【認知症介護】とうとう引き出しの中も片づけて対策する必要に迫られた

認知症の症状は進行していくものと思っていますが、やはり初めて見る光景には驚きます。最近の母は引き出しの中にあるものを全部出して、目的もなく触ったり並べたりを2時間近く続けます。

ちなみに似た症状は冷蔵庫でも起きていて、冷蔵庫の中にある食材を常温に戻して腐らせたり、母が消臭剤を食べたりしたこともあるので、こちらはベビーガードで対策済みです。

いずれ実家から物がなくなるかも?

引き出しの中身が危険でなかったら、母に好きなだけ触ってもらって大丈夫なのですが、やはりリスクはあります。たとえばハサミはギリギリ扱えるのですが、危険なもののひとつです。危険じゃなくても誤飲・誤食の可能性も考えられるので、あまり物を置かないほうがよさそうです。

またこだわりが強いからか(元々きれい好きな人ではある)、リハパンが尿漏れして畳に大きなシミを作っても、その場から2時間動かずに引き出しの中身を出したり戻したりする日もありました。シミ抜きは後日、わたしが帰省したら実施する形を取っています。

また母の命を支えている、わが家のインフラであるWi-Fiルーター。やはり2時間いじり倒して、プラグを抜くのではとヒヤヒヤしました。抜かれたら遠隔操作ができなくなって、エアコンも見守りカメラもすべてストップします。熱中症の恐れがあるので、見守りカメラで2時間見続け、母に声を掛けて止めました。

いつもは隔週で行き来しているのですぐに対策できますが、8月は長期滞在したので、しばらく帰れません。引き出しの中身やルーター対策だけのために、新幹線で往復するのも交通費がもったいないし、時間ももったいないので、次の帰省までは我慢です。

5年前の実家と比較すると、台所や居間に物を置かなくなってスッキリした部屋になりましたが、引き出しの中身まで注意が必要になってきました。

母のこだわりで不思議なのは、引き出しの中身にはあれだけこだわるのに、なんでウンコは気にしないのか? トイレの壁や床にウンコがついていたら、ニオイで気になると思うのですが、そこはスルーなんですよね。

どんどん対策が進むと、いずれ実家の居間や寝室から物がなくなると思います。遠距離介護ですし、在宅で粘るためには安全対策は必須です。

今日もしれっと、しれっと。


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ABOUT US
工藤広伸(くどひろ)介護作家・ブロガー
1972年岩手県盛岡市生まれ、東京都在住。
2012年から岩手でひとり暮らしをするアルツハイマー型認知症で難病(CMT病)の母(82歳・要介護4)を、東京からしれっと遠距離在宅介護を続けて13年目。途中、認知症の祖母(要介護3)や悪性リンパ腫の父(要介護5)も介護し看取る。認知症介護の模様や工夫が、NHK「ニュース7」「おはよう日本」「あさイチ」などで取り上げられる。

【著書】
老いた親の様子に「アレ?」と思ったら(PHP研究所)、親の見守り・介護をラクにする道具・アイデア・考えること(翔泳社)、親が認知症!?離れて暮らす親の介護・見守り・お金のこと(翔泳社)、医者には書けない! 認知症介護を後悔しないための54の心得 (廣済堂出版)ほか

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