介護者の「駆け込み寺」が9/12イオン品川シーサイド内にオープン

MySCUE品川シーサイド

9月12日(木)、イオンリテールさんが介護者向けに展開している事業「MySCUE」(マイスキュー)初の常設店として、「MySCUE イオンスタイル品川シーサイド」がオープンしました。9月5日に発表されたプレスリリースを引用します。

このたび常設店を構えることで、ケアラーの皆さまへ“ここに行けば安心”と思っていただける場、そして、これから介護に関わる可能性のある(ケアラー未満の)方々に対して、“今できることは何か”を知ってもらうとともに、いざシニアケアまたは介護に関わるとなった時、駆け込み寺として活用していただけるようケアラーに役立つ商品やサービス紹介のほか、専門家や経験者への相談窓口といったタッチポイントをつくってまいります

引用元:https://www.aeonretail.jp/pdf/240905R_3.pdf

MySCUE品川シーサイド
イオンスタイル品川シーサイド1階の入口付近にオープン

MySCUEのサイトが立ち上がった2023年9月から、わたしは介護の記事を書いています。自ら取材に行くと手を挙げて、イオンさんに許可を頂いて店舗を撮影してきましたので、写真とともにご覧ください!

ケアラーの負担を軽減するグッズも多数展示

MySCUEの1年前のオープニングイベント(幕張)の記事はこちら↓

MySCUE品川シーサイド店の最大の特徴

MySCUEのお店の最大の特徴は、ただ介護関連グッズが並んでいるわけではなく、介護経験者や専門家と話せる場があることだと思います。これが駆け込み寺たる所以です。

テーブルを囲んで専門家や介護経験者と話すスペース
コーヒーを飲みながら認知症関連の本が読めます

OPEN記念特別セミナー(すでに終了)は、ベストセラー『マンガでわかる! 認知症の人が見ている世界』の著者の川畑智さんがいらしたり、認知症VR体験が行われたりしたようです。

下の写真のように、セミナーが毎日開催されています。セミナー参加にはMySCUE会員登録が必要で、2024年12月31日までは無料。予約は、LINEで受け付けています。

毎日セミナーが開催されていて、2024年末までは無料

わたしが思うに介護関連グッズや消耗品、IoT機器など、ケアラーには分かりづらいものばかりです。しかもドラッグストアの隅のほうに売場があったり、車椅子や杖などの福祉用具は見ただけでは分からなかったりと、介護をしていると説明が欲しくなる場面がよくあります。

わが家でも使っているリンナイのセイフルは認知症の人にやさしいガスコンロ

そうした困りごとをわたしはブログで発信してきましたが、こうした店舗でスタッフの方に気軽に質問できるとうれしいですよね。わたしが今も介護で使っているグッズが、多数展示されていました。

さらにMySCUEは商品だけでなく、家事代行や見守りなどのサービスの取次としても機能しています。品川区の介護保険のパンフレットや認知症ケアパスまで置いてありましたよ。包括や区役所に行くより、気軽に立ち寄れます。

介護に関するサービス系のパンフレットがずらり
個人的に欲しいスティック型ふとん乾燥機(失禁処理用に使いたい)

MySCUE イオンスタイル品川シーサイドの基本情報

アクセス

<電車>りんかい線品川シーサイド駅 C出口より徒歩4分
    京急本線 青物横丁駅 徒歩8分
<バス>都営バス都立八潮高校前 下車徒歩1分 

営業時間

9:00~21:00

民間の介護駆け込み寺の1番手になって欲しい

わたしたちの生活圏内にあるイオンさんだからこそ、こうした取り組みは期待できます。介護はどうしても公的な介護保険サービスの話ばかりになりがちですが、ハードルが低くて気軽に入れるMySCUEのような場所が増えれば、介護の迷子は減っていくはずです。

介護者の駆け込み寺は全国にたくさんありますが、どこでやっているか見つけられない、月数回しかやっていない、古参介護者の輪に入りづらいなどの問題があります。MySCUEは生活圏内にあっていつでも行けますし、一定の距離を保ちながら参加できるところもありがたいです。

MySCUEの店舗が全国のイオンに広がっていくといいのになと、勝手に期待しております。「介護が始まったら、地域包括支援センター」ではなく、「介護に困ったら、まずはイオンのMySCUEに行くといいよ」なんて日が来たら、いいですよね。

今日もしれっと、しれっと。


【2024年講演会予定】
10/19(土)宮崎県えびの市 → 講演の詳細・お申込みはこちら

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【わたしの書いた最新刊】
東京と岩手の遠距離介護を、在宅で11年以上続けられている理由のひとつが道具です。介護者の皆さんがもっとラクできる環境を整え、同時に親の自立を実現するために何ができるかを実践するための本を書きました。図表とカラーで分かりやすく仕上げました。

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ABOUT US
工藤広伸(くどひろ)介護作家・ブロガー
1972年岩手県盛岡市生まれ、東京都在住。
2012年から岩手でひとり暮らしをするアルツハイマー型認知症で難病(CMT病)の母(81歳・要介護4)を、東京からしれっと遠距離在宅介護を続けて12年目。途中、認知症の祖母(要介護3)や悪性リンパ腫の父(要介護5)も介護し看取る。認知症介護の模様や工夫が、NHK「ニュース7」「おはよう日本」「あさイチ」などで取り上げられる。

【音声配信Voicyパーソナリティ】『ちょっと気になる?介護のラジオ
【著書】親の見守り・介護をラクにする道具・アイデア・考えること(翔泳社)、親が認知症!?離れて暮らす親の介護・見守り・お金のこと(翔泳社)、医者には書けない! 認知症介護を後悔しないための54の心得 (廣済堂出版)ほか