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認知症かつ遠距離在宅介護でがリハパンがうまく機能しない4つの理由

認知症の母はひとり暮らし、且つ遠距離介護なので、シモ系の完璧な処理は諦めたり、目をつむったりしています。

完璧を求める方は介護施設に親を預けることになりますし、実際シモ系を理由に預ける方もいます。うちはめちゃくちゃ妥協できるから在宅介護の道を選んでいますが、それでもリハパンがうまく機能しないと感じています。その4つの理由をご紹介します。

リハビリパンツがきちんと機能しない4つの理由

認知症の母にリハパンを履かせていても、下記4つの理由でうまく機能しません。

  1. リハパンを履いても、尿の吸収量をオーバーして尿漏れが発生する
  2. リハパンの向きを間違えたり、裏返したりして履く
  3. 汚れたリハパンを脱いで、ノーパンで過ごす
  4. リハパンの替えを見つけられず、3の状態になる

①はリハパンを履きつつ、母は自分のタイミングでトイレに行きます。でもテレビに夢中になったり、面倒になったり、昼寝をしたりすると、何時間もトイレに行かずに気づくとリハパンから尿が漏れてしまいます。

②はタンスに大量に入っているリハパンを母が見つけて自分で履くのですが、前と後ろを逆に履いたり、裏返して履いたりすることがあって、それで尿漏れする場合もあります。リハパンに「うしろ」と向きを示すシールが貼ってありますが、重度の認知症で機能しません。

③④はリハパンの吸収量をオーバーしていなくても、母が不快に感じると自分でリハパンを履き替えることもあります。それは構わないのですが脱いだあと、新しいリハパンを履かずにノーパンで過ごし、失禁パターンもあります。

母がすぐリハパンと分かるよう棚を設置している

リハパンを履いてもらっているからといって安心ではなく、認知症、遠距離介護がゆえにうまく機能しない場面がたくさんあります。妥協しないと遠距離介護も在宅介護も続けられないので、めちゃめちゃ妥協してます。

リハパンが機能する時間帯

とはいえデイサービスやお泊りデイを利用しているときは、人の目があるのできちんリハパンは機能しています。問題はデイから帰ってきたあとや、デイのない日です。

リハパンが機能しないときの失禁は畳やシーツの汚れ方がとんでもないので、クッションフロアを貼って掃除をラクにしたり、座椅子や座布団に防水シートを仕込んで、綿を守るようにしています。

座布団カバーの中に防水シートを入れる

ところが最近は家に居ると落ち着かず、なぜかわたしが座布団や座椅子に仕込んだ防水シートを外す習慣を身につけてしまいました。ファスナーを開けて、座布団カバーや座椅子カバーを外して防水シートを取っちゃうのです、せっかく対策しているのに。

命に関わる話ではないのでいいのですが、リハパンが機能しない状態で派手に失禁すると、ヘルパーさんが大変になるんですよね。うまく機能させるのは、なかなか難しいです。

今日もしれっと、しれっと。


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ABOUT US
工藤広伸(くどひろ)介護作家・ブロガー
1972年岩手県盛岡市生まれ、東京都在住。
2012年から岩手でひとり暮らしをするアルツハイマー型認知症で難病(CMT病)の母(81歳・要介護4)を、東京からしれっと遠距離在宅介護を続けて13年目。途中、認知症の祖母(要介護3)や悪性リンパ腫の父(要介護5)も介護し看取る。認知症介護の模様や工夫が、NHK「ニュース7」「おはよう日本」「あさイチ」などで取り上げられる。

【著書】
老いた親の様子に「アレ?」と思ったら(PHP研究所)、親の見守り・介護をラクにする道具・アイデア・考えること(翔泳社)、親が認知症!?離れて暮らす親の介護・見守り・お金のこと(翔泳社)、医者には書けない! 認知症介護を後悔しないための54の心得 (廣済堂出版)ほか

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