実家の台所の室温が急上昇して焦った話

断熱材の入っていない岩手の実家の冬の朝の室温は、ひと桁になります。認知症の母は寒さの感覚はありますが、灯油ファンヒーターもエアコンの操作もできません。

なのでわたしが遠隔で部屋を暖めているのですが、基本はスマートリモコンで設定した時間にエアコンが自動でつくので、居間や寝室の室温だけを見ています。母がきちんと扉を閉めてくれればいいのですが、なぜか扉を開けて暖気をセッセと逃がす日もあります。

真冬の隙間だらけの家だと、エアコンの暖房は非力です。灯油ファンヒーターはすぐに部屋が温まるので、エアコンがあっても灯油ファンヒーターを置いている家は結構あります。わが家では台所にヒーターを置いていて、台所を温めると他の部屋のエアコンの効きもよくなります。

ある日東京でスマホを見ていたら、真冬なのに実家の台所が23.5℃と表示されました。どんなにファンヒーターを使っても、外の寒さと隙間のせいで20℃くらいまでしか上がりません。(わが家ではswitchbotの温湿度計を設置しているので、遠隔で室温を把握できます)

室温が急上昇したスマホのスクショ

しかもこの日に限って、台所の見守りカメラが故障し状況が見えません。まさか火事? いやいや火事なら23℃どころではありません。しかし見守りカメラが稼働してた他の部屋は、平穏を保っています。半日くらい台所がずっと暖かいまま。いったいなぜ?

状況確認できないけど母に電話してみる

とりあえず母に電話をしてみると、何もないと言います。あまり期待はしてませんでしたが、やはり何も解決はしません。

なぜ台所が暖かいのか謎でしたが、今まで1度も経験してないある可能性を思いつきました。しかし確認できるのは、妹しかいません。2日後に妹が実家に来るまで、母には申し訳ないけど寒い台所で過ごしてもらうことになりました。

わたしが思いついたのは、母が台所の温湿度計を外して、どこかに持って行ってしまった可能性です。マグネットで台所の壁についている温湿度計は、簡単に外せます。しかし3年ほど使っていますが、母が外したことは1度もありません。

switchbotの温湿度計

ファンヒーターの故障の可能性もあります。2日後に妹が実家に到着したところで状況を教えてもらったら、やはり母が温湿度計を外して居間に移動してずっと触っていたようでした。

そりゃ、暖かい部屋に持ち歩けば室温は上がります。過去に母が同じ行動をしていれば簡単に予測できたのですが、初めてだったので結構ドキドキしました、ファンヒーターが暴走してたらどうしよう、何かの家電が故障して部屋が暖かいとやばいとか、良からぬ想像ばかりしました。

元の位置に戻してからは、母は温湿度計を外していません。次にまた起きたら、がっちり温湿度計を固定して、動かないようにします。

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今日もしれっと、しれっと。


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東京と岩手の遠距離介護を、在宅で11年以上続けられている理由のひとつが道具です。介護者の皆さんがもっとラクできる環境を整え、同時に親の自立を実現するために何ができるかを実践するための本を書きました。図表とカラーで分かりやすく仕上げました。

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ABOUT US
工藤広伸(くどひろ)介護作家・ブロガー
1972年岩手県盛岡市生まれ、東京都在住。
2012年から岩手でひとり暮らしをするアルツハイマー型認知症で難病(CMT病)の母(80歳・要介護4)を、東京からしれっと遠距離在宅介護を続けて12年目。途中、認知症の祖母(要介護3)や悪性リンパ腫の父(要介護5)も介護し看取る。認知症介護の模様や工夫が、NHK「ニュース7」「おはよう日本」「あさイチ」などで取り上げられる。

【音声配信Voicyパーソナリティ】『ちょっと気になる?介護のラジオ
【著書】親の見守り・介護をラクにする道具・アイデア・考えること(翔泳社)、親が認知症!?離れて暮らす親の介護・見守り・お金のこと(翔泳社)、医者には書けない! 認知症介護を後悔しないための54の心得 (廣済堂出版)ほか