高齢者や認知症の人を意識したリンナイのガスコンロの新商品

わたしの本や講演、このブログでも何度も扱ってきた、認知症の人の火の問題。

リンナイが2023年9月にこんなプレスリリースを出していて、2024年初頭にガスコンロが発売されるようです。そのプレスリリースの一部を引用します。

ガスコンロをIHコンロに切り替えた世帯では、今までのコンロと使い勝手が変わることで調理をあきらめる高齢者がみられます。

引用元:https://www.rinnai.co.jp/releases/2023/0915/

本当にそうです。2013年当時、軽度の認知症だった母とIHコンロの展示品を見に行ったときに、操作できないと言われました。当時の医療介護職の方から「認知症にはIH」と言われて見にいったのですが、ご意見を無視して新しいガスコンロに買い替えました。

慣れ親しんだガス火調理が続けられることで「調理は楽しい」「自分で作ったご飯はおいしい」と思える体験を実現し、心身ともに健康な状態を維持する効果も期待できます。

引用元:https://www.rinnai.co.jp/releases/2023/0915/

全くそのとおりで、10年前にガスを選択したおかげで、母はギリギリまで料理ができました。最近は食器に直接火をつけるようになってしまったので、ロックをかけております。それでも今まで在宅で介護を続けられてきた大きなポイントの1つだと思います。

認知症や高齢者に優しいガスコンロへの配慮

  • 間違い防止のカラーリング
  • 安心して鍋が置けるゴトク
  • 聞きやすい音声案内

プレスリリースを読むと、左コンロは緑の表示、右コンロは赤の表示になっていて、天板にシールが貼ってあるほか、ボタンも色で分かりやすく視認性が高まっています。

ゴトクが大きくなるのも歓迎です。「高温になる部分が覆われることで、見た目からも安心感が得られます」とあったのですが、これはどういう意味だろ?

音声でお知らせも助かりますね。認知症というと、いわゆる焦げた鍋問題がありますが、今のガスコンロでは鍋の温度を感知して火が小さくなるので、そういうアラート的な音声はサポートされないのだと思います。何分使っているとお知らせしてくれるそうで、これいいですね。

うちはリンナイのセイフルを9年ほど使っておりますが、プレスリリースの写真を見た感じだとこのセイフルをカスタマイズした仕様っぽく見えます。リンナイさん、期待しております!

認知症 IHクッキングヒーター
2014年1月当時の写真

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今日もしれっと、しれっと。


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東京と岩手の遠距離介護を、在宅で11年以上続けられている理由のひとつが道具です。介護者の皆さんがもっとラクできる環境を整え、同時に親の自立を実現するために何ができるかを実践するための本を書きました。図表とカラーで分かりやすく仕上げました。

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ABOUT US
工藤広伸(くどひろ)介護作家・ブロガー
1972年岩手県盛岡市生まれ、東京都在住。
2012年から岩手でひとり暮らしをするアルツハイマー型認知症で難病(CMT病)の母(80歳・要介護4)を、東京からしれっと遠距離在宅介護を続けて12年目。途中、認知症の祖母(要介護3)や悪性リンパ腫の父(要介護5)も介護し看取る。認知症介護の模様や工夫が、NHK「ニュース7」「おはよう日本」「あさイチ」などで取り上げられる。

【音声配信Voicyパーソナリティ】『ちょっと気になる?介護のラジオ
【著書】親の見守り・介護をラクにする道具・アイデア・考えること(翔泳社)、親が認知症!?離れて暮らす親の介護・見守り・お金のこと(翔泳社)、医者には書けない! 認知症介護を後悔しないための54の心得 (廣済堂出版)ほか