認知症介護中に頻繁にテレビリモコンがなくなるので対策した話

岩手の実家の居間から、テレビのリモコンが頻繁に消えます。

前からよくなくなっていたので驚きはないのですが、明らかに頻度が増えました。以前は寝室のタンスの中を調べれば、テレビのリモコンが見つかる法則があったので、それほど気にしてませんでした。

ところが最近は、タンスの中を探しても見つかりません。なのでリモコンが見つかるまで、数日を要します。わが家の場合、リモコンがなくてもスマートリモコンがあるので、わたしが居るときは自分のスマートフォンをリモコン代わりにして、チャンネルを替えています。

もしヘルパーさんが来て、テレビのリモコンが見つけられなくて電源が切れなかったとしても、こちらの記事の電源ボタンを取り付けてあるので、何とかなります。

テレビのリモコンがなくても対策はできているので生活はできますが、見つかるまではやっぱり気になります。そこでちょっと別の対策をしてみました。

認知症の母がテレビリモコンを片づけた場所

最近テレビリモコンがどこから見つかったかというと、

  • 箸をしまっている食器棚の引き出しの中
  • 居間にある置き物を飾ってある棚の中
  • 寝室の布団の中
  • 化粧ポーチの中
  • 電話の近くにある小さな棚の中
  • デイサービスに行くときのバッグの中
  • コタツの敷布団の下

法則性があればすぐに見つけられるのですが、最近はランダムになっていて見つけられません。このブログでは定番のキーファインダーをリモコンに取り付けて、音を鳴らして見つける方法も検討しましたが、リモコンには取り付ける穴がなく、ツルンとしてます。

リモコンをヒモで巻いて、そのヒモをコタツの足に括りつけておこうと考えましたが、理想のヒモが見つけられません。また母は違和感のあるヒモは、時間を掛けて根性で取ってしまいます。そこで全く違う発想で、ひと工夫試してみました。

テレビリモコンを1台増やした

実は以前、母がテレビリモコンを壊したときに、新しく買ったリモコンがありました。ところが見た目が違うからなのか、使い方が分からないと言って使ってもらえませんでした。

そのリモコンを復活させて、2台体制にしました。1台なくなっても、もう1台あればなんとかなります。

左が使ってなかったリモコン、右が現役のリモコン

さらにダイソーに行って、見つけたのがこちら。『くりぴたリモコンフック』です。

ダイソーのくりぴたリモコンフック

元々エアコン用で使っていて効果があったのですが、なぜか母はこのフックに掛けたリモコンは手に取ろうとしません。なので以前はよくなくなっていたエアコンのリモコンは、常に壁に掛かったままです。同じようにして、テレビリモコンも壁に掛けておけばなくならないのでは?

ということで早速、壁に取り付けました。両面テープが付いているので、壁とリモコンに貼って1時間ほど待てば、使えるようになります。価格はもちろん110円です。

くりぴたリモコンフックをリモコンと柱にとりつける
柱に掛けたら紛失しなくなった

スマホは自分の部屋で充電している場合もあるので、リモコンもスマホもないとわたしは2階の自分の部屋まで行って、スマホを取ってきてテレビのチャンネルを替えてました。それかスマートスピーカーに声を掛けて、「1チャンネルにして」と言って対応した時期もあります。

代替方法はあっても、テレビリモコンの操作性に勝るものではなかったので、今後はメインのリモコンが見つかるまでの間は、代替リモコンで何とかしようと思ってます。

何度も繰り返されるので、「どこに片づけたのー」って意味のない愚痴を母にぶつける日も正直あります。母は「デイサービスの人が持って行った」、「ご近所に貸した」と言いますが、微笑ましいと思える日は、わたしの機嫌がいい証拠です。「そんなわけないでしょ!」って正論で返す日は、わたしに余裕がない日ですね。

音声配信voicyの最新回は、国際女性デーに合わせて話してます↓

今日もしれっと、しれっと。


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【わたしの書いた最新刊】
東京と岩手の遠距離介護を、在宅で11年以上続けられている理由のひとつが道具です。介護者の皆さんがもっとラクできる環境を整え、同時に親の自立を実現するために何ができるかを実践するための本を書きました。図表とカラーで分かりやすく仕上げました。

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ABOUT US
工藤広伸(くどひろ)介護作家・ブロガー
1972年岩手県盛岡市生まれ、東京都在住。
2012年から岩手でひとり暮らしをするアルツハイマー型認知症で難病(CMT病)の母(80歳・要介護4)を、東京からしれっと遠距離在宅介護を続けて12年目。途中、認知症の祖母(要介護3)や悪性リンパ腫の父(要介護5)も介護し看取る。認知症介護の模様や工夫が、NHK「ニュース7」「おはよう日本」「あさイチ」などで取り上げられる。

【音声配信Voicyパーソナリティ】『ちょっと気になる?介護のラジオ
【著書】親の見守り・介護をラクにする道具・アイデア・考えること(翔泳社)、親が認知症!?離れて暮らす親の介護・見守り・お金のこと(翔泳社)、医者には書けない! 認知症介護を後悔しないための54の心得 (廣済堂出版)ほか