認知症の母が何度も袖を濡らすのでダイソーの「腕カバー」を買ってみた話

認知症 袖 濡らす カバー

母と一緒に居間でテレビを見ていたところ、シャツの袖口を触ってコタツの布団に押し付けたり、腕をコタツの中に入れたりを繰り返していました。

それが何日も続くので、母の袖口を確認したところ水で濡れていました。最初はなぜ濡れているのかよく分からなかったのですが、母の行動を観察しているうちに理由が分かったのです。

認知症で水の流れが分からなくなった

母が袖口を濡らす理由、それは認知症が進行して「水の流れ」が理解できなくなったからです。

洗顔のときや食器を洗うときなど、ほとんどの人は腕をまくったり、袖口に水が入らないような動きをします。しかし認知症が進行した母は、そんなのお構いなしなのです。

顔を洗うために、両手に水をためる。顔にバシャってやった水がそのまま袖口にツーって入って、シャツとババシャツの両方を濡らします。食器を洗う際も手の角度を自然に調整できないからなのか、袖に水が入るような動きをするのです。

夏はすぐ乾くのですが、冬場はずっと腕が濡れているので風邪をひく原因にもなります。あと母は手を洗ったことを忘れてまた手を洗うので、何度も繰り返しているうちに袖口が汚れます。

何かいい方法はないかと考え、いつもやっていることですがダイソーに行ったところ「腕カバー」が売っていたので、早速購入して試してみました。

認知症 袖 濡らす カバー

ダイソーの腕カバーで解決した?

早速、母の袖口に腕カバーをつけて、顔を洗ってもらったり食器を洗ってもらったりしました。最初はこれで解決したと思ったのですが、2回目は袖カバーをつけているのに、袖が濡れていました。どういうこと?と思って、母の袖を見るとカバーに隙間ができていました。

腕カバーを付けた母

おそらくですが高齢の母の腕は相当細いので、腕カバーでは完全に袖口を防ぎきれていなかったのだと思います。腕カバーの使い道もたぶん間違えていて、水仕事から袖の汚れや濡れは守ってくれても、こういう介護の使い方は想定されていないと思います。

とはいえ投資額110円なので、経済的なダメージはありません。

そもそも遠距離介護なので、腕カバーをつけられるのは自分が帰省したときのみです。わたしが帰省してしかも冬場はできるだけ使おうと思っているのですが、基本は母が毎回台所で手を洗おうとしたときは、ダッシュで駆けつけて腕まくりをするぐらいしか解決方法はないかもです。

認知症ってこういうところにも影響が出るのねと、妙に感心したお話でした。

今日もしれっと、しれっと。


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ABOUT US
工藤広伸(くどひろ)介護作家・ブロガー
1972年岩手県盛岡市生まれ、東京都在住。
2012年から岩手でひとり暮らしをするアルツハイマー型認知症で難病(CMT病)の母(81歳・要介護4)を、東京からしれっと遠距離在宅介護を続けて13年目。途中、認知症の祖母(要介護3)や悪性リンパ腫の父(要介護5)も介護し看取る。認知症介護の模様や工夫が、NHK「ニュース7」「おはよう日本」「あさイチ」などで取り上げられる。

【著書】
老いた親の様子に「アレ?」と思ったら(PHP研究所)、親の見守り・介護をラクにする道具・アイデア・考えること(翔泳社)、親が認知症!?離れて暮らす親の介護・見守り・お金のこと(翔泳社)、医者には書けない! 認知症介護を後悔しないための54の心得 (廣済堂出版)ほか

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