遠距離介護の初日は緊張するようになってしまった話

約2か月ぶりに、実家に帰省した初日のお話です。

ヘルパーさんにお掃除をお願いしているので、わたしは昔ほど帰ってきて掃除に追われることはなくなりました。本当にありがたいです。

なのでわたしは家族にしかできないメンテを中心に行いましたが、母の化粧ポーチの中がいつもと違っていました。髪の毛をとくブラシがなく、口紅もありません。ファンデーションも切れていて、顔に塗るローションもなかったです。

在庫切れになっていたものと他の場所に片づけていたものとがあって、探し回ったり補充したりして、なんとか元の状態に戻しました。化粧の仕方忘れているかなと思って、母の様子を見ましたが補充したらいつもの通り化粧ができていて、ホッとしました。

次に冷凍庫の中ですが、実際の写真がこちらです。

冷凍ご飯だらけの冷凍庫


妹から大量にご飯が冷凍してあるとLINEで聞いていましたが、数えてみたところご飯茶碗15杯分の冷凍ご飯がありました、ひとり暮らしの母なのに。

たまに思い出したかのようにわたしのご飯を用意する日があって、見守りカメラで食卓に並ぶわたしのおかずを何度か見たのですが、ご飯もしっかり炊いていたようです。1回につき、必ず3合炊きます。というか3合しか炊けません。

ヘルパーさんが母の炊いたご飯を廃棄せずに、小分けにして冷凍してくださったのだと思います。朝はパンで、昼は麺類なので、1週間かけて冷凍ご飯をゼロにして、梅雨明けにアイスを保管する場所の確保を目指します。

最も緊張した再会の瞬間

約2か月ぶりに母に会いましたが、ものすごく緊張します。理由はそろそろ自分の顔を見て「あなた、どちらさま?」と言われるんじゃないかと思っているからです。その日はいつ来てもおかしくないのですが、わたしの顔を見るなりこう話しかけられました。

あら、何時に来たの?

くどひろ

今朝

とりあえずこの反応があるとホッとしますし、第一関門突破したなと思いました。もちろん、何時に来たのは、そのあと何十回も質問されました。初日なので優しく答えられましたが、数日経つと優しさは消えちゃいますね。

その後に当然のごとく、「あんた、誰だっけ?」とは言われましたが、まだギリギリ息子の名前は記憶に残っているようです。30年以上も顔を会わせていないご近所の姉妹の名前だけは、なぜかスラスラ出てくるから腹も立ちますけど。

音声配信voicyの最新回は、帰省ラッシュの8月にわざわざ遠距離介護をしている理由です↓

今日もしれっと、しれっと。


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東京と岩手の遠距離介護を、在宅で11年以上続けられている理由のひとつが道具です。介護者の皆さんがもっとラクできる環境を整え、同時に親の自立を実現するために何ができるかを実践するための本を書きました。図表とカラーで分かりやすく仕上げました。

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ABOUT US
工藤広伸(くどひろ)介護作家・ブロガー
1972年岩手県盛岡市生まれ、東京都在住。
2012年から岩手でひとり暮らしをするアルツハイマー型認知症で難病(CMT病)の母(81歳・要介護4)を、東京からしれっと遠距離在宅介護を続けて13年目。途中、認知症の祖母(要介護3)や悪性リンパ腫の父(要介護5)も介護し看取る。認知症介護の模様や工夫が、NHK「ニュース7」「おはよう日本」「あさイチ」などで取り上げられる。

【音声配信Voicyパーソナリティ】『ちょっと気になる?介護のラジオ
【著書】親の見守り・介護をラクにする道具・アイデア・考えること(翔泳社)、親が認知症!?離れて暮らす親の介護・見守り・お金のこと(翔泳社)、医者には書けない! 認知症介護を後悔しないための54の心得 (廣済堂出版)ほか