遠距離介護や別居介護の見守りを自分の「分身ロボット」にお願いしてみる

介護ロボット

東京・渋谷のテニスショップのロボット店員の中身が、淡路島の人だったというNHKニュースを見ました。調べると、「Double Robotics」という商品(下記動画)で、英語ですがYoutubeに動くデモがあります。

iPadが頭(顔)で、棒が胴体、車輪が足で、人間のように動き回ります。iPadには自分自身の映像を映し出すことができるので、まるで分身のようです。

付属品まで入れると、価格は約32万円。テニスショップだと、人件費削減にはなりますよね。

これを介護に使えないか?と考えてみました。Pepperくんよりも動きが早いのは○。自分自身を映すことができるので、相手に表情を伝えられるメリットがあります。

ただ、ちょっと高いかなと。盛岡までの交通費が1回往復2万円なので、16往復分に相当します。約1年分・・・。飛行機で遠距離介護されているような方だと交通費がすごくかかるので、検討しちゃうかもしれませんよね。

うちのように古い家だと、バリアフリーでないので段差が気になります。当たり前ですが、タンスの中とか冷蔵庫の中までは見えません。整理整頓されてない家も、厳しそうです。

動画にありますが、このロボットがオフィスを動くシーンを見ると、まるで分身が出勤しているよう。介護離職防止にもなるかも??クリアすべき点はいろいろありますが、面白いですよね。

OriHime(オリヒメ)

OriHime(オリヒメ)は、Double Roboticsのような「足」はありませんし、自分の顔を映せません。しかし、「手」があります。ニュースでは、岩手県盛岡市に住む番田雄太さん(27歳)が、東京・三鷹市の会社に仮想出勤する様子をやっていました。

番田さんは4歳のとき、交通事故で頸椎損傷し、首から下を動かすことができず寝たきりです。公式サイトに、ご本人のコメントがありました。すごいです、ロボット万歳です!

ベッドの上にいる人の多くは様々な制約の中にあり、外の世界と接点もなく、自由な意思すら持てずにいるのです。そんな人たちが生きる意味を感じられる世界にするべく、私自身もパイロットとしてOriHimeを使いながら東京の会議に参加、分身ロボットの開発チームに参加しています!
引用元:http://www.orylab.net/banda.html

動きを使って感情表現をするところが面白く、首を縦に振って「うんうん」とか拍手をする「パチパチ」、「なんでやねん!」とツッコミを入れる動作もあります。法人限定で月5万でレンタルという情報もありますが、とりあえず見積もりをしてみたほうがいいようです。

こちらはロボットが動かず固定タイプなので(首を動かして、部屋を見渡すことはできる)、ベッドにいる時間が長い方向けのロボットです。

どちらも面白いんですけど、個人で購入するのはちょっと高いですよね。こういう発想がどんどん広まって、使う人が増えて価格が下がってくれば、個人にもチャンスがありそうです。

でも、うちはやっぱりスマカメLOVEです。コスパが素晴らしいし、ほぼ毎日使ってます。

今日もしれっと、しれっと


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【わたしの書いた最新刊】
東京と岩手の遠距離介護を、在宅で11年以上続けられている理由のひとつが道具です。介護者の皆さんがもっとラクできる環境を整え、同時に親の自立を実現するために何ができるかを実践するための本を書きました。図表とカラーで分かりやすく仕上げました。

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ABOUT US
工藤広伸(くどひろ)介護作家・ブロガー
1972年岩手県盛岡市生まれ、東京都在住。
2012年から岩手でひとり暮らしをするアルツハイマー型認知症で難病(CMT病)の母(81歳・要介護4)を、東京からしれっと遠距離在宅介護を続けて13年目。途中、認知症の祖母(要介護3)や悪性リンパ腫の父(要介護5)も介護し看取る。認知症介護の模様や工夫が、NHK「ニュース7」「おはよう日本」「あさイチ」などで取り上げられる。

【音声配信Voicyパーソナリティ】『ちょっと気になる?介護のラジオ
【著書】親の見守り・介護をラクにする道具・アイデア・考えること(翔泳社)、親が認知症!?離れて暮らす親の介護・見守り・お金のこと(翔泳社)、医者には書けない! 認知症介護を後悔しないための54の心得 (廣済堂出版)ほか