認知症の経過報告(2年と45週・46週間目)わが家の仏壇

今から46年前、盛岡の実家に仏壇がやってきた

生後50日で亡くなった、兄のための仏壇だ

その仏壇に毎日水をやり、ごはんをあげていたのが祖母だ

ほぼ毎日、欠かすことがなかったけど、認知症になってからは忘れることも多くなった

それをサポートしていたのが母で、絶えず誰かが仏壇に手を合わせていた

2年前、その仏壇に祖母も新しく加わった

残された母が仏壇に水をやったり、花をあげないといけない

でも認知症だから、不定期にしか拝むことができない

帰省するといつのか分からない、カピカピのごはん、枯れた花が飾ってある

帰省した1週間だけは、息子が欠かさず仏壇に手を合わせるようにしている

最近、拝んでくれる人が増えた、兄だ

兄の名をペンネームにして出版したから、46年ぶりに生き返った

兄の運も使って、わたしは生きてきた

だから今まで、人生をラッキーに過ごせているんだろうと思っている

ハハハハ・・・・・ブ、ブーッ!

母が突然、となりでおならした

笑って力が抜けたついでに、屁が出てしまったらしい

認知症になる前は恥じらいがあったのに、今は全くない

前なら ごめん とか言ったのに、今はしれっとして黙ってる

そして、自分がおならしたことをすぐ忘れる

これほど不公平なことはない

だってそうでしょう?

こっちが笑い始める瞬間、本人はもう忘れてしまっている

あんた、何笑ってんの?的な、母の反応

おならしたでしょ!と言ったところで、本人は自覚がない

臭いだけでも残してくれたら笑いが共有できるのに、何も臭わない

音だけの出し逃げ犯・・・

予想外の展開で、内容が変わってしまった・・・こんなことなら自分の部屋で書けばよかった

マジメな話を書いている途中で、おならするとは

あぁ、今日のブログは途中からおかしくなってしまった、でもこのままアップしちゃえ、ブッ!

あんた、いま・・・

え? 人のおならには、厳しいのね

しれっとするつもりが、ばれてしまった


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東京と岩手の遠距離介護を、在宅で11年以上続けられている理由のひとつが道具です。介護者の皆さんがもっとラクできる環境を整え、同時に親の自立を実現するために何ができるかを実践するための本を書きました。図表とカラーで分かりやすく仕上げました。

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ABOUT US
工藤広伸(くどひろ)介護作家・ブロガー
1972年岩手県盛岡市生まれ、東京都在住。
2012年から岩手でひとり暮らしをするアルツハイマー型認知症で難病(CMT病)の母(81歳・要介護4)を、東京からしれっと遠距離在宅介護を続けて13年目。途中、認知症の祖母(要介護3)や悪性リンパ腫の父(要介護5)も介護し看取る。認知症介護の模様や工夫が、NHK「ニュース7」「おはよう日本」「あさイチ」などで取り上げられる。

【音声配信Voicyパーソナリティ】『ちょっと気になる?介護のラジオ
【著書】親の見守り・介護をラクにする道具・アイデア・考えること(翔泳社)、親が認知症!?離れて暮らす親の介護・見守り・お金のこと(翔泳社)、医者には書けない! 認知症介護を後悔しないための54の心得 (廣済堂出版)ほか