今までの本の読み方は間違い『遅読家のための読書術』

本の読み方

今日は、「本って、こう読めばいいんだ!」という気づきを得たので、ご紹介します。

わたしは毎月、合計12時間近く東北新幹線の中にいます。カチカチアイスを食べる時間を除くと、ほぼ本を読んでいます。最近は、数冊の本を並行して読むようにしていて、合間にスマホでニュースを見るので、完全に文字読みジャンキーです。

読みたい本の選び方

みなさんは、どうやって本選びをしていますか?

書店に行ったり、Amazonで売れ筋をチェックしたりすると思うのですが、自分の好みしか目に入りません。それでもいいのですが、人として、知識として幅が必要とわたしは考えているので、プロの力を借りています。

プロとは、IBCラジオ(岩手)の毎週木曜日10:15からやっている「BOOKナビ」のコーナーです。「文庫X」で全国的に話題のさわや書店の店長さんが、プロの本読みとしてオススメを紹介してくれます。

今はradikoのエリアフリー機能(プレミアム会員登録必要・月378円税込)がありますので、岩手でなくても、全国どこでもスマホやPCで聞くことができます。タイムフリー機能(こちらは無料)もついたので、過去1週間の放送をさかのぼって聴くことが可能です。星野源のオールナイトニッポンを、夜中に聴かなくていいですし、ニッポン放送の認知症ラジオ番組「ひだまりハウス」を、日曜に早起きして聴く必要はありません。radikoは月間1200万人が、利用しています。

あとは、ネットで情報収集しています。smartnewsの「読書」「幻冬舎plus」に出てくるオススメ本、ツイッターやFacebookなどSNSで、欲しい本を決めます。ふらっと、本屋さんに行くこともあります。

図書館も利用していますが、自分が出版する側になってからというもの、作家の気持ちが痛いほどわかるので、「書店で」買うことが増えました。Honya Clube-honでネットで予約をして、本屋さんで受け取ります。ポイントがつくので、本屋さんにふらっと立ち寄っても、わざわざネットで申し込んで取り寄せます。

小説はあまり読まなかったのですが、文章力アップのために読むようにしています。最近読んだのは、グリコ森永事件をベースにした小説、塩田武士さんの「罪の声」です。これもプロの推薦で、読みました。

間違っていた?本の読み方

年間700冊超を読む、書評家の印南敦史さん。印南さんの著書「遅読家のための読書術」で、ハッとさせられたコトバがあります。

遅読家というのは、読書に対する「真面目さ」を捨てきれない人のことです。

遅読家・・つまり、本を読むのが遅い人のことですが、読むペースが遅い人には理由があります。印南さん曰く、熟読の呪縛は学校教育にあると。国語の時間に、作者の言いたいことを読み取ったり、主人公の気持ちをテストで選んだりするうちに、いつも感想文を書かないといけないような気持ちで読む大人が多いそうです。

一方で、いいかげんな読み方も広がっています。わたしのコラムも、ヤフーニュースに載ったりすると、それはもう・・・タイトルしか読んでないでしょ!っていう、ネガティブコメントがずらっとつきます。それだけいいかげんに読む人が増えているのに、読書になるとお行儀がよくなるって、どういうことでしょう?

ということで、わたしも常に熟読ではなく、いい意味でいいかげんに読んでいます。3冊の本を同じ新幹線の中でコロコロ変えて読むのも、この発想を教わったからです。今回は、ライフシフトという本と、堀江貴文さんの本と、ワケあってユマニチュードの本を、グルグル回して読んでます。

書いている側の視点で「ブログ・コラム・本の違い」とは?

わたしは、ゴーストライターを使っていないので、自分で文章を書きます。ちなみに、ゴーストライターというと佐村河内&新垣ペアを連想して、悪いイメージを持つかもしれませんが、出版界ではよくあることです。ゴーストライターを使ってでも、本を出版させたい、それだけその方が魅力的な人物だと、理解しています。

今、ブログ、外部メディアでのコラム、本という3か所で書いていますが、アウトプットに違いがあります。

  • 自分のブログ・・・自分で完結。数回見直しを行って、自分の判断でアップ
  • コラムの寄稿・・・文章は自分で作成。担当さんの質問、タイトルなどの編集が少し入る
  • 本・・・自分で文章作成。編集者・校閲の指摘を受け、何度も何度も修正して、書店に並ぶ

自分のブログは無料ですが、コラムはお仕事で報酬が発生します。出版に関しては、読者の方からお金を頂きます。人様からお金を頂くという行為が、書き手にいい緊張感をもたらします。だから、凄まじい回数を読み返して、書き直せるのだと思っています。そういう意味で、自分のブログは自分に甘いので、少し緩いです。

わたしの本を読んだ方から、コラムの仕事依頼が来ることが多いのですが、本と同じネタをリクエストされることがよくあります。しかし、コピペというわけにいきませんし、何よりお金を出して本を購入してくださった方が、「え、無料で読めたの?」とガッカリさせるわけにはいかないので、本の7割くらいしか書きません。

ただ、本の7割で書いても、自分の文章力や人間力がアップしていると、本のときよりもコラムのほうがいい仕上がりになることもあります。コラムのいいところは、文字数に余裕があることです。本を書くときは、めいっぱい書いたあとに、文字数を思いっきり凝縮します。

ということで、その作家の本気を見るなら、やっぱり本を読むべきだと思います。ブログは、書き手の人間性が出ますし、自由なので、また違った楽しみがあります。

大人になったら、読書感想文の提出は要りません!先生に赤ペンで指摘されることもないので、もっと自由にいいかげんに気軽に読書を楽しみましょう!

今日もしれっと、しれっと。


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【わたしの書いた最新刊】
東京と岩手の遠距離介護を、在宅で11年以上続けられている理由のひとつが道具です。介護者の皆さんがもっとラクできる環境を整え、同時に親の自立を実現するために何ができるかを実践するための本を書きました。図表とカラーで分かりやすく仕上げました。

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ABOUT US
工藤広伸(くどひろ)介護作家・ブロガー
1972年岩手県盛岡市生まれ、東京都在住。
2012年から岩手でひとり暮らしをするアルツハイマー型認知症で難病(CMT病)の母(80歳・要介護4)を、東京からしれっと遠距離在宅介護を続けて12年目。途中、認知症の祖母(要介護3)や悪性リンパ腫の父(要介護5)も介護し看取る。認知症介護の模様や工夫が、NHK「ニュース7」「おはよう日本」「あさイチ」などで取り上げられる。

【音声配信Voicyパーソナリティ】『ちょっと気になる?介護のラジオ
【著書】親の見守り・介護をラクにする道具・アイデア・考えること(翔泳社)、親が認知症!?離れて暮らす親の介護・見守り・お金のこと(翔泳社)、医者には書けない! 認知症介護を後悔しないための54の心得 (廣済堂出版)ほか