沢尻エリカさんの元夫の高城剛氏が書いた記事『高城剛氏が語る「最先端医療の衝撃」』がつい最近、話題になりました。高城さんは大変興味深い方で、働き方、発想、考え方が突き抜けていて、わたしが面白いと思っている人のひとりです。
記事によると、高城さんは世界最先端の医療を自ら受けに行き、その時のマイクロRNA検査(微量の血液を採取し、超早期のがんを発見でき、13種類ものがんを対象にできる検査 ← わたしも受けたい)の結果、数か月か1年以内にすい臓がんが発症する確率が9割以上と判定されたそうです。
早期発見が難しく、進行の早いすい臓がんを見つけた高城氏が受けた治療方法が「高濃度ビタミンⅭ点滴療法」でした。3か月集中して受けた結果、がんのリスクが大幅に下がったという記事でした。さらに、こんなことも書いてありました。
なにしろ抗がん剤の世界は、年間数兆円を超えるビッグビジネス。それなのに製造のパテント(特許権)がすでに切れている安価のビタミンCが、がんに効果があるということになれば都合の悪い企業も出てくる。企業サイドからすると、ビタミンCの効果を示すデータを集めるモチベーションが働かないのです
引用元:http://gendai.ismedia.jp/articles/-/52469?page=2
認知症の世界でも似たような記事、読んだことある・・・これも面白いと思って記事を読んだのですが、Twitter上ではこういったご意見もたくさんありました。
今週号の週刊現代のコメントの補足。「高濃度ビタミンC注射、80年代に世界で最も権威ある総合医学雑誌で否定されています」ここの出典は、ニューイングランドジャーナルオブメディシン 1985;312:137です。 https://t.co/JXvvUYDhMZ
— 勝俣範之 (@Katsumata_Nori) 2017年8月7日
父が救急病棟を退院して、在宅で復活した理由
こういった議論が巻き起こるだいぶ前に、わたしや母も「高濃度ビタミンⅭ点滴」を打ちました。
また、父にも今「高濃度ビタミンC点滴療法」を受けてもらっている最中です。お薬も飲んでいますが、メインの治療はこれだけです。病名は「びまん性大細胞型B細胞リンパ腫」という血液のがんで、月単位で進行する「中悪性度」と呼ばれるものです。なぜこの方法を選んだのかというと、
- がんの標準治療(外科手術、抗がん剤、放射線治療)は、体力的にもう受けられない
- 積極的に抗がん剤を使えば、余命は1か月。何もしなければ、余命3か月と医師に言われた
外科手術をして、小腸を切りはしましたが、すべてを取り除くことはできませんでした。こんな診断を受けたので、何もできない・・・ならばと、一縷の望みをかけてみたのが、高城さんもわたし自身も試したことがある「高濃度ビタミンC点滴療法」です。静脈投与を、1時間から2時間かけて行っています。いわゆる、藁をも掴むっていうやつです。
もちろんこの治療法だけではなく、介護職の皆さんや家族親族の助け、在宅という環境がもたらす奇跡もあって、先日の大反響記事のとおり、父は復活しています。悪性リンパ腫がどうなっているかは分かりませんが、寝たきりからは脱出しています。
またブログ読者の方から援助して頂いた、わたし(というか父)が欲しいものとして公開しているAmazon欲しいものリストにあるリポ・カプセルビタミンⅭを、朝と夕方に1包ずつ飲んでもらっています。こちらは「飲む」高濃度ビタミンC点滴と言われていて、静脈からの点滴と合わせてやると効果的と言われています。これが今、うちが行っている治療のすべてです。
現時点での感想
インチキ療法、エビデンスなし、家族は手を出してはダメ!というネット上のご意見を多く見ましたが、うちは手を出しました(笑)
悪性リンパ腫を消すためというよりかは、少しでも長生きしてくれればいいという「一縷の望み(最近はこの言葉を多用している)」にかけたかったのがひとつ、わたし自身が点滴をして効果(元気になった→がんとは違うけど)を感じたのがふたつ、かかりつけ医がこの療法の知識があった、この3点に加えてこの記事にも大きな影響を受けました。
鹿児島認知症ブログの平山先生が、小林麻央さんの訃報に対して、このように書かれていました。
自分なら、血液のガンであれば抗がん剤を選択する。固形ガンであれば、手術可能な部位であれば積極的に手術を選択してガンのボリュームを減らす。その時点で転移していたら、抗がん剤を使用するかどうかは相当悩むだろう。抗がん剤の持つ作用(功罪)については、抗がん剤に対して陰謀論めいた確信を持つ人々よりも、理解しているつもりである。いずれにせよ、ガンが発覚した時点で今よりも厳重な糖質制限に切り替えて、高濃度ビタミンCを始めることだけは決めている。
引用元:http://www.ninchi-shou.com/entry/purity
父が入院してすぐに読みました。なので、かかりつけ医には糖質制限(がん細胞はブドウ糖が好きという説もある)についても、割と早い段階から相談をしておりました。知っている平山先生のご意見だったので、大きな影響を受けました。他にも高濃度ビタミンⅭ点滴療法をがんで使用された実体験を持つご家族の話を会って伺ったことも、わたしにとっては大きかったです。
父の体力が戻ったら、抗がん剤も検討してます。標準治療はやっぱり捨てきれませんし、第一選択です。でも、何もできないと言われてしまったから「高濃度ビタミンⅭ点滴療法」を使い、父は「体調や見た目や動き」的には驚くほど回復しています。繰り返しますが、悪性リンパ腫がどうなっているかは分かりません。
「ネガティブ・ケイパビリティ」の話をもう一度
以前、ご紹介した「ネガティブ・ケイパビリティ」。精神科医・帚木蓬生先生の本のタイトルで、どうにも答えの出ない、どうにも対処しようのない事態に耐える能力のことを言います。本の中にあった、難病の患者のために「遠い山の頂きに生息する薬草をとってこい!」というあのお話のわたし版解釈を、自分のブログより引用します。
患者はその薬草が届くまで生きる希望を持ち続けることができるし、取ってきたとしても薬草が効いたような気がして元気になることもあります。患者は家族に対して、そんな遠い山まで行ってくれたことに感謝し、探しに行った家族も頑張ったという達成感がある・・・まさかの占い師の言葉で、みんながハッピーになるという不思議な結果になります。
この場合、薬草自体の効果は重要ではないという話でした。うちの場合はこの療法が今のところはまっているので、このたとえが適当ではないと思いますが、治療を開始する時はこの話もイメージしてました。だめであろうと、がんに立ち向かうプロセスを大切にしようと!
保険診療ではなく、全額自己負担の自由診療なのでお金の覚悟が必要ですが、残された時間も少ないので思いっきり投資してます。そして、わたし自身が今がんになったら、平山先生のステップを踏むと思います。
これはあくまでうちの体験談なので、最終的な判断は自己責任でお願いします。認知症の世界も根治しないから、いろいろ試す癖がわたしはついているので、ご注意ください。
ひとつ言えるのは、ベッドに寝ていた父が、今はゆっくりだけど歩いていて、少しのおかゆしか食べてなかった人が、普通にご飯を食えている、お酒も飲んでいる、ただこれだけです。
たとえそれが単なるプラセボ(薬を飲んだと思うだけで安心して効果がある、あの感じ)で、今すぐ亡くなったとしても、一瞬元気な姿が見れただけで後悔はありません。今にも死にそうだった人が、ここまで復活してきたのですから。(写真左(上)が退院2日前、写真右(下)が退院後2週間)
そして次回も、もうひとつの「溺れる者は藁をもつかむ」をご紹介します。
今日もしれっと、しれっと。
コメントを残す