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そうきたか!認知症の母の揖保乃糸の食べ方

わたしはそうめんの中でも揖保乃糸が圧倒的に好きで、揖保乃糸のおいしさを知ってしまってからは、他のそうめんは一切食べていません。

小さい頃から揖保乃糸で育ったかというとそうではなくて、確か母はナンバーワンそうめんとひやむぎを買ってたように記憶してます。

夏になると、昼食のそうめん率がグンとアップするわが家。市販のめんつゆを買ってきて、中に大葉、ミョウガ、納豆、ゴマ、オクラ、油揚げなど、冷蔵庫にあるものを薬味として入れています。

数年前なら認知症の母に、そうめんを茹でてもらうこともできました。今は茹でる時間の感覚が怪しいので任せられないのですが、揖保乃糸なら茹で時間が1分くらいなので、実はちょうどいいかもしれません。

というのもそばを茹でるときももやしを炒めるときもなのですが、1分経たないうちに母は「もういいかな」とか言うのです、もやしもそばも生なのに。だから最近はわたしが時計代わりになっていますし、目が離せません。

こんな状態なので母にはお願いできず、すべてわたしが作ります。

母の揖保乃糸の食べ方

母も揖保乃糸がすっかりお気に入りなようで、

あんや、細くておいしいごど。何ていうのこれ? どこで売ってるの? いくらするの? 今度買ってくるかな

すでに自分で買い物に何年も行ってない母が、揖保乃糸を食べるたびにこう言います。よっぽどお気に入りだと思うのですが、食べ終わるまで何回も連呼するので、最後のほうはいつもグッタリします。

それでも作る側としては手間がかからないですし、母も喜んでいるので、遠距離介護中は週2回そうめんでした。

最初の頃は水を切った状態で揖保乃糸を出していたのですが、母がくっついたそうめんに苦戦していたので、途中からは母のそうめんだけ、水につけた状態で出すようにしました。

手が不自由な母でも食べやすくなって安心していたのですが、今度は母が揖保乃糸を「直で」ズルズルっと食べ始めました。

くどひろ

ちょっとー! それだと味ないでしょー。これ!このめんつゆにつけて食べるの!

そうか、そうめんの食べ方まで忘れてしまったのか! 初見なので、ついワーって言ってしまうわたしも悪いのですが、こういう強い言い方をするとこうなります。

味あるわよ、これでもおいしいって

息子に騒がれると、こういう反応になってしまうんですよね。正直、水の味しかしませんし、しいて言うなら海苔の味?

結局、そうめんを食べるときも母の見守りが必要になり、直で食べようとしたらめんつゆにつけるよう、毎回伝えないといけません。直で食べても死ぬわけではないので、そこまで言う必要はないんですけど、めんつゆにつけて食べたほうがおいしいじゃないですか?

いっそのことぶっかけにしてもいいんですけど、つけて食べる行為がまだできるうちは声掛けで対応したいと思います。すぐ、ぶっかけに移行する気ような気がするな~

音声配信voicyは、遠距離介護の解放感はどんなときに感じる? という話をしてます↓

今日もしれっと、しれっと。


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ABOUT US
工藤広伸(くどひろ)介護作家・ブロガー
1972年岩手県盛岡市生まれ、東京都在住。
2012年から岩手でひとり暮らしをするアルツハイマー型認知症で難病(CMT病)の母(81歳・要介護4)を、東京からしれっと遠距離在宅介護を続けて13年目。途中、認知症の祖母(要介護3)や悪性リンパ腫の父(要介護5)も介護し看取る。認知症介護の模様や工夫が、NHK「ニュース7」「おはよう日本」「あさイチ」などで取り上げられる。

【著書】
老いた親の様子に「アレ?」と思ったら(PHP研究所)、親の見守り・介護をラクにする道具・アイデア・考えること(翔泳社)、親が認知症!?離れて暮らす親の介護・見守り・お金のこと(翔泳社)、医者には書けない! 認知症介護を後悔しないための54の心得 (廣済堂出版)ほか

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