母と過ごした聖なる夜に起きたまさかの出来事から認知症介護を学ぶ

ステーキ 和かな

毎年、最後の帰省日には、母とクリスマスっぽいことをしています。

母が認知症でなかったら、たぶんこういうことはやりません。恥ずかしいし、照れくさいので。いい感じで忘れてくれるので、続いています。

今年は富士山に行こうとして、天気に恵まれず、2年で3回目の延期に。お金を使わずに済んだので、クリスマスを豪勢にしてみることにしました。

鉄板焼でクリスマススペシャルコース

行った先はステーキ・鉄板料理「和かな」。

たぶん盛岡市民なら、高級店!というはずのお店です。

当日は、まさかの雪。タクシーで「和かな」に向かう途中、なぜかラジオからは認知症介護の重めの悩み相談が流れていました。

1番に着いたのですが、受付は2階。階段の上り下りに時間がかかるうちら親子は、後から来た方に「お先にどうぞ」と言って、ゆっくりゆっくり2階の受付へ行きました。

何ここ、病院じゃないの?あれ?何回目、このお店?
くどひろ
2回目

1日中、鉄板焼のお店に行くことを母に伝え続けましたが、認知症の母は覚えられません。タクシーの中で、いつの間にか病院に向かっていると変換されたようです。

「ここ何回目?」「2回目」という親子のやりとりを、受付待合室にいる他の2組の親子に何度も見せつけたところで、「工藤さま」のコール。

食事の場所は、まさかの3階でした。2番目に呼ばれたのですが、階段に時間がかかり、再び「お先にどうぞ」となり、結果的に3番目の入店になりました。

クリスマススペシャルコース

わたしはスパークリングワイン、母はグレープフルーツジュースで乾杯です。

スパークリングワインで乾杯!

2019年、とにかく無事終わってよかったね~なんて母と話しながら、メニューをガン見します。

北海道産生うにとキャビアを乗せた玉ねぎのブランマンジェ甲殻類のソース

500円のグレープフルーツジュースをあっという間に飲み干し、次は500円のぶとうジュースを注文。今日はいくらかかってもいいや!と思ったわたしも、アサヒの高い生ビールを追加しました。

天然海老と熟成短角牛の生ハムマリアージュ 花巻産リーフでサラダ仕立てに

ここでシェフ登場。和かなは昭和51年からあったそうで、わたしが和かなデビューしたのは30代でした。「ウソでしょ、そんな昔から盛岡にありましたっけ? 」とシェフと盛り上がります。

大船渡産活ホタテサフランナージュ

母は値段の高さを知らずに、すぐ食べ終わります。高いんだから、味わって食ってよ!と思いながら、テーブルのお皿を片づけ、スタッフに渡します。

「黙っていれば、片づけてくれるから」と言っても、母は習慣で片づけてしまいます。

さらに追加で、ウーロン茶を注文。トイレの心配もよぎりますが、2019年最後ですし、母に好きなだけ食べてもらおう!そんな気持ちで、わたしも赤ワインを追加しました。

黙っていればいいのに、再び食べ終えた皿をスタッフに渡す母。スタッフも苦笑いでありがとうございますというので、わたしが止めに入ります。そしてメインの、岩手短角牛。

メインの岩手短角牛のヒレとロース

マジでうまい!最近は赤身がブームで、首都圏からわざわざ安さとうまさを求めてくる方が増えているそう。母は肉の旨みを味わっているのか、こちらもあっという間に食べてしまいました。高いんだぞ、この肉!

そして締めのガーリックライスに入ったときに、事件は起きました。肉が乗っていた皿をやらなくていいのに、母がスタッフに渡します。

締めのガーリックライス

さすがのわたしも放置するしかないと思った矢先、皿を手放した母の左手があろうことか、そのまま鉄板の上に乗り、ジュー。

左手親指をグラスで冷やす母

左手の親指だけが、なぜか鉄板の上に乗り、軽くやけどをしてしまいました。大丈夫?と聞くと、母は大丈夫というけど、しばらくすると痛いと。

冷たいグラスがあったので、それで親指を冷やしました。すると、店員さんがこんなものを持ってきてくれました。

やけどのお薬

鉄板焼のお店には、やけどのお薬があるんだーという驚きもありましたが、母の左親指にたっぷり塗りました。

帰りの階段を下りる際に、わたしの腕をしっかり握りながら下りたので、親指の薬はわたしのコートについてしまいました~、意味ない!

わたしは多少慌てながらも、しっかり写真を撮ってるくらいなので、本当に軽いやけどでした。

手が不自由な母の代わりに、ストローの袋を切ったり、グラスを倒さないように配置を変えたりなど、最低限の注意はしてました。まさか鉄板の上に指を置くとは、わたしの想像の遥か上をいった出来事でした。

認知症の家族と鉄板焼に行くときは、鉄板の上に指を置かないよう注意してください!って、認知症介護のノウハウにもなりませんよね、これ。

クリスマススペシャルディナーコース2人(ドリンク含む)で、31,240円でした。家に帰ってきて母と話すと、なぜ左親指が痛いのか、すごく不思議なようでした。翌朝、やけどのことは隠しながら、探りを入れてみました。

くどひろ
左手って、何か違和感ある?
違和感って、なにが?別に何もないわよ

どうやらやけどは悪化していなかったようで、よかったです。

鉄板焼のこと、記憶のどこかに少し残ってて欲しいという思いもありましたが、ま、いっか。

今日もしれっと、しれっと。

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2 件のコメント

  •  「和かな」でしたか。
     大学の同級生がほぼ4年間,アルバイトをしていました。
     バイトを含めた従業員に供されたまかないの一つが,おそらく上述のガーリックライスを基調にした炒めご飯です。
     あれぞプロだ,といたく感心していたのを覚えています。

     ちなみに当家は「大雅」でした。
     見栄っ張りの親父が,親しい親戚を集めて法事の後,ここでフグ料理を振る舞うのが習わしでした。
     もっとも,へそ曲がりの私はろくに出席しませんでしたが…。
     今,調べたら「大雅」もおととし閉店したようです。
     出席者の多くも鬼籍に入りました。

  • 減速生活者さま

    盛岡出身なのに、大雅知りませんでした。ふぐ料理のお店だったのですね、なるほど!
    和かな以外にも、年1回くらいは豪勢にディナーやランチをするようにしています。

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    ABOUT US

    介護作家・ブロガー
    1972年岩手県盛岡市生まれ、東京都在住。認知症ライフパートナー2級、認知症介助士。なないろのとびら診療所(岩手県盛岡市)地域医療推進室非常勤。認知症の祖母(要介護3)と母(要介護2)のW遠距離介護からスタート、悪性リンパ腫の父(要介護5)の在宅介護も経験。現在も東京と岩手を年間約20往復、遠距離在宅介護8年目。NHKニュース「おはよう日本」「あさイチ」でブログが紹介されました。著書:ムリなくできる親の介護(日本実業出版社)医者には書けない! 認知症介護を後悔しないための54の心得 (廣済堂出版)ほか

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