認知症の母と毎年更新し続けているエンディングノート、今年の結果は?

祖母の命日である11月4日付近には、毎年必ずエンディングノートの記事をアップしています。

昨年は、母と一緒にエンディングノートを書いた模様を動画に残しました。今年はどうしようか悩んだのですが、音声で一緒にノートを書く様子を収録することにしました。もしものとき、親族に聞いてもらうための録音でもあります。

母の意思を確認する

母の認知症はいわゆる重度と判定されており、会話も怪しい部分もあるのですが、わたしがエンディングノートの内容を分かりやすく口頭で伝えれば、意思表示はしっかりできます。

今まではノートをコピーして、母に書いてもらう方法をとってました。この方法だと、前年の答えが残っていて、そっちに答えが引っ張られてしまうのと、母が漢字を読めなくなっているので、口頭でやったほうがいいように思い、方法を変えました。

例えば、がんになったときにどうする?という話で、話し合いをしました。わたしが母のがんを知ったとしても、母には病名も余命も告知せず、家族だけでとどめておく方針に今年もなりました。

介護の方針もこれまでどおり、できるだけ自宅で過ごしたいとのことで、この意思を実現すべく介護保険サービスをしっかり活用していきます。施設はわたしがギブアップしたときに、使います。

葬儀は家族葬で質素に行い、戒名もそんなにお金をかける必要はないとのことでした。前は棺に舟木一夫の写真集を入れる予定でしたが、最近は興味がなくなってしまったので、入れなくていいそうです。

わが家ではコクヨの『もしもの時に役立つノート』をいつも使っていて、今回も笑いながら語り合いました。

皆さまもぜひ縁起でもないとか言ってないで、元気なうちに話し合いましょう。余命宣告されたあとに、こういった話をするほうがよっぽどツライですよ。わたしはその経験があって大変な思いをしたので、毎年こういう発信をしております。

音声配信Voicyの最新回は、認知症のEBM、NBMの治療のお話です。

今日もしれっと、しれっと。


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東京と岩手の遠距離介護を、在宅で11年以上続けられている理由のひとつが道具です。介護者の皆さんがもっとラクできる環境を整え、同時に親の自立を実現するために何ができるかを実践するための本を書きました。図表とカラーで分かりやすく仕上げました。

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ABOUT US
工藤広伸(くどひろ)介護作家・ブロガー
1972年岩手県盛岡市生まれ、東京都在住。
2012年から岩手でひとり暮らしをするアルツハイマー型認知症で難病(CMT病)の母(80歳・要介護4)を、東京からしれっと遠距離在宅介護を続けて12年目。途中、認知症の祖母(要介護3)や悪性リンパ腫の父(要介護5)も介護し看取る。認知症介護の模様や工夫が、NHK「ニュース7」「おはよう日本」「あさイチ」などで取り上げられる。

【音声配信Voicyパーソナリティ】『ちょっと気になる?介護のラジオ
【著書】親の見守り・介護をラクにする道具・アイデア・考えること(翔泳社)、親が認知症!?離れて暮らす親の介護・見守り・お金のこと(翔泳社)、医者には書けない! 認知症介護を後悔しないための54の心得 (廣済堂出版)ほか