認知症の経過報告(1年と13週・14週間目)・病院病院また病院

左薬指先端を深く切ってしまった母。

いつ切ったのか、なぜ切ったのか 認知症のため全く分かりません。

毎週家に来るヘルパーさん、作業療法士さんに状況を聞いてみると、確認できなかったとのこと。結果、なぜ切ったのか分からないものの、わたしが帰省した当日か前日に指を切ってしまったようです。いいタイミングでの帰省でした!

結局、外科には滞在中に3回連れていきました。認知症の病院にも行きましたので、1週間で計4回病院に連れて行ったことになります。病院、病院、また病院・・・そんな週でした。

指が完治しないまま、帰京の日が来てしまいました。そこでヘルパーさんの事務所に行って、もし来週も通院しなければならない場合、病院まで連れて行って欲しいという文書を届けに行きました。

ヘルパーさんに通院をお願いする時は、いつも文書を作成して届けるようにしています。理由は、きちんと通院について伝えたいからで、伝言になると100%伝わらないものと考えているためです。(電話を受ける人、サ責、担当ヘルパーという伝言ゲームで、漏れが発生する)どんな事を文書に書くかというと、

・希望するヘルパーさん
知らないヘルパーさんが来ると、母は混乱してしまうので、いつも来るヘルパーさんで。

・希望する通院時間
訪問看護師さん、作業療法士さんが来ない時間帯に連れていって欲しい

・病院までの交通機関
母が自転車に乗り、その前か横をわたしが追走する というのが基本スタイルですが、ヘルパーさんにはきついのでタクシーを使ってくれと。但し、タクシーを呼ぶ場合、タクシーより先に自宅に着く事を必須でお願いしています。

タクシーの音を聞くと、母はタクシーを待たせては悪いという思いから、勝手にタクシーに乗っちゃうんですよね。歯科通院で大騒ぎになった事が過去にあったため、この事を文書にしました。

・母の様子
今回の場合は、縫合してないのに縫合したと勘違いしたり、麻酔を打ってないのに打ったと言ったりしていたので、そのことを書きました。また足の裏のたこ治療と勘違いして、先生の前で靴下を脱ぐ可能性がある事も伝えました。

結局、妹が最後病院へ連れて行って、外科は終了。この文書は廃棄してもらって、ヘルパーさんのお世話になる事はありませんでした。ケアプランに通院のお手伝いの項目を追加した事で、遠距離介護者としてはホントに助かってます。

今回、何がショックだったかというと、

「結構な大ケガをしたのに、いつ、なぜケガをしたのか覚えてない」

という事です。認知症だからやむを得ないんですが、インパクトある出来事はかろうじて覚えている事もまだあります。今回のケガはかなりのインパクトなのに、忘れてしまった・・・症状の進行かな?と思わせる出来事でした。

この週はフェルガードBとウィンタミンの両方をフルで服用させました。ウィンタミンで眠くなるのかな?と思ってましたが、そんなに副作用はないな という結論に至りました。

ウィンタミンは1包の量を相当少なくしてもらっているので、もうちょっと増やすテストを今度してみます。ウインタミンを常用するべきなのかという判断と、ピック病っぽいけど、アルツハイマーっぽいところもあります。

次回受診まで、テストしながら考えます!


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東京と岩手の遠距離介護を、在宅で11年以上続けられている理由のひとつが道具です。介護者の皆さんがもっとラクできる環境を整え、同時に親の自立を実現するために何ができるかを実践するための本を書きました。図表とカラーで分かりやすく仕上げました。

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ABOUT US
工藤広伸(くどひろ)介護作家・ブロガー
1972年岩手県盛岡市生まれ、東京都在住。
2012年から岩手でひとり暮らしをするアルツハイマー型認知症で難病(CMT病)の母(81歳・要介護4)を、東京からしれっと遠距離在宅介護を続けて13年目。途中、認知症の祖母(要介護3)や悪性リンパ腫の父(要介護5)も介護し看取る。認知症介護の模様や工夫が、NHK「ニュース7」「おはよう日本」「あさイチ」などで取り上げられる。

【音声配信Voicyパーソナリティ】『ちょっと気になる?介護のラジオ
【著書】親の見守り・介護をラクにする道具・アイデア・考えること(翔泳社)、親が認知症!?離れて暮らす親の介護・見守り・お金のこと(翔泳社)、医者には書けない! 認知症介護を後悔しないための54の心得 (廣済堂出版)ほか