布団の敷き方が分からなくなってきた認知症の母の対策をケアマネさんと話した

以前、亡くなった祖母が作った数十年前の掛布団を母が愛用していて、せんべいぶとんでは寒いだろうからと、ニトリのNウォームシリーズの掛布団を購入した話をご紹介しました。

ニトリのふとん
見慣れない茶色の掛布団を、認知症の母は布団と認識しないことが分かったので、わたしの帰京後を考えて、あえて祖母のせんべいぶとんを押し入れに残すようにしたのです。

一度だけ、祖母のせんべいぶとんを撤収したところ、真冬なのに掛布団を使わず寝ようとしたので、慌ててせんべいぶとんの撤収を止めました。

祖母のせんべいぶとん

この段階ではまだ、母は掛布団の必要性や意味を理解していました。しかし、暑い夏を経験し、掛布団がいらない時期が続いた結果、母は掛布団自体を必要ないと判断するようになってしまいました。

寒い日もあった岩手の夏

今年の岩手の夏は、7月は暑かったのですが8月は寒い日もあって、コタツを出したほどです。

日中は暑くても朝晩が冷えるので、朝の最低気温が15℃前後になるようだったら、わたしが掛布団をセットしていました。

何日か黙って、母が布団を敷く様子を見ていたのですが、認知症なので天気予報を覚えてられません。あくまで布団を敷く15時の室温で、布団の枚数を判断します。そうするとほぼ、布団は使わずにタオルケットのみになります。

また肌寒い日であっても、母は布団の上げ下げで暑くなったのでしょう。22℃の居間に戻り、暑い暑いといって24℃の冷房エアコンをつけました。もちろん反応しないので、温度をどんどん下げ、しばらくすると寒いといってエアコンを消します。

この状況をケアマネさんには5月くらいに報告していて、真冬が来るといよいよヤバイから、ヘルパーさんにサポートしてもらおうという話をしてました。ヘルパーさんの時間変更は選択肢のひとつで、他にもベッドの設置も検討しました。

しかし、ベッドは転落の恐れがあります。亡くなった認知症の祖母は、それで大腿骨骨折をしています。それではと超低床ベッドも考えたのですが、今度はおそらく母が布団を押し入れにしまいます。

ふとんの上げ下げは筋力が落ちている母のためにも続けて欲しい、でも真冬の掛布団は必須という両方の願いを達成しなければなりません。そうでないと真冬に風邪をひいてしまいます。そこで、この方法で様子を見ることにしました。

エアコンで部屋全体を暖める

今考えている方法は、エアコンで部屋全体を暖めて、最悪タオルケットでも風邪ひかないように遠隔操作で温度調整しようと思っています。

元々、母の寝室のエアコン設置は真夏の冷房のためではなく、どちらかというと真冬の寒さ対策のために設置しました。隙間だらけの実家、母の寝室は暖房がなければ一桁の室温になります。

次回は11月に帰省しますが、ケアプランも含めて寒さ対策を強化してきます!

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今日もしれっと、しれっと。


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東京と岩手の遠距離介護を、在宅で11年以上続けられている理由のひとつが道具です。介護者の皆さんがもっとラクできる環境を整え、同時に親の自立を実現するために何ができるかを実践するための本を書きました。図表とカラーで分かりやすく仕上げました。

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ABOUT US
工藤広伸(くどひろ)介護作家・ブロガー
1972年岩手県盛岡市生まれ、東京都在住。
2012年から岩手でひとり暮らしをするアルツハイマー型認知症で難病(CMT病)の母(80歳・要介護4)を、東京からしれっと遠距離在宅介護を続けて12年目。途中、認知症の祖母(要介護3)や悪性リンパ腫の父(要介護5)も介護し看取る。認知症介護の模様や工夫が、NHK「ニュース7」「おはよう日本」「あさイチ」などで取り上げられる。

【音声配信Voicyパーソナリティ】『ちょっと気になる?介護のラジオ
【著書】親の見守り・介護をラクにする道具・アイデア・考えること(翔泳社)、親が認知症!?離れて暮らす親の介護・見守り・お金のこと(翔泳社)、医者には書けない! 認知症介護を後悔しないための54の心得 (廣済堂出版)ほか