1万人に聞いた「50代の過ごし方を後悔している3つの理由」から思ったこと

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ダイヤモンドオンラインの記事『シニア1万人に聞いた「50代の過ごし方を後悔している理由」トップ3』を読み、もうすぐ50代に突入する自分が、後悔を回避したいという思いから記事にしました。

いきなり1位から、ご紹介します!

1位:定年後の人生設計

「定年を迎えたらゆっくり充電して、先のことを考えよう」と思って、いざ充電期間を迎えると、現役時代(50代)に定年後の人生設計をしておけばよかったと後悔するのだそうです。

目の前の仕事に忙殺され、将来まで手が回らないということだと思うのですが、50代は会社から驚くような「はしごの外され方」をされる場合があります。

「自分は仕事ができる」「自分がいなければ会社は回らない」と思っていながら、経営の立場からみれば、年収やポジションと仕事のパフォーマンスがマッチしていないからと、バッサリやられるのです。

そもそも会社にいるだけで安泰でもなければ、定年まで逃げ切れる保証もなく、そういう意味で定年後の人生設計どころか、急にはしごを外されたときの人生設計を考えておくべきだと思います。

わたくし、会社員時代に50代の悲哀とかリストラとか、いろいろな方を見てまいりました。どちらかというとパッケージをしっかりもらって早期退職する人のほうが多かったのですが、人生いろいろです。

人生100年、定年延長とはいえ、勢いがあって給料の安い30代と、失速気味で給料の高い50代なら、後者のほうがバッサリやられます。「年齢だけ」でマイナスに判断されることも増えるので、定年を迎える前に来るかもしれないリストラに備え、人生設計しておいた結果、定年後の人生設計にもつながるかもしれません。

わたしの定年後の人生設計について、1番最後で触れます。

2位:モチベーションの低下

900万円から1200万円の人が300万円になるといった、「4分の1」「3分の1」あたりが、よくあるケースだと思います。特に、役職の高い人ほど年収の下げ幅が大きく、モチベーションが保てなくなるのです。また、年収だけでなく、役職定年になったとたんに上司が年下になったり、経験やキャリアをあまり生かせない部門に異動になるのも、モチベーションダウンの原因になっています。

引用元:シニア1万人に聞いた「50代の過ごし方を後悔している理由」トップ3(ダイヤモンド・オンライン)

50代で年収やタイトルで、仕事のモチベーションが上下する人もいるんだ……、記事を読んでそう思いました。そろそろ仕事のモチベーションを、年収やタイトルに求めない50代であって欲しいです。

モチベーション下げてる暇があったら、残り少ない人生の時間を自分のやりたいことのために使った方がいいと思います。元気でいられる健康寿命は、男性は71.19歳、女性は74.21歳です。(2018年厚労省)

60歳定年がまだ多いのでその前提でお話しすれば、定年後男性は11年、女性は14年くらいしか元気で居られる時間は残されていません。もちろんそれ以上元気で居られる方もいれば、突然大病を患ってしまう方もいます。

それに健康でいられたとしても、身体機能が衰えてくるので、モチベーションまで自然と下がってしまったり、行動範囲も絞られてしまったりするので、1位にある早い人生設計が大切だと思います。

3位:アイデンティティの喪失

定年後に名刺を作り、裏に出身企業名や「元部長」などの肩書、はたまたご丁寧に出身大学・学部まで入れているシニアもいますが、これも「アイデンティティの喪失」を恐れた典型と言えるかもしれません。「会社の名刺がなくなっても消えないアイデンティティ」を確立できなかったという後悔も見え隠れします。

引用元:シニア1万人に聞いた「50代の過ごし方を後悔している理由」トップ3(ダイヤモンド・オンライン)

フリーランスになってから、こういう方にお会いする機会が減ったのですが、やはりいます。

今何やっているかの話ではなくて、自分が会社の役員だった頃の話、40年前くらいに在籍していた大学の話を延々とされてて、「へぇー」「すごいですね」を連発して会食を終えた経験があります。「で、今は何を?」と思いながら、遠くを見て、てきとうに相槌を打っておりました。

「Aさんは今、B社で働いているんだって」という話も、B社のイメージだけで会話して、結局Aさんは何をしているのか分からず、終わるなんてこともよくあります。50代ならB社の看板ではなく、Aさんの看板を背負って生きて欲しい!

会社の看板がなくても、60代で活動できる下地を50代で作らないと後悔するよ!と1万人が思っています。

わたしの定年後の人生設計

まず、フリーランスの時点で、わたしに定年はありません。生涯現役で仕事がしたいです。

また、定年後の人生設計をしようにも、正直先のことは分からないので、設計していませんし、これからもしません。ただ、アップルの創業者であるスティーブ・ジョブズの「Connecting The Dots」だけは、強く意識してます。点と点をつなぐという意味ですが、点を過去に振り返ってつなぐのだそう。

ブログ記事が点の1つだと思って、8年発信を続けてきました。それらの点から仕事、例えば本、例えば取材、例えば講演依頼など、いろいろな仕事、人とのつながりが生まれました。

人という点からまた、次のつながりが生まれ、振り返るとたくさんの点と点がつながっていました。アラフィフの今できることは、この点をたくさん増やしておくことだと思っています。

会社に居ると、点のプロットがどうしても同じ方向、直線状にプロットしがちです。そうではなく、いろいろな方向にプロットしておくと、不思議なつながり方をしていきますし、奇跡も起きます。

40代で構築した「くどひろ」ブランディングは、あまり儲かっていないことを考えると、ビジネス的にはうまくいっていません。それでも会社の看板は必要ありませんし、アイデンティティは確立しつつあります。あとは、これを継続できるかどうかだけです。

好きなことをやって、それが仕事につながって、少しだけ社会の役にも立っているなんて、本当に今がステキすぎます。会社に行きたくね~とずっと思っていた30代、もったいなかったな。

今日もしれっと、しれっと。


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【わたしの書いた最新刊】
東京と岩手の遠距離介護を、在宅で11年以上続けられている理由のひとつが道具です。介護者の皆さんがもっとラクできる環境を整え、同時に親の自立を実現するために何ができるかを実践するための本を書きました。図表とカラーで分かりやすく仕上げました。

4件のコメント

10年近く、ブログを続けいらっしゃるこてと
ありがたい!二年ぐらい、よませていただいています!友人に、あげてしまったので、改めて、くどひろさんの、最初の本を購入し、じっくり読んでいます。ためになります。今日も、あと少しで、一日が終わります。62才。女性。介護1の実母を自宅介護中

阿部さま

いつもブログを読んで頂き、ありがとうございます!!
最初の本を買い直して頂けるなんて、とてもとてもうれしいです。

38歳美容業のフリーランスです。
両親はまだ元気にいてくれてます。
私は兄弟もなく、未婚ですので、いつか訪れる親の介護と老いた自分の1人の生活をよく考えます。くどひろさんのブログ、大変参考になります。
このブログを何本も読ませていただき、
自分の力み過ぎた考えを適度に抜いてやれる思考と、なにかの力を借りるためのお金と、老いて気力と体力が衰え、社会とのつながりが薄くなった時にも、そんな自分を支えることができる何か、心の芯の部分で、この何かを今のうちに構築しなければとならないと言う気持ちになりました。ありがとうございます。

momoさま

コメントありがとうございます!

いつか訪れる親の介護に意識が向いていること自体、すばらしいと思います。意識の次は知識で、知識があるといきなり訪れる介護というイベントに狼狽することなく対処できるようになります。人生において、介護はインパクトのあるイベントです。そうして欲しくて、講演会を行い、本を書き、ブログも運営しているのですが、わたしも含め自分事になってからでないと行動に移せない方が多く、自分事になってから慌てて、泣いている方を何人も見てきました。

ブログの過去記事までさかのぼって読んで頂き、うれしいです!

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ABOUT US
工藤広伸(くどひろ)介護作家・ブロガー
1972年岩手県盛岡市生まれ、東京都在住。
2012年から岩手でひとり暮らしをするアルツハイマー型認知症で難病(CMT病)の母(80歳・要介護4)を、東京からしれっと遠距離在宅介護を続けて12年目。途中、認知症の祖母(要介護3)や悪性リンパ腫の父(要介護5)も介護し看取る。認知症介護の模様や工夫が、NHK「ニュース7」「おはよう日本」「あさイチ」などで取り上げられる。

【音声配信Voicyパーソナリティ】『ちょっと気になる?介護のラジオ
【著書】親の見守り・介護をラクにする道具・アイデア・考えること(翔泳社)、親が認知症!?離れて暮らす親の介護・見守り・お金のこと(翔泳社)、医者には書けない! 認知症介護を後悔しないための54の心得 (廣済堂出版)ほか