介護とフリーランスの両立は本当に理想?収入不安との戦い

「くどひろさんはフリーランスだから、介護できているんですよね」

とよく言われる。確かに母の想定外の便失禁があったとしても、仕事の時間をずらせる。デイサービスに行きたくないとごねても、説得する時間を作れる。

仮に職場が東京だとして、岩手の実家に約1週間の遠距離介護で帰省している間は、会社員なら仕事に通えない。時間のことだけ考えれば、こんなに介護にあった働き方はないと思う。

しかしそれは時間の融通が利くだけの話。それ以上に、収入との戦いがある。安定した収入が得られるフリーランスなら確かにいい。だが収入の変動が激しいとメンタルは削られる。

時間に余裕があるのと、収入が安定しているのと、どちらがいいか?

重度の認知症の母の介護をしている今は、時間に余裕があったほうがいい。でもそれだけでは生活できないので、収入を安定させないといけない。収入が安定しない分、しっかり貯金は必要だが、その貯金がどんどん減っていくとさすがに焦る。

セカンドキャリアからサードキャリアへ

音声配信のほうで最近、フリーランスとしての悩みの配信が増えている。今は本を書いていないので、悩む時間が多くなった。この悩みとは遅かれ早かれ向きあわないといけないと思っていたが、どうやら今のようだ。

会社員時代をファーストキャリアとすると、介護作家として活動している今はセカンドキャリア。でも介護はいつまで続くかわからないし、現役の介護者でなくなると情報の鮮度はどうしても落ちるので、サードキャリアも考えないといけないとずっと思っていた。

自分のイメージでは、介護が終わったあとも小さくてもいいので、何かしらの活動はニーズがあるかぎり、生涯にわたって続けていくつもり。今のキャリアはもう、すっかりライフワークになった。

ただ仕事のボリュームは今ほどではないはずで、年齢的にも右肩上がりはイメージしづらい。その穴を埋めるサードキャリア。何ができるのかずっと模索していて、手や頭を動かしているうちにきっと答えが見つかると思っている。

今の仕事は自分で切り開いて作ってきたもの。コツはよくわからなくてもとにかく小さく動くこと。試行錯誤の先に、何かが見えてくるはず。

60代に向けて生活も変わっていく

東京23区に住んでいるが、家賃が高騰している。うちも若干ではあるが、家賃が上がった。キャリアも収入も変化していくなかで、60代も今の場所に住み続けられるのか? そんなことも考えている。

残りの人生を楽しみながら、健康にも介護に配慮できる働き方と住む場所の適正解はどこにあるのか? 数日で答えが出る話ではないので、情報収集中だ。

そして投資。マネーフォワードで毎日確認している、自分の総資産。物価が高騰していく中で、現金を保有しているだけでは価値が実質的に目減りするので、今よりももう少し投資の割合を増やすべきと考えて、こちらはすでに行動に移している。

すべてが選択と模索の連続。答えはまだ出ていないが、60歳に向けて早めに準備するつもり。

今日もしれっと、しれっと。

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ABOUT US
工藤広伸(くどひろ)介護作家・ブロガー
1972年岩手県盛岡市生まれ、東京都在住。
2012年から岩手でひとり暮らしをするアルツハイマー型認知症で難病(CMT病)の母(82歳・要介護4)を、東京からしれっと遠距離在宅介護を続けて14年目。途中、認知症の祖母(要介護3)や悪性リンパ腫の父(要介護5)も介護し看取る。認知症介護の模様や工夫が、NHK「ニュース7」「おはよう日本」「あさイチ」などで取り上げられる。

【著書】
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