45歳以上でリストラにあって介護が始まっても自暴自棄にならないで欲しい!

サラリーマンの帰り道

45歳以上の社員に対して、早期退職・希望退職者の募集をしている会社が増えているという記事が、ネットで話題になりました。

なぜ大企業がそろって給与が高い45歳以上にフィルタリングして退職を促そうとしたのか。これは明らかに、人手不足によって低賃金労働力の獲得ができなくなってきているために、身内の高賃金労働力を整理することで成長の原資を確保しようとしているためだと思います。

https://www.orangeitems.com/entry/2019/03/28/164956

早期退職を募集している会社は、富士通やNEC、日本ハム、認知症介護をしている人ならおなじみのエーザイ、千趣会や、カシオなど、ほとんど東証一部上場企業ばかりですし、わたしも新卒で入社したいな・・と思った会社も入っております。

60歳から65歳への定年延長、人生100年時代、人材不足という言葉とは裏腹に、わたしと同世代の人口の多い団塊ジュニア世代が今、会社からバッサリ切られる時期に突入したということでしょう。

45歳になるまでに転職を経験しているかどうか

もしわたしが新卒でこういった大企業に就職し、転職を経験せずに45歳に到達。そこでリストラにあい、直後に介護が始まったらと考えたら、ゾッとします。

介護の知識がないことに、ゾッとしているのではありません。自分の市場価値が「社名」によって引き上げられていただけだったと、この歳で気づくことにゾッとします。

大企業に居たころの年収をキープしようと、最低年収900万以上で転職活動するも、箸にも棒にも掛からずに書類選考で落とされ続け、自分のレベルがリストラ前の年収の半分にも満たないことに45歳で気づくのは、なかなかキツイ・・

自分のキャリアに対するプライドも強いはずなので、現実を受け入れるのに相当時間がかかるはずです。その期間中に、介護が始まらないことを祈るのみです。

わたしは5社の転職経験と、2度の介護離職でたくましく生きていく術を学んだのですが、大企業で働いたという経験は、45歳を過ぎても有効に活用できます。大した経験をしてなくとも、大企業ブランドの「信頼」でかさ上げされるため、仕事がスムーズにいくことがあります。

また自分では何でもないと思っている経験ですら、大企業に在籍したことが有効に働くことは多いです。そこに気づけるかどうかで、リストラ後の人生は大きく違ってくると思います。

リストラにあって、もし介護が始まったとしても、自分の価値さえ見誤らなければ、何度でもやり直しがきくので、自暴自棄にはならないで欲しい・・・同世代の皆さんに最近思うことです。

その会社で価値がないと思われたからリストラに合ったのではなく、その会社と「たまたま」相性が合わなかっただけなのです。その会社で優秀と思われ、リストラされずに残ったからといって、どの会社でも優秀とは限りませんよ。

今日もしれっと、しれっと。


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東京と岩手の遠距離介護を、在宅で11年以上続けられている理由のひとつが道具です。介護者の皆さんがもっとラクできる環境を整え、同時に親の自立を実現するために何ができるかを実践するための本を書きました。図表とカラーで分かりやすく仕上げました。

2件のコメント

46才です。子供が小学校に上がったので、2年前にパートの仕事を辞めて、別会社に面接を受け正社員として働き始めましたが、この度、業績悪化でリストラ宣告されました。
残業も厭わず、一生懸命働きましたが、このようなかたちで失職し落胆しています。
職探しをし始めましたが、田舎なので40才までとか、時給が890円とか、…
まだまだ子供の教育費がかかるので働かなくてはならないので、大変困っております。

りょうママさま

まずは失業手当を受給しながら、ハローワークで支給される様々な手当も賢く受給し、仕事を見つけるステップへと進んでいらっしゃるかと思います。転職エージェント等をうまく使えると仕事の質も給料もいいのですが、地域によっては機能していないところもたくさんありますよね。

会社に対して滅私奉公的な働き方をしても、バッサリやられることもよくあります。
いい意味で冷静に会社と距離感を取りながら、本業と副業をうまく組み合わせて働く時代なのかもしれません。

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ABOUT US
工藤広伸(くどひろ)介護作家・ブロガー
1972年岩手県盛岡市生まれ、東京都在住。
2012年から岩手でひとり暮らしをするアルツハイマー型認知症で難病(CMT病)の母(81歳・要介護4)を、東京からしれっと遠距離在宅介護を続けて13年目。途中、認知症の祖母(要介護3)や悪性リンパ腫の父(要介護5)も介護し看取る。認知症介護の模様や工夫が、NHK「ニュース7」「おはよう日本」「あさイチ」などで取り上げられる。

【音声配信Voicyパーソナリティ】『ちょっと気になる?介護のラジオ
【著書】親の見守り・介護をラクにする道具・アイデア・考えること(翔泳社)、親が認知症!?離れて暮らす親の介護・見守り・お金のこと(翔泳社)、医者には書けない! 認知症介護を後悔しないための54の心得 (廣済堂出版)ほか