【認知症介護】塩・醤油の誤飲が命取りに|今すぐできる事故防止策

2026年1月、北九州市の中学校の調理実習でピザを食べた生徒が体調が悪くなり、病院に運ばれたニュースは見ましたか? 原因は塩の入れすぎとみられ、塩をとりすぎるとどうなるのかについてTBS NEWS DIGからひなた在宅クリニック山王田代和馬院長のコメントを引用します。

体重60キロぐらいだと、大さじ2~4杯ぐらいの塩分を短時間で一気に摂取すると、血中の塩分濃度が高まると浸透圧のバランスが崩れ、細胞から水分が失われる。深刻なダメージを受ける大脳で梅干しのように干からびる

引用元:https://news.yahoo.co.jp/articles/013d515b7d7e36e7ec096c8116e32bd441f8540b

記事では症状が軽ければ腹痛などでおさまるけど、意識障害や脳出血など命にかかわることもあるとのこと。この話、認知症介護中のご家族にもぜひ知ってほしいと思います。ここからはわが家の体験談と対策について、ご紹介していきます。

認知症介護中にも起こり得る塩摂取の事故

わが家では母が重度の認知症で、牛乳を一気に飲んだり、マヨネーズをチューブごと飲んだり、食器用洗剤を誤飲したりしてきました。

こうした過食や誤食について対策している中で、食塩やしょうゆが危ないと気づき、すでに対策済です。

食塩はニュースのとおりですが、しょうゆも食塩を大量に含んでいるので結局同じ。しょうゆについて、ある文献を引用します。

日本では.醤油を飲んで自殺した方の剖検例が報告されています。この方は60歳女性で,12年間,精神病で苦しんだ末,醤油を1 L飲んでしまいました.このときの血中ナトリウムは177 mEq/Lまで上昇したそうです.昔は塩は催吐剤として使われており,今でもペットが異物を飲み込んだときには塩を飲ませて吐かせることが推奨されているそうですが,ヨーロッパの家庭ではいまだに人間に催吐剤として使うこともあるようで,ドイツでは塩の大量服用で亡くなった3例が報告されています

引用元:https://www.yodosha.co.jp/rnote/trivia/trivia_9784758115681.html

命に係わるので、わが家は調味料すべてを鍵のかかった保管庫に移動しました。また冷蔵保存が必要な調味料は、野菜室に移動しベビーガード(赤ちゃんが引き出しを開けていたずらしないようにする)でロックして誤飲、誤食、過食を防いています。

流しの下の中に隠し、ベビーガードしている日用品も多くあります
野菜室と冷凍庫をベビーガード

料理ができると思っている母

母は料理が得意な人だったので、認知症が重度まで進行した今でも台所に立とうとします。もし調味料が手に届くところにあったら、近くにある皿に食塩やしょうゆを入れてかき混ぜて、料理を作ったと思うはずです。

その際に味見を何回もして、中学生のように救急搬送される可能性があります。別の食材でしたがガスコンロの上に直接皿を乗せて、直火で温めたこともあったので今はガスをロックして使えないようにしました。

認知症介護でたくさんの誤飲や誤食の対策をしてきましたし、しかも遠距離介護なのでこうした対策は必須です。認知症介護中の皆さま、食塩やしょうゆの置き場所は特に注意してくださいね。

今日もしれっと、しれっと。

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工藤広伸(くどひろ)介護作家・ブロガー
1972年岩手県盛岡市生まれ、東京都在住。
2012年から岩手でひとり暮らしをするアルツハイマー型認知症で難病(CMT病)の母(82歳・要介護4)を、東京からしれっと遠距離在宅介護を続けて14年目。途中、認知症の祖母(要介護3)や悪性リンパ腫の父(要介護5)も介護し看取る。認知症介護の模様や工夫が、NHK「ニュース7」「おはよう日本」「あさイチ」などで取り上げられる。

【著書】
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