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認知症の母のためにテレビ電話を導入しようとして止めたワケ

現在発売中の家電批評3月号で、見守り&介護特集をやりました。

家電批評 2021年 3月号 [雑誌]

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活動センサー、見守りカメラなど、興味のあるガジェットを大量に岩手の実家に送ってもらい、実際に認知症介護に活用してみました。そのときの写真が、記事タイトル下の画像です(モザイクかけました)

その中で、1番購入する可能性が高かったのがスマートディスプレイ(テレビ電話)です。わたしが昨年出演したNHKあさイチでも紹介されていたAmazon Echo show8がそれで、認知症の母とテレビ電話の実験してみたのです。

わが家ではスマートディスプレイは要らない

結論からいうと、わが家にスマートディスプレイは必要ないと判断しました。念のため、妹にもテレビ電話があったら使うか聞いてみたのですが、妹もこれまでどおり見守りカメラ&電話でいいと言いました。なぜそういう結論に至ったのか、理由を説明します。

介護中、親子でどのくらい会話をされますか? 会話量が多く、話題も尽きないのなら、Amazon Echo show8はオススメです。設定が簡単で、認知症の母が何かしなくても自動でつながって、すぐ話ができるからです。スクリーンも8インチと大きく、文句なしです。

実際、2階の自分の部屋のパソコンと1階の居間にいた母のAmazon Echo showで会話しました。ほとんど問題なく、スムーズな会話になりました。Amazon Echo showにわたしの顔が映り、母は自然とわたしを見る(=カメラ目線になる)ので、カメラの向きも気になりません。

商品の詳細は家電批評に書いてあるためここには書きませんが、他にもFire HD10というタブレットタイプも試してみました。こちらはさらに画面が大きく、テレビ電話最高!とまで思いました。

それでも購入を見送った原因は、わたしの見守り方と母との会話に特徴があるからです。

母は、ほとんど同じ話(作話も含む)しかしません。コロナの話、デイサービスの話がほとんどで、わたしが電話すると用件だけ聞いて、ひどいときは会話の途中で電話を切ることもあります。

それでも一緒にテレビを見ながら会話していると、画面によって話題が変わっていくので、テレビに助けられて会話している部分もあります。

Echo showでつないだときも、「これ、なんなの?」「なんで映っているの?」「あんたどこにいるの?」という会話の繰り返しになり、ストレスになったのです。慣れたら言わなくなるかもしれませんが、数か月、いや1年以上かかるような気がします。

さらに、最近は母を見守りカメラで見る回数がどんどん増えていて、1日20回~40回くらいは見ます。そんなに見ているので、特に会話はいらないというか、母の様子を「会話せずに」一方的に見られればよく、本当にコミュニケーションが必要なときは、電話でいいという感じです。

娘である妹なら、母との会話を楽しむかもしれないと思ったのですが、どうやら妹もわたしと同じようでした。

会話を楽しめる介護中の親子だったら、スマートディスプレイやZoomなどを使ったオンラインのやりとりがあったほうがいいと思います。わたしのように、完全に介護的な見守りを重視して使うなら、見守りカメラで十分でしょう。

実際に使うまで、きっとAmazon echo showを購入するだろうと思っていました。しかし、購入したのは、別の新しい見守りカメラだったのです。これで実家は4台体制になり、より安心感が増えた半面、見守りポイントが増えて、逆に大変になった部分もあります。

購入する前にレンタルして、使ってみてから見守りカメラやスマートディスプレイの導入を検討されるといいと思います。絶対導入すると思っていましたが、まさか見送りになるとは……。

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今日もしれっと、しれっと。

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ABOUT US

工藤広伸(くどひろ)介護作家・ブロガー
1972年岩手県盛岡市生まれ、東京都在住。岩手にいる認知症&難病(CMT病)の母(77歳・要介護2)を、東京からしれっと遠距離在宅介護を続けて9年目。途中、認知症の祖母(要介護3)や悪性リンパ腫の父(要介護5)も介護し看取る。認知症介護の模様や工夫が、NHK「ニュース7」「おはよう日本」「あさイチ」などで取り上げられる。Voicyパーソナリティ『ちょっと気になる?介護のラジオ』。認知症ライフパートナー2級、認知症介助士。
【著書】親が認知症!?離れて暮らす親の介護・見守り・お金のこと(翔泳社)ムリなくできる親の介護(日本実業出版社)医者には書けない! 認知症介護を後悔しないための54の心得 (廣済堂出版)ほか