認知症の祖母(没90歳)の喪主をやりました。
本当ならば長女である母(70歳)が、喪主を務めるべきですが、母も認知症・・・。23年前に家を出て行った父も喪主はお願いできず、孫で成年後見人であるわたしが喪主となりました。
葬儀などの準備をしないまま、亡くなってしまったので喪主は大慌てでした。こういう準備をしておけば良かったと思う、6つの注意点をまとめました。
この記事のもくじ
親族・交友関係を調べておく
「認知症」 なので、どういう親族や友達がいるのか? を覚えていません。母も認知症なのですが、昔の記憶は鮮明なので、母に聞いて対応しました。が・・・、ガセ情報も結構多く、遺品の手帳を参考にしました。
葬儀屋をあらかじめ決めておく
祖母が亡くなって、すぐに病院の方に言われた一言が、「葬儀屋さんはどちらですか?」 でした。正直、「えっ?」って思いましたが、遺体はすぐに引き取らないといけないんですね。わたしの場合は、知り合いが葬儀社だったので、あらかじめ準備をしておきました。なので、パニックにならずに済みました。
また事前に、葬儀費用の相見積もとりました。最近は、事前に葬儀の相談をする人が多くなっているそうです。わたしが行った先は、基本料金プラスオプションというところだったんですが、最終的に基本料金をはるかに上回るオプション料金で・・・・
「ご遺体を保存するドライアイスは標準の量ですと、足りません」 とか、「お花ですが標準ですと、かなり寂しいものになります」 とかとか。会員価格と一般価格でまるで違ったりとか、結構びっくりしますよ。一度試しに行ってみる事を、お薦めします。
葬儀の種類を決めておく
本人の意思を確認できる状態にあるならば、家族葬、密葬、直葬 どういった形式にしたいか?聞いておいた方がいいです。うちの場合は祖母は確認できる状態ではなかったので、長女である母が家族葬を希望したので、家族葬にしました。
葬式に誰を呼ぶか決めておく
3.を決めておくと、どこまでお声かけをするかが決まります。 「葬儀に誰を呼ぶか?」 を考えるのは、かなり大変です。1.も分からない、3.の意思もない状態で、喪主をやることになったら本当に大変です。
喪主は誰がやるか決めておく
最悪なのは、喪主の押し付け合い が始まることです。わたしは母を喪主にして、陰でわたしがいろいろ仕事をする と思っていたんですが、葬儀社との打ち合わせをいざ始めてみると、そこは認知症。何にもできないんですよね、うまく歩けないし。結局、周りにいた親族が、「実質あんたが喪主なんだから、そのままやれば?」 ということで、決まりました。
葬儀の費用は、誰が出すか決めておく
上記まで決めておくと、だいたい葬儀費用はざっくり分かります。わたしの場合は成年後見人だったので、祖母の口座から・・・と思い、家庭裁判所に電話で問い合わせたところ、
「喪主さんが立て替えておいてください」
少し期待したんですが、やっぱりだめでした・・・これだけ準備しておいても、実際に葬儀を行うのに決めなきゃいけない事はいっぱいあります。引物はどれにするか、法事の料理はどれにするか、お通夜の飲食の準備、受付係を誰にするか、参列の順番などなど大変です。
「生きているのに、葬儀の準備をするなんて縁起でもない!」 そう思われるかもしれません。でも経験してみて、「絶対に葬儀の準備はしたほうがいい」 という事が分かりました。ましてや 「認知症」 の方が相手であれば、普通に準備できるはずの事ができないんです。そして認知症の方は、普通の方の3倍から4倍の早さで老化が進みます。いつ急に死が訪れるか、分かりません。
わたしがこれらを準備するきっかけになったのは、余命宣告です。お医者さんが半年とか1年とか言いますが、結局は余命宣告期間=葬儀の準備期間でもあります。流通ジャーナリストで41歳の若さで亡くなられた金子哲雄さんは、ご自分で葬儀の段取りをされました。
改めて、「僕の死に方」 という本を読み直します。葬儀が終わったばかりの今読んだら、この本のありがたみは10倍くらいに思えるんだろうなぁ~
今日もしれっと、しれっと。
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