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今の認知症介護の状況をつい『トムとジェリー』に重ねてしまう話

9月に受診したMRIの画像診断で、認知症の母の前頭葉も側頭葉も海馬もしっかり萎縮していたという話を書きました。

その結果を受け、認知症治療が始まって9年間、ほとんど使ってこなかった抗認知症薬を微量使って改善がみられるかを、この1,2か月試してきたのですが、結果はよろしくありません。

わたしが東京に居たときに、母の尿失禁が増えたとの報告が、ヘルパーさんや妹からありました。夜間が多く、日中の失禁は少ない母でしたが、デイなどでもあったとのこと。

コロナ禍でずっと一緒に居られない今、真意はつかめないのですが、もしわたしが一緒に生活していたら、寒さによる失禁では?と判断していたかもしれません。薬剤師さんに確認してみたところ、抗認知症薬と失禁の関係は確率はかなり低いものの、ゼロではなかったです。

失禁うんぬんよりも、抗認知症薬による認知症の症状の改善は見られず、結局11月の外来で中止となりました。一縷の望みと思っていたのですが、夢かなわずといったところでしょうか。

たまたま、新潟大学の岡田医師の記事「わたし自身が飲みたくない薬の最優先候補」を読み、下記に引用文を掲載しますが、わたしも同じ気持ちです。それでも何かをやらずにはいられず、微量で試した感じです。

「認知症薬はコリンエステラーゼ阻害薬とNMDA受容体拮抗薬の2種類が主流ですが、どちらも薬を服用して長期的な認知症の進行を抑えたという明確なデータは存在しません。フランスではこの2種類に分類される4剤について医療上の利益が不十分だという理由で、2018年に保険適用から外されています」

引用元:https://www.news-postseven.com/archives/20211210_1712111.html?DETAIL

今の認知症介護はトムとジェリー

抗認知症薬はうまくいかなかったとはいえ、かかりつけ医に提案されたものは何でも試していこうというスタンスでいます。11月の外来で、母に試していたものが一新されたので、様子を遠距離ながら見ています。

ただ、認知症を発症してから10年以上経過しているので、医療よりもどうやって介護の力でカバーしながら、母の望む最期まで自宅で!を実現するかのほうを多く考えるようになりました。医療のほうはラッキーパンチを期待しつつ、がんばらない介護を同時に模索中です。

最近、なぜかアニメ『トムとジェリー』を思い浮かべることがあります。

ネズミのジェリーが崖を飛び越えて逃げて、猫のトムもそれを追いかける。

トムが「しまった!追いかけ過ぎた!」という感じで、空中で手足をバタバタさせながら数秒間もがき続け、結局はヒューンって地面に落下するシーンを見たことあると思うんですけど、あのシーンが妙に今の介護状況に重なるんです。

コロナ禍の遠距離介護は空中でもがいていた時期で、今は地面に向かってヒューンって落下している、その感覚に近いなって。

でもトムだったら、地面に落下して紙のようにペチャンコになったとしても、元気にジェリーを追いかけますよね。わたしもあの精神で、粘って粘って粘っていきたいなと思ってます。粘りはしますが、自分がつぶれないように注意しなければ!

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今日もしれっと、しれっと。


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2件のコメント

工藤 様

いつもブログ楽しみにしております。

粘って粘って

でも自分がないように

すごくささりました!

私も認知症の母の介護に通って2年が過ぎようとしています。

工藤さんの本やvoicy、ブログからたくさん言葉をいただけてここまでやってこれました。

しれっと  本当にいい言葉です❣️

これからもお体に気をつけて
頑張ってください

小林敦子さま

ブログ、本、voicyと読んだり聴いたりして頂き、ありがとうございます!!

通いの介護、2年が経とうとしているのですね。頑張りすぎず、しれっとしれっといきましょう!

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ABOUT US

工藤広伸(くどひろ)介護作家・ブロガー
1972年岩手県盛岡市生まれ、東京都在住。岩手にいる認知症&難病(CMT病)の母(78歳・要介護3)を、東京からしれっと遠距離在宅介護を続けて10年目。途中、認知症の祖母(要介護3)や悪性リンパ腫の父(要介護5)も介護し看取る。認知症介護の模様や工夫が、NHK「ニュース7」「おはよう日本」「あさイチ」などで取り上げられる。Voicyパーソナリティ『ちょっと気になる?介護のラジオ』。認知症ライフパートナー2級、認知症介助士。
【著書】親が認知症!?離れて暮らす親の介護・見守り・お金のこと(翔泳社)ムリなくできる親の介護(日本実業出版社)医者には書けない! 認知症介護を後悔しないための54の心得 (廣済堂出版)ほか