第4回サービス担当者会議までの道のりは険しかった

サービス担当者会議

サービス担当者会議(略してサ担)の第4回目がありました。

021316

 


「・ ・ ・」

今回で4回目のサ担は、6畳に8人(ケアマネ、訪看、訪問リハ、サ責、デイ代表、デイ相談員、母、わたし)でこたつを囲んで行われました、狭っ!

このチームは最強で理想形だとわたしは思っていて、いつも皆さんには実際口に出して 「最強!」 とお伝えしてます。

心の奥にデイサービスを利用するという意識づけをするために、通常ならば前日にしか予定は伝えないのですが、今回は3日前に伝えました。想定はしていたものの、案の定こんな感じでした。

誰来るの?何時から?何人くるの?何しにくるの?
くどひろ
明日の16時、全部で7、8人かな?
あ、そう。(10秒経たずに) で、いつ来るの?何時なの?
くどひろ
明日の16時、全部で7、8人かな?

これを朝から晩まで3日間繰り返し、質問回数は軽く50回を超えました。怒らずよく耐えたなぁ・・・自分!亡くなった祖母がデイサービスを激しく拒否しているのを目の当たりにしているので、デイという言葉すらNGな状況でした。

でも昨年9月から、まずはわたし1人で見学、その後母を騙してお試しへ。そのあとは記憶が風化しないように、毎日こう言い続けました。

「あーいう場所、他にはないよ」
「初めてお試しで行って、あんなに話盛り上がるなんてすごいよね」
「近所の子供たちと話ができるってすごいよね」
「他と違って自由だから、レクリエーションとかないから」
「小さい頃住んでいたところだから、懐かしいでしょ」

これらはすべて事実ですが、母のネガティブスイッチが入るとすべてリセットされ、デイサービス最悪に変わってしまいます。2年前の第1回サ担では他のデイサービスの所長が同席していたんですが、失敗に終わったんですよね。

会議はいつも通り明るい感じで終始進み、母も自ら 「行ってみたい!」 と発言。無事契約となりました。一番の目的である、調理リハビリテーションをぜひお願いしたいとの意向を伝えました。

母の認知症の症状で特に困っているのは、自信満々に言う 『取り繕い(妄想)』 です。2015年最初の会話も、

ねぇ、そういえばあんたの奥さんのお父さん、亡くなったんだって?

ホント人殺しなんですよ、うちの母は(笑)

密かに “妄想連続殺人犯” と呼んでますが、慣れているのでいつも笑い話で終わります。こういった妄想が、いろんな人と触れあったり、調理リハビリをすることで少しでも改善してる事を願っています。

趣味も特になく、料理一筋で来た母ですから、認知症のどんな薬よりも効果があると信じてます。ヘルパーさんや訪問リハビリでコミニケーションはあっても実質家からは出ていない母が、とうとう外出するまでになりました。2年かかったか・・・長かった・・・

今後、デイサービスで起こる出来事は記録ノートを見ながらブログに書きますが、面白いと思いますよ。こんな事するという話をデイ代表から聞かされているんですが、とても興味深い!選んだ理由は、そこです。

読者のみなさまもこういう事してるんだ~ってなるはずです、あとは母がへそを曲げずに続けていってくれれば・・・


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東京と岩手の遠距離介護を、在宅で11年以上続けられている理由のひとつが道具です。介護者の皆さんがもっとラクできる環境を整え、同時に親の自立を実現するために何ができるかを実践するための本を書きました。図表とカラーで分かりやすく仕上げました。

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ABOUT US
工藤広伸(くどひろ)介護作家・ブロガー
1972年岩手県盛岡市生まれ、東京都在住。
2012年から岩手でひとり暮らしをするアルツハイマー型認知症で難病(CMT病)の母(81歳・要介護4)を、東京からしれっと遠距離在宅介護を続けて13年目。途中、認知症の祖母(要介護3)や悪性リンパ腫の父(要介護5)も介護し看取る。認知症介護の模様や工夫が、NHK「ニュース7」「おはよう日本」「あさイチ」などで取り上げられる。

【音声配信Voicyパーソナリティ】『ちょっと気になる?介護のラジオ
【著書】親の見守り・介護をラクにする道具・アイデア・考えること(翔泳社)、親が認知症!?離れて暮らす親の介護・見守り・お金のこと(翔泳社)、医者には書けない! 認知症介護を後悔しないための54の心得 (廣済堂出版)ほか