NHKスペシャル「アルツハイマー病をくい止めろ!」をさらに補足します!

2014年1月19日(日)21時~ NHKスペシャル 「アルツハイマー病をくい止めろ!」 が放映されました。まずは見逃した方に、再放送のお知らせです。再放送(予定) 2014年1月23日(木)午前0時40分~1時29分(22日深夜)

ここからはNスペの内容を補足していきます!

1.DIAN研究のはなし

以前、「わたしも認知症、遺伝しちゃうんじゃないの?」が現実になった 「絶望の村」 のはなし という記事を書きました。ざっくり言うと、

「コロンビア北西部のアンティオキア地方にあるヤルマル村では、多くの村人が若年性認知症の家族を抱え、絶望的な気持ちで生きている。驚くことに、この村の住民の半数が40代で「早期アルツハイマー型認知症」 を発症し、60代を前に亡くなっているのだ。(一部略)では、この村に何世代もわたって患者が多いのはなぜか。」

「その理由は、遺伝する確率が高い病であることに加え、山間の僻地であるこの地方では血縁的に近い男女が結婚を繰り返してきたことだと考えられている。片親が早期アルツハイマー型認知症の場合、その子供が同じ病を発症する確率は50%、両親とも患っていた場合は75%にも上る。そのため、両親ともこの病を発症した若者のなかには将来、子供を持たない事を決意する人もいる。」

この村に注目しているのがアメリカで、新薬の治験を行っているとクーリエ・ジャポン(2012年12月号)にあります。

Nスペでは、ある一族の孫のブライアンさん(41歳)が出てきます。この一族も極めて高い確率で、ある年齢になるとアルツハイマーを発症するということで、そこに目をつけて様々な年齢で脳を調べ、アミロイドβが25年も前から溜まり始め、それがアルツハイマーを引き起こす ことが分かったのがDIAN研究です。

DIAN研究とこのコロンビアの話がとても似ていたので、最初は同じことかな?と思いました。どちらの話も共通しているのは、「遺伝性の強い地域や一族」でアルツハイマー病を研究し、新薬の開発に着手しているという点です。ここまで読むと、

「アルツハイマー型認知症は遺伝しやすいの?」

と考えてしまいますが、そんなことはありません。若年性の認知症は遺伝の可能性がありますが、他は遺伝はしないそうです。

2.「海馬の委縮を防ぐ運動」 のはなし

同じNHKのEテレで放映中の  「チョイス@病気になったとき」 という番組で以前、「認知症をくい止めろ」 という回がありました。 (土曜日20時00分~20時44分 / 再放送 (翌週)金曜日13時05分~13時49分】

認知症発症直前のMCI(軽度認知障害)の方に対して、下記のような運動をすると効果的というお話で、今回のNスペと内容がほぼ近いのですが、チョイスの方がより具体的なので転載します。

1.適度な負荷をかけての運動
「10~15分運動をして軽く息が弾む程度」の強さの運動を行います。1日30分以上、週3日以上行うのが効果的です。

2.脳を使う作業を同時に行う
計算をしながら歩く、しりとりをしながら踏み台昇降をする・・・など「脳を使う作業」と「運動」を同時に行います。MCIになると、2つの作業を同時並行して行う能力が衰えやすいため重点的に鍛えます

番組を見て思ったこと

この番組を見た方はおそらく60代以降の方や、現在認知症介護をしている方でしょう。みなさんこう思ったんじゃないでしょうか?

「新薬は進んでいるけど、当面はアルツハイマーは食い止められないな」

「新薬」の話ってよくニュースになりますが、結局実現するまでには相当な年月がかかります。さらに番組では、こうも言ってました。

「過去20年間で101もの薬が、アルツハイマー治療の開発に失敗した」

番組で紹介された開発中の薬 「LMTX」 も、 ”早くて2年後に結果が出ます” と言ってましたが、これだって失敗に終わる可能性もありますし、現在、介護中の人から言わせれば、「2年も先かよっ!」 ってツッコミたくなります。

「がんが治る」 とか 「ハゲが治る」 って昔から言われているけど、いつまで経っても実現しない・・・あの ”あきらめ感” に近いです。アメリカで進んでいても、日本で承認されるのにさらに時間がかかる という事も周知の事実であり、実現は相当先だなと思いました。

そして、こうも思いました。

「この番組を見るべきは、40代の人じゃないの?」

アルツハイマーは70歳で発症することが多く、その25年前から進行する?と番組で紹介されました。ということは 45歳の時から、少しずつ進行していく ?わけで、その世代が知らないと、意味ないんじゃない?って。

さすがに25年後にはアルツハイマーの新薬はあるかもしれませんが、ない可能性も十分あります。となると、この

「40代のみなさん、25年前からアルツハイマーは発症するんだよ!」

ということを、もっと知ってもらって対策をうつ事が、今後の認知症患者の激増を防ぐことにもなります。認知症の原因は、高齢化以外にも、

「食生活の欧米化、特に動物性脂肪の摂取が大きく影響している」

という事実、睡眠の質を上げることも重要だそうです。わたしも40代ですが、祖母や母が認知症にならなければ、こんなに認知症に興味を持つことはなかったです。たまたまブログのタイトルも年齢を意識したものなので、わたしができる事はブログで発信し続けることですね。

わたしの認知症予防法は、番組でもあった「運動」と、認知症の母が服用中の米ぬかサプリメント、「フェルガード」 をたまに頂いてます。認知症の母が受診している病院の医師、看護師さんも服用してますが、NHKでは紹介されないでしょうね・・・

NHKスペシャルの認知症特集は面白いので、今後もウォッチしていきます。主婦と生活社(NHKスペシャル取材班 著)より、この番組が本になります。Amazonでは予約を受け付けてますが、2月14日(金)発売です。

前回のNHKスペシャルの認知症の記事も、合わせてお読みください↓
【認知症】NHKスペシャル「母と息子3000日の介護記録」 見ていて思った5つの共通点とは?

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ABOUTこの記事をかいた人

1972年岩手県盛岡市生まれ、東京都在住の介護作家・ブロガー。認知症ライフパートナー2級、認知症介助士。ものがたり診療所もりおか地域医療推進室非常勤。祖母(認知症+子宮頸がん・要介護3)と母(認知症+CMT病・要介護1)のW遠距離介護。2013年3月、2回目の介護離職、同年11月祖母死去。2017年悪性リンパ腫の父も、別拠点で在宅介護したが死去。現在も東京と岩手を年間約20往復、書くことを生業にしれっと介護を継続中!連載:介護ポストセブン(小学館)認知症ONLINE(ウェルクス)、著書:医者は知らない! 認知症介護で倒れないための55の心得 (廣済堂出版)医者には書けない! 認知症介護を後悔しないための54の心得 (廣済堂出版)