亡くなった祖母(90歳)の成年後見人を、1年やって終了しました。
今日は成年後見人を経験して、亡くなった時に支払われる報酬の手続きの話です。生きていても、報酬は支払われます。
成年後見人を実際やってみると、「職務」という言葉が示す通りお仕事なんですよね。お仕事なので当然、報酬があります。ということで、家庭裁判所に報酬付与の申立てをしました。
報酬はどこから支払われるか?
報酬は、国(税金)から支払われるの? と思ったりもしたんですが、成年被後見人である祖母の口座から、持っている資産額に応じて月何万円か支払われます。ちなみにこの報酬付与の申立ては、毎月やるものではなく、1年に1度まとめて申立することがほとんどだそうです。
付加報酬を求める場合の資料
わたしのような家族の成年後見人は、付加報酬を求める場合の資料の作成が一番困ると思います。
申立事情説明書、後見等事務報告書、財産目録、預貯金通帳の写し、そしてこの資料を提出する必要があります。報酬を求める理由を、裁判所に提出しないといけないんです。
1年間、病院の契約や支払、役所への書類提出など後見人の職務を果たしたから、報酬もらってもいいでしょ?といいたいんですが、相手は裁判所。資料の書き方もネットで見当たらないので、家庭裁判所に電話してみると、
ほー、結構アバウトなんだな、この資料。ということで、早速A4 1枚にこんなことを書いてみました。
- 成年被後見人は認知症であったが、その娘である私の母も認知症。その認知症の母が通帳をすべて廃棄したため、祖母の銀行口座がどこにあるか不明であった。近所の銀行、証券会社の調査を行い口座を探し当て、全資産を明らかにすることができた
- 成年被後見人である祖母とその娘(私の母)2人ともに認知症であった事、祖母の余命宣告が半年と言われた事、父も23年間別居中で家に戻る意志なしという事情もあり、介護できる人が不在。結局、2013年3月会社を退職をした
- 成年後見人の期間中、東京との往復を1週間単位で行き来した。認知症の母を連れて、成年被後見人と週2,3回の面会を実施した
- 後期高齢者医療の高額療養費の申請、及び食事標準負担差額を申請した結果、63,341円の還付を受けた
- 自宅の固定資産税の滞納(106,900円)を見つけ、すべて支払った。延滞金の増額を防ぐ事ができた。
- 期間中、述べ4つの病院を移動。都度、入退院時の契約締結、支払を行った。(A病院内で大腿骨骨折をしたため、転院が多くなった)
わたしが 「成年後見人」 にならざるを得なかったのは、
「認知症の母が、祖母の通帳を捨ててしまったから」
です。銀行口座を探したり、復活させたり、口座統合したりというのは、家族といえどできません。
でも、成年後見人という裁判所のお墨付きがあれば、これらすべてできるんです。ちょっと変わったきっかけでしたが、人生経験的にはよかったなぁ~、そう思います。さて、報酬はいくら支払われるんでしょうか?
今日もしれっと、しれっと。