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風邪をひきたがる認知症の母に奇跡的に身に付いたある習慣

わたしが介護帰省していた、11月上旬のお話です。帰京する4日前、母は鼻風邪をひいてしまいました。

認知症でひとり暮らし、鼻風邪とはいえ母を岩手に置いて帰るのは、やはり心配です。でも、わたしは講演会があって、絶対に帰京しなければなりません。

鼻風邪でも講演会は開催できませんし、妻の膠原病もあります。母の鼻風邪がうつらないよう相当注意しながら生活したのですが、認知症ならではの苦労の連続でした。

やたらと風邪をひきたがる

認知症が進行するにつれ、温度感覚が本当に鈍くなった母。

難病・シャルコーマリートゥース病は手足の冷えが強くなるため、靴下は4枚重ね履き、ホカロンを大量に貼りまくっていた母。しかし認知症が進行した今は、靴下は1枚、ホカロンは使いません。そのため、ヒートテック靴下をしれっと履かせてます。

温度計が示す「20℃」が暑いのか、寒いのか理解できません。なので、わたしやスマートリモコンが温度計代わりになっているのですが、変なタイミングで「暑い」といって、エアコンを消してしまいますし、加湿器も暖房と勘違いして消します。

また、自分でふとんを敷く母の毛布の枚数が異様に少ないことがあり、わたしがふとん枚数チェックをしています。冬なので暖かくしてもらいたいのですが、目を離した隙に加湿器を止める、エアコンを止める、薄着になるなど、一緒に居ても100%カバーできません。

鼻風邪になった決定打は、足を洗うときに腕まくりをしなかったため、シャツを濡らしてしまったことです。1日目の薄着は、母のいつもの行動かと思ってたのですが、2日目にシャツの濡れに気づき、3日目も同じくシャツが濡れ、4日目で原因が分かったので、おそらくこれかなと。

無意識に風邪をひきたがる母と、それを阻止するわたしの戦いはずっと続いていたのですが、とうとう母に軍配が上がってしまったのです。しかも、帰京前にです。

市販の風邪薬で頑張る

鼻風邪のひき始めから、母に市販薬をすぐ飲んでもらいました。4日ほど飲んでもらったのですが、帰京前に完治できませんでした。お薬カレンダーに、2日先までの風邪薬をセットしておきました。

体温を毎日測り、発熱がないことを確認し続けました。帰京日がデイ前日だったので、デイに連絡して熱はなく鼻風邪であることを伝え、ケアマネにも連絡して、帰京しました。コロナ禍ですので、尚のことです。

わたしも母の風邪をもらうことなく、無事帰京。その後、母も風邪を自らの力で克服しました。そんな風邪をひきたがる母の行動は今も見守りカメラで見ておりますが、ある奇跡的な変化に気づいたのです。

母が自らマスクをしている!

何が奇跡かって、母が「自分で」マスクをしていたのです。

そもそも新型コロナウイルスの騒動を、うっすらとしか分かっていません。未だに「コロナはどこから来たの?」、「盛岡もコロナってあるの?」と質問するくらいです。

何度も何度も何度も何度も、「高齢者はコロナに感染すると大変だから、マスク必須」と言い続けました。しかし母は「マスク面倒、嫌い」と言って、すぐ外したります。それでも、家族、介護職の皆さんのおかげで、何とかマスクはつけていました。

おそらくですが、家族、デイに送り出すヘルパーさん、家に来る専門職の方、デイで必ずマスクをするよう何度も何度も言われ、マスクをしなければならないことに自ら気づいたのでしょう。

認知症が相当進行している母は、ちょっとした環境の変化にもついていけず、新しいことはもう覚えられないだろうと思っていました。しかし、粘り強く繰り返していけば、まだ覚えられることもあるのだなと、ちょっとビックリしたのです。割と最近は諦めていたので。

ただ、洗ったかどうか分からない布マスクや、その不織布マスクどこから見つけてきた?というマスクを着用しているので、若干不安ではありますが。

岩手もコロナ感染者が急増しております。遠距離介護では何もできませんが、その調子で!

今日もしれっと、しれっと。

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2 件のコメント

  • うちもなかなかマスクに慣れてくれないですね。
    今回の記事とは関係ないのですが、うちもコウノメソッドの病院へ連れて行くことにしました。が、身体が悪くない母、要介護1で、記憶がなくなってパニックになってもしばらくすると「全然大丈夫」という母を、何と言って連れて行けばいいか…悩むところです。
    くどひろさんのお母さんは「物忘れ外来」と告げて行っておられますか?

  • まあさま

    最初の頃は、お薬がなくなったから と言って、連れ出してました。
    途中、難病のシャルコーマリートゥース病の治療と母が勘違いしていた時期もあります。
    今は何のためか質問されなくなり、診療所の名前を言うと黙ってついてきてくれるようになりました。ここ数年は正直にものわすれ外来と伝えることもありますが、「年相応のもの忘れ」と母が変換してしまうので、自分は認知症だと思っているような思っていないようなそんな感じです。

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    ABOUT US

    工藤広伸(くどひろ)介護作家・ブロガー
    1972年岩手県盛岡市生まれ、東京都在住。岩手にいる認知症&難病(CMT病)の母(77歳・要介護2)を、東京からしれっと遠距離在宅介護を続けて9年目。途中、認知症の祖母(要介護3)や悪性リンパ腫の父(要介護5)も介護し看取る。認知症介護の模様や工夫が、NHK「ニュース7」「おはよう日本」「あさイチ」などで取り上げられる。Voicyパーソナリティ『ちょっと気になる?介護のラジオ』。認知症ライフパートナー2級、認知症介助士。
    【著書】親が認知症!?離れて暮らす親の介護・見守り・お金のこと(翔泳社)ムリなくできる親の介護(日本実業出版社)医者には書けない! 認知症介護を後悔しないための54の心得 (廣済堂出版)ほか