週刊誌取材を通じて感じた記者の介護への興味について

週刊誌

今まで新聞や週刊誌の介護取材をたくさん受けてきたのですが、週刊誌に対しては警戒心が強く、最初の頃は取材を受けるかどうか悩んでおりました。

どういう警戒心かというと、認知症介護や遠距離介護がつらい、苦しい、介護虐待や拒絶を取材され、おどろおどろしい記事になるのがイヤだったからです。

そういった記事のニーズのほうが圧倒的にありますし、介護者も共感しやすいので、取材も自然と「そっち」方向になりやすいです。

ただ、わたしのブログは7年前からスタンスが違っていて、どうやったら介護がラクになるか、しれっと介護をするにはといった話が中心で、愚痴は少なめです。なので、介護者の共感が全く得られない、妬まれることもあります。

悩んだ結果、ブログお問合せ欄に「壮絶な介護を取材したい方は目的と合致しない」と書いてからというもの、そういった取材依頼が全くこなくなり、わたしの壮絶系の記事は掲載されなくなりました。

今まで掲載された週刊誌・月刊誌は、AERA、婦人公論、週刊朝日、サンデー毎日、週刊文春、女性セブン、週刊女性、栄養と料理、ゴールデンライフで、皆さんいい記事を書いてくださいました。

週刊誌の部数や男女比のデータ記事(2017年)のリンクを貼っておきます。シニア世代の読者が多いのは誰もが予想できるのですが、1位の文春さんの女性読者の多さは、意外でした。

芸能のイメージが強い週刊誌ですが、読者が高齢化しているので、介護もキラーコンテンツになりつつあります。介護や高齢者の話ばかり書いてある週刊誌もありますしね。

週刊誌記者の介護への興味度合い

記者の皆さんはとても真面目で、真剣に取材をしてくださいますし、同行するライターさんもわたしの介護話に興味津々です。

もちろん礼儀として、真剣に話を聞いてくださる部分もあるのですが、ライターさんも記者さんも、わたしと同世代が本当に多い!なので、仕事ではなく将来の「自分事」として介護をとらえ、記事にする方ばかりです。

喫茶店で1~2時間くらい取材を受け、原稿が後日送られてきて、わたしがそれをチェックをして完了です。わたしは間違いがあれば修正しますが、それ以外の部分は基本修正しない主義です。

記者さんを通じて、介護現場の話を知ることもできるので、わたしの仕事としても大変ありがたいです。だから盛り上がると、取材時間が長くなることもあります。

発行部数がどんどん減っている週刊誌ですが、介護ニーズはどんどん高まっています。少し若い世代は、dマガジンで週刊誌を読んでいる方もいるでしょうし。

最初は記者の皆さんが怖かったのですが、今は文章力、取材力を含め尊敬しています。

今日もしれっと、しれっと。


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東京と岩手の遠距離介護を、在宅で11年以上続けられている理由のひとつが道具です。介護者の皆さんがもっとラクできる環境を整え、同時に親の自立を実現するために何ができるかを実践するための本を書きました。図表とカラーで分かりやすく仕上げました。

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ABOUT US
工藤広伸(くどひろ)介護作家・ブロガー
1972年岩手県盛岡市生まれ、東京都在住。
2012年から岩手でひとり暮らしをするアルツハイマー型認知症で難病(CMT病)の母(81歳・要介護4)を、東京からしれっと遠距離在宅介護を続けて13年目。途中、認知症の祖母(要介護3)や悪性リンパ腫の父(要介護5)も介護し看取る。認知症介護の模様や工夫が、NHK「ニュース7」「おはよう日本」「あさイチ」などで取り上げられる。

【音声配信Voicyパーソナリティ】『ちょっと気になる?介護のラジオ
【著書】親の見守り・介護をラクにする道具・アイデア・考えること(翔泳社)、親が認知症!?離れて暮らす親の介護・見守り・お金のこと(翔泳社)、医者には書けない! 認知症介護を後悔しないための54の心得 (廣済堂出版)ほか