばらく待つと母が終わったと言う。さて病院へ行こうと思ったら、脱いだ布パンツを手に持っていない。どこ? またパンツを確認したら、今度は失禁パンツだけ履いてリハパンを脱いでしまった。最初の状態に戻ってしまった!

こっちを履いて、こっちを脱いでねと丁寧にお願いした。再び部屋の外で待ってたところ、今度は失禁パンツの上から、またリハパンを履いた。何回同じこと繰り返すの? と思ったが、さすがにここまでやられると面白い。笑っちゃう。

また母に脱いでもらって4回目、やっとわたしの求めるカタチになり、無事ものわすれ外来へ行った話でした。パンツを脱いだ瞬間から、お願いしたこと忘れちゃうんだな~

よくできたリハパンで、素材は明らかに布ではないが、母は布のパンツと一緒に考えている。だからすんなりリハパンも抵抗なく、履いてくれたのかもしれない。

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工藤広伸(くどひろ)介護作家・ブロガー
1972年岩手県盛岡市生まれ、東京都在住。岩手にいる認知症&難病(CMT病)の母(79歳・要介護3)を、東京からしれっと遠距離在宅介護を続けて10年目。途中、認知症の祖母(要介護3)や悪性リンパ腫の父(要介護5)も介護し看取る。認知症介護の模様や工夫が、NHK「ニュース7」「おはよう日本」「あさイチ」などで取り上げられる。Voicyパーソナリティ『ちょっと気になる?介護のラジオ』。認知症ライフパートナー2級、認知症介助士。
【著書】親が認知症!?離れて暮らす親の介護・見守り・お金のこと(翔泳社)ムリなくできる親の介護(日本実業出版社)医者には書けない! 認知症介護を後悔しないための54の心得 (廣済堂出版)ほか