5月のものわすれ外来の診察の際、母の声の震えから、パーキンソン病の可能性を疑う話になりました。
母は昔から震え(振戦)が常にありまして、主な原因をわたしはシャルコー・マリー・トゥース病(CMT病)と思っていました。母はわたしの腕をつかんで歩くのですが、腕から母の震えを感じていました。
コロナ禍で、ものわすれ外来に行く回数も減っています。80歳が近づき、認知症発症から10年が経つ母なので、アルツハイマー型認知症以外の混合が起きてもおかしくありません。
次の帰省予定である8月に、他の病院でMRI検査を受けることになったのです。母の画像検査は2013年4月のCT撮影以来で、パーキンソンもそうですが、同じくらい認知症の進行状況が気になり紹介状を持って検査へ行ってきました。
検査した病院の医師の診断
MRIを受けた病院の医師は初対面で、画像のみでしか判断できません。他の情報がほとんどない中、最初に出た言葉が「側頭葉がひどく萎縮している」でした。
側頭葉の言葉で「前頭側頭葉変性症?」と反応してみるも、やはり画像だけではなんとも言えず、またCMT病の専門家ではないので、当然CMT病との因果関係も分からないとのことでした。
覚悟はしていましたが、2度の「ひどく」という言葉がひっかかったのと、診断がよく分かりません。その後、側頭葉の萎縮というキーワードで、側頭葉の機能をネットで調べることに。
側頭葉は言語を司るので、確かに言葉が出てこない母の症状と合致します。とはいえ、断片的な情報でしかなく素人ではどうにもならないので、帰京前でしたがかかりつけ医に画像データを持っていって、診てもらうことになったのです。
かかりつけ医の分かりやすい診断では、やはり側頭葉はひどく萎縮していましたが、前頭葉も海馬もしっかり萎縮しておりました。
2013年のCT検査以来、画像検査はしていなかったのですが、元々アルツハイマー型認知症だけれども、ピックっぽさもあるという診断でやってきたことが、画像でも証明されたようです。確かに、決まった時間に同じ行動をする常同行動が見られ、ピックっぽさが以前からありました。
アルツハイマー型認知症、でもピック化も進んでいる。そして認知症もかなり終わりのほうという診断で、ショックというよりかは、受け入れてモヤモヤが晴れた状態で帰京することができました。
認知症の治療法
2013年からコウノメソッドを軸にやってきて、途中でリコード法を勉強してみたものの、リコード法はうちの介護態勢には合わないため、結局コウノメソッドでやってきました。
コウノメソッドの情報の入手先も狭まってきたので、ブログで取り上げることもあまりなくなりました。それでもサプリメントを中心に、使い続けてきました。
治療法の正解は正直なところよく分かりませんが、抗認知症薬の副作用が避けられたことは大きかったですし、良かったのかなと思ってます。
最近になってわたしは、認知症治療という意味では諦めの境地に入っていて、ここからは介護ノウハウや自分のメンタルだけで乗り切って、母が人生楽しそうならそれでいいかなと思ってましたし、かかりつけ医にもその旨を伝えました。
ただ、まだできることはあるようで、昔ちょっとだけ使ったレミニールの復活で、母の言葉がどの程度戻ってくるかを見ていきます。抗認知症薬はほとんど使ってこなかったので、ここからいい変化に期待しています。
問診が最も大切で、画像診断に偏った診断は危険という本を何冊も読んできましたが、もっと早く画像診断しておくべきだったのかも?という後悔は正直ありました。
音声配信voicyの最新回は、介護者が病気になってしまったらのお話です。
今日もしれっと、しれっと。
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