久しぶりに連絡してくる親族や知人がわが家の介護に対して必ず言うこと

久しぶりに連絡してきた親族や友人、知人から、必ずこう言われます。

親族

えっ、自宅にいるの?

お分かりかと思いますが、認知症の母が未だに自宅にいることに、多くの人が必ず驚くのです。決して言葉には出しませんが、おそらくこう言いたいのでしょう。

親族

お母さんは認知症が進行して、もう自宅で生活できないと思ってたのよ。介護施設に預けて、あんたの遠距離介護も終わっていると思ってた

久しぶりに連絡を時間で表すと、だいたい3年~5年くらいは空いています。その間に母の認知症が進行して、自宅で暮らせなくなっていると考えても不思議ではありません。実際、認知症は重度まで進行していますし、自宅での生活も綱渡り状態です。

わたしは何度も言われているので、あまり気になりません。むしろ一般的な意見として、これが普通の反応なんだろうなと思っています。

親族や知人の期待を裏切っている?

久しぶりに連絡をくれる親族や知人の期待? を裏切って、在宅介護を続けられている状況にもっとプライドを持ってもいいのかもしれません。そうか認知症介護を11年もやっていれば、介護施設に入っていてもおかしくない状況なんだと。

確かに発信をしていても、そろそろ遠距離在宅介護はあきらめたほうがいいのでは? といわれることがちらほら出てきました。

まだいけると思っているので遠距離在宅介護は継続していますが、変なこだわりを持ち始めると、周りの協力も得られにくくなります。自分の限界点を見極めながら、期待を裏切っていけたらなと思っています。

この前、わが家の在宅介護を支える介護職の皆さんが集まったときに、うれしい言葉を掛けられました。

介護職の方

我々も正直、ここまで在宅介護を続けられると思っていませんでした。いいモデルケースとして、勉強させてもらっています。これからもこの状態を維持できるよう、やっていきましょう。

モデルケースって響き、なんかいいですよね。

今日もしれっと、しれっと。


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ABOUT US
工藤広伸(くどひろ)介護作家・ブロガー
1972年岩手県盛岡市生まれ、東京都在住。
2012年から岩手でひとり暮らしをするアルツハイマー型認知症で難病(CMT病)の母(81歳・要介護4)を、東京からしれっと遠距離在宅介護を続けて12年目。途中、認知症の祖母(要介護3)や悪性リンパ腫の父(要介護5)も介護し看取る。認知症介護の模様や工夫が、NHK「ニュース7」「おはよう日本」「あさイチ」などで取り上げられる。

【音声配信Voicyパーソナリティ】『ちょっと気になる?介護のラジオ
【著書】親の見守り・介護をラクにする道具・アイデア・考えること(翔泳社)、親が認知症!?離れて暮らす親の介護・見守り・お金のこと(翔泳社)、医者には書けない! 認知症介護を後悔しないための54の心得 (廣済堂出版)ほか