認知症介護で大変なことは「発想の転換」をすることかもしれない!

ファミマでレジ待ちしていたら、30年ぶりくらいにカンチョ―されました。

「誰だ!」と思って、後ろを振り向くと姿はなく、自分のひざくらいの高さに2歳ぐらいの男の子が。一緒に居たママが、わたしにこう言いました。

ママ
あ、どうもすみません・・・コラ!他の人にしちゃダメよ、ママかパパだけでしょ

ママやパパにするから、他の人にもしちゃうんだろ・・・と思いましたが、男の子がクリクリおめめでこっちを見てまして。北島康介の「なんも言えねぇ」は、こういうときに使うんでしょう。2歳児の指先は、ゴルゴ13並みの精度でした。

さて・・・

今日は、あるブログをたまたま見つけて読んだら、「思考停止」というコトバを見つけて、確かにそういう認知症介護あるよなぁというお話です。

その記事は、レビーのお父さまを介護するお話でした。抗認知症薬を「何の疑いもなく」飲み、しかし症状が悪化しつつも、「進行が早いなぁ」と思っていたそうです。その頃の状態を、このように振り返っています。

認知症症状がたくさん出て来たことで受けるショックや、日々の介護による疲れもあって、母を筆頭に家族みんなが思考停止に陥っていたのだと思います。
引用元:http://www.with-together.com/entry/2016/10/18/224220

皆さんもそうだと思うのですが、風邪をひいたりケガをしたら、病院へ行ってお医者様のいう事を聞きなさいと言われて育ちました。処方された薬を言われたとおり飲み、安静にしてなさいと言われ、未だにそうしてます。

でも、自分の母が認知症になったときに、「その教え」が通用しないケースがあることを、本で知りました。言われたとおりに薬を飲んで、でも治るどころか悪化するケースが多く存在するとありました。それがコウノメソッドだったのですが、メソッドそのものよりも、「誰もが信じている医師、お薬を疑え!」という発想の転換を受け入れることが、一番大変でした。

そして、こう続きます。

その後、たまたま書店でぶらぶらしているとき何気なく手に取った本。そこには僕たち家族の知らなかった、介護の仕方、付き合い方、最新対策グッズ、そしてコウノメソッド、介護者のマインドまで、もう僕たちにとって宝の山とも呼んで良いくらいの至極の情報がズラリ。それは、遠距離介護で有名なブロガー くどひろさんが書かれた書籍でした。(くどひろさん、本当に有難うございます。)
引用元:http://www.with-together.com/entry/2016/10/18/224220

こちらこそ、ありがとうございます!

こんな感じで本に出会い、読んで「あれ?あれあれ?」って認知症に対する違う感覚を持ってもらったり、疑うことを知って頂ければ、わたしの役割は果たしたことになります。

しかし、ブログを読むと、残念ながら間に合わなかったようで・・・どんな薬を飲んでいたかが書いてある(メマリー20mg、アリセプト5mg、イーシードパール)のですが、レビーの薬剤過敏症を知らない医師だったのかも・・と医師でないわたしが思いました。

「そのお薬、本当に大丈夫?」

という、今までになかった「発想の転換」をまず受け入れることが、大切かもしれません。こちらの記事、読んでみてください。

今日もしれっと、しれっと。


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【わたしの書いた最新刊】
東京と岩手の遠距離介護を、在宅で11年以上続けられている理由のひとつが道具です。介護者の皆さんがもっとラクできる環境を整え、同時に親の自立を実現するために何ができるかを実践するための本を書きました。図表とカラーで分かりやすく仕上げました。

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工藤広伸(くどひろ)介護作家・ブロガー
1972年岩手県盛岡市生まれ、東京都在住。
2012年から岩手でひとり暮らしをするアルツハイマー型認知症で難病(CMT病)の母(81歳・要介護4)を、東京からしれっと遠距離在宅介護を続けて13年目。途中、認知症の祖母(要介護3)や悪性リンパ腫の父(要介護5)も介護し看取る。認知症介護の模様や工夫が、NHK「ニュース7」「おはよう日本」「あさイチ」などで取り上げられる。

【音声配信Voicyパーソナリティ】『ちょっと気になる?介護のラジオ
【著書】親の見守り・介護をラクにする道具・アイデア・考えること(翔泳社)、親が認知症!?離れて暮らす親の介護・見守り・お金のこと(翔泳社)、医者には書けない! 認知症介護を後悔しないための54の心得 (廣済堂出版)ほか