介護とお金のはなし

母(89歳)の子宮頸がんによる緊急入院に伴い、入院のための準備が必要になりました。準備するのはオムツ、入れ歯入れ、おしりふき、水(ペットボトルストローも忘れずに)、シャツ、毛布などなどです。認知症でもあるので、何かと面倒です。

■はじめての介護用品のお買いもの
おとな用のオムツって、買ったことありますか?わたしは初めての時、あまりの種類の多さにどれを買っていいか分かりませんでした。おとな用おしりふき?何かおとな用である理由はあるのかな とかとか、薬屋さんで立ち尽くしてしまいました。いずれこのネタは書くとしまして、

初回の入院時は妹に準備をお願いしたのですが、ここで妹が、

『ところでこれから手術やオムツ、いろんな介護のお金がかかるようになるんだけど、どうする??』

た、たしかに・・・・まだ始まったばかりだし、誰が介護用品代、病院代を払うんだ? 母は認知症でお金の管理も微妙だし、父は出て行ってお金もない。これは自分だなと。でも、これずっと自分が払い続けるのは、奥さんに申し訳ないし、総額でいくらかかるかも不明・・・・ でも働いているしなんとかなる!って、この時は思ってました。

89歳は後期高齢者
なんとかなるっ!にしても、コストはできるだけ安く!そう思っていたのですが、以前母が入院した時に、市に申請したら医療費が安くなったことを覚えていたので、後期高齢者である祖母にも何かと思って調べたら、ありました!!『後期高齢者医療 限度額適用・標準負担額減額認定申請書』 長いよ、名前が!で、これを市に申請すると、標準負担額減額認定証がもらえます。病院でもこういう制度があることを教えてくれます。

この魔法のパスがないと、医療費も食事代も大変なことになります。こちらのおかげである限度額で、請求がストップする仕組みです。これで医療費はある程度は抑えられるにしても、おむつ代はかかるし、ざっくり月8万円以上、年間で約100万を建て替えるのは、とても経済的負担がかかります。加えて実家までの交通費も含めたら、わたしが破たんです!ひぇ~

末期の子宮頸がんというのはどういうものかを、ネットで必死に調べながらもこの先誰がこの医療費を支払うんだ・・・、しかもいつまで続くんだ・・・ と若干落ち込みましたが、根拠もなく 『なんとかなるさ!』 と思ってました。こういう時に限って仕事って忙しいんですよね、はなまるうどんのかけ(少)ばかり食べていたんですが、奮発してかけ(中)にグレードアップして、自らのテンションを高めました。

東京でできる事は済ませ、いざ深夜バスで実家へ向かうのでした・・・


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東京と岩手の遠距離介護を、在宅で11年以上続けられている理由のひとつが道具です。介護者の皆さんがもっとラクできる環境を整え、同時に親の自立を実現するために何ができるかを実践するための本を書きました。図表とカラーで分かりやすく仕上げました。

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工藤広伸(くどひろ)介護作家・ブロガー
1972年岩手県盛岡市生まれ、東京都在住。
2012年から岩手でひとり暮らしをするアルツハイマー型認知症で難病(CMT病)の母(81歳・要介護4)を、東京からしれっと遠距離在宅介護を続けて13年目。途中、認知症の祖母(要介護3)や悪性リンパ腫の父(要介護5)も介護し看取る。認知症介護の模様や工夫が、NHK「ニュース7」「おはよう日本」「あさイチ」などで取り上げられる。

【音声配信Voicyパーソナリティ】『ちょっと気になる?介護のラジオ
【著書】親の見守り・介護をラクにする道具・アイデア・考えること(翔泳社)、親が認知症!?離れて暮らす親の介護・見守り・お金のこと(翔泳社)、医者には書けない! 認知症介護を後悔しないための54の心得 (廣済堂出版)ほか