NHKの番組「ガッテン!」で、加齢による目の異常の回を見ました。
こういった番組を見るときに、いつも考えるのは、
母親の行動をイメージするのですが、「認知症だから」と勝手に判断することが多くなっている気がします。この回を見たあと、「あぁ~、認知症じゃなくって、加齢が原因だったか!」と気づきました。
わたしたちは、加齢によって「青色」が見えなくなるんだそうです。
母に洗濯物を畳んでもらうのですが、いつも靴下の組み合わせがおかしいです。紺と黒でペアにすることが増え、認知症の影響かなと思ってました。あと、片方だけ靴下が無くなることもしょっちゅうですが、こっちは認知症が原因でしょう(笑)
この「青が見えない」という現象は、生活において危険を伴います。
年間100人以上の人が「着衣着火」で亡くなる
57歳の長い髪の女性が、ガスコンロの奥のしゃもじを取ろうとしたとき、自分の髪に火が引火したそうです。
コンロの火がなべ底からはみ出さないように日頃からチェックしていたそうですが、これはうっかりでなく、「青が見えない」ことが原因で起きたのです。剣道五段で動体視力もいい、白内障などの病気もないのに、コンロの炎の高さを見誤ったために、髪が燃えたのです。
コンロの火の高さを見る実験があったのですが、20代は6cm、40代が5cm、60代が4cmでした。加齢によって、火の上が見えなくなるんですね。そして、年間100人以上の方が、着衣着火(文字通り、衣服に火が引火する)で亡くなっているんだとか。60歳以上の1割が、経験しているそうです。
また、バラバラの靴下を、同じ色にそろえる実験をしました。色違いでセットすることはないと思ったら、暗いところでセットすると、微妙な白の違いや、黒と紺を間違うんですね。40代以降の方は、結構間違えていました。
この現象を「加齢による色覚異常」といいます。色覚は20代がピークで、その能力は少しずつ弱くなっていくそうです。
網膜の一番下の層にある錐体細胞(すいたいさいぼう・色を感知する細胞)が、加齢によって性能が低下します。また、加齢で水晶体が濁って黄色くなり、その黄色は青い光を通しにくいということも原因です。とにかく、歳を重ねると、「青が見えなくなる」ということは、覚えておきましょう。他にも、こんなことがよく起こります。
加齢による色覚異常で起きること
- 化粧が濃くなる
- 階段の踏み外し
- 靴下のはき間違い
- 着衣着火
- 5円と50円を見間違う
電球色を「昼光色(白っぽい照明:青の成分が多い)」にすると、こういったことが防げるそうです。階段の段差が見えやすくなりますし、台所もそうです。料理はまずく見えますが、スイッチで切り替えができるタイプもあるので、そういう選択もありかと思います。
認知症になってからもガスコンロを使い続けている母ですが、こういうリスクも想定して対策をしておこうと思いました。階段の踏み外し、着衣着火防止のため、電球の色を変えます。
「歳を取ると、モスキート音が聴こえない 」という話に、よく似てますね。NHKから民放にネタが流れていくケースをよく見かけるので、他番組でも「青が見えない」とか言っているかも・・・
今日もしれっと、しれっと。
子供の頃の記憶は少しはあるけど、老後はまだ経験してないから未知。介護経験者の皆さんのブログや著書を興味深く拝見しながら、介護される側の方の今までの生活や好きを大切にして、介護する側の皆さんの負担が少しでも多く軽くなればいいと願っています。
おかきさま
これまたおっしゃるとおりで、人生歴を大切にしながら、介護者の負担が減ると本当にいいなぁとわたしも思います。