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医療ドラマ『ドクターX』の脚本に感謝したいと思った認知症の回

手術

なんとなく見てしまうTVドラマが、米倉涼子さん主演の「ドクターX〜外科医・大門未知子〜」です。

11月7日放送分は、こんなお話でした。内容をニコニコニュースより引用します。

次世代インテリジェンス手術担当外科部長の潮一摩(ユースケ・サンタマリア)の元に、母・四糸乃(倍賞美津子)が訪ねてきた。

認知機能に不安があるという四糸乃をAI診断にかけたところ、アルツハイマー型認知症の確率85%との結果。AIを盲信している潮は薬で進行を遅らせるしかないと考えるが、大門未知子(米倉涼子)は別の可能性を見抜いていた。

教授室へ行きたいという四糸乃を案内せずに、行き方だけを伝えて行動を観察することに。その結果、歩行障害・認知障害・尿失禁という特徴的な症状が出ているものの、方向感覚は失われていなかったことから、アルツハイマーではなく「特発性正常圧水頭症」だと判断。

過剰に脳脊髄液が溜まることによって脳が圧迫され、様々な症状を引き起こす「特発性正常圧水頭症」。アルツハイマーの治療は難しいが、これならば外科的治療で劇的に改善する可能性がある。

引用元: https://news.nicovideo.jp/watch/nw6177743

治る認知症ともいわれる特発性正常圧水頭症

オペが大好きな大門先生が手術をして、認知症のような症状が改善したというこの話は、この回のメインストーリーではありませんが、チョコっと入ってました。

認知症は基本的には根治しませんが、 特発性正常圧水頭症の場合は治る可能性があります。多くの医師は知っているはず・・・と、わたしは思っています。

一方で、ドラマのAIがアルツハイマー型認知症85%と判断してしまったように、現実の世界でも未だに誤診はあるようです。もし脚本を、認知症の話メインにしてドラマチックに書くとしたら、

  • 医師が特発性正常圧水頭症を見抜けず、アルツハイマー型認知症のまま治療
  • 抗認知症薬を処方
  • 薬の副作用で興奮、介護で苦労する家族
  • その副作用をさらに別のお薬で抑え込む医師
  • 動かなくなる。そして・・・

こういった誤診があるという話を医師から聞いたのは、5年前くらいだったかな・・・おそらく今でも、この負のスパイラルで介護に苦しんでいるご家族はゼロではないと思います。

そんなご家族がたまたまドクターXを見て、特発性正常圧水頭症の代表的症状( 歩行障害・認知障害・尿失禁 )にピンと来て、医師に相談。その医師が家族の意見に耳を傾けてくれて、負のスパイラルから抜けだすきっかけになったらいいなぁと思いながら、ドラマを見終わりました。

「AIばっかり見ているから、治るものも治せないの!」

大門先生はこうドラマで言っていたのですが、こういう言葉にも置き換えられるなと。

「認知症ご本人の様子や家族の話をちゃんと聞かないから、誤診をするの!」

大門先生に当たった認知症ご本人と家族は天国、潮先生に当たると地獄。これ、現実の世界で当たり前にあることです。それを分かって、家族も少しは認知症の勉強をしておかないといけない状況は、以前と変わってないと思います。

視聴率の高いドラマで、このネタを扱ってくれた脚本家の中園ミホさんに、感謝したいと思います。

今日もしれっと、しれっと。

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近距離、遠距離に関わらず、親と離れて暮らして介護している方やこれから介護が始まる方に向けた新ジャンルの本です。図表とカラーで分かりやすく仕上げ、多くのメディアに取り上げられました。

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ABOUT US

工藤広伸(くどひろ)介護作家・ブロガー
1972年岩手県盛岡市生まれ、東京都在住。岩手にいる認知症&難病(CMT病)の母(77歳・要介護2)を、東京からしれっと遠距離在宅介護を続けて9年目。途中、認知症の祖母(要介護3)や悪性リンパ腫の父(要介護5)も介護し看取る。認知症介護の模様や工夫が、NHK「ニュース7」「おはよう日本」「あさイチ」などで取り上げられる。Voicyパーソナリティ『ちょっと気になる?介護のラジオ』。認知症ライフパートナー2級、認知症介助士。
【著書】親が認知症!?離れて暮らす親の介護・見守り・お金のこと(翔泳社)ムリなくできる親の介護(日本実業出版社)医者には書けない! 認知症介護を後悔しないための54の心得 (廣済堂出版)ほか