認知症介護と骨折の小ネタ集

認知症の母の骨折で、介護中にいろいろなネタがたまりました。小ネタ系の話は、この記事で一気に放出したいと思います。

使い捨てカイロ事件

母の左足は包帯とシーネ(添え木)がついているので、骨にひびが入った直後の母はハイハイかお尻で移動していました。そうするといつもより目線が低くなるので、今まで触らなかったものまで触るようになっちゃうんです。

それで母の目に留まったものが、使い捨てカイロ。認知症になる前、極端な冷え性だったので大量に使い捨てカイロを買っていました。おそらく10年以上前のものがそのまま残っていて、いつか廃棄しないといけないと思っていました。そのカイロをあろうことか、寝室のタンスの下から居間のコタツの上に移動したのです。

ブログを長く愛読されている方なら、この時点で怖さを分かって頂けるかと思います。母が居間のコタツの上に物を移動した瞬間、それらはすべて「食べ物」に変わります。冷蔵庫の脱臭炭を誤食したときもこのパターンで、母の使い捨てカイロの誤食のピンチを迎えたのです。

カイロの袋を開けて、中の鉄粉を口に運びそうな雰囲気。わたしは「包帯外さないで」の見守りのため、東京の見守りカメラで岩手の母の様子をLIVEで見ていたのですが、そこに「カイロ食べないで」の見守りも加わったのです。

妹が仕事を終えて実家に戻ってくるまでの2時間、ずっと声掛けをして阻止しました。今回は誤食はなく未遂で終わってよかったのですが、またまた慌てました。ちなみにカイロの誤食も多いようで、こちらにも炭が入っていました。大量に食べてしまうと、病院の受診が必要です。

車椅子で歯医者の待合室に居たときの1枚

ポータブルトイレを理解してもらうためのシール

骨折でトイレまで移動できない母が、居間のゴミ箱に便をしたり、コタツ板に尿をしたりして、大惨事になった話は以前ブログに書きました。

そのため寝室のポータブルトイレを居間に移動したのですが、3年も毎晩使っているのに、認識できません。そのため居間が、地獄と化したのです。

ホワイトボードに「トイレ」と書いて置いたのですが、失敗。ダイソーでシールを買って「トイレ」と表記して、貼りました。結果は、まずまず成功。たまにポータブルトイレを使ってくれるようになったのですが、気になるようで不自由な足の状態でトイレを片づけようとするのです。

介護保険で、ポータブルトイレの2個目の購入はできません。リサイクルショップの中古を購入するつもりで在庫確認の電話までしましたが、最終的にはリハビリを兼ねて、普通のトイレを利用する方向で終わりました。

最悪期は脱出したと思う

骨折から約3週間が経って、最悪期は脱出したと思います。あとは来週整形外科に行って、何と言われるかです。包帯を外して何回か歩いているので、「まだ治ってませんね」とか「治りが遅いですね」とか言われたら、結構ショックです。頑張って防御したけど、限界もあります。

早く帰京しないと、GWで新幹線が取れない&混む問題にぶち当たります。でも今の状況では、東京に帰れる気がしません。どうやったら帰京できるのか、早めにケアマネさんと作戦を練っている最中です。

音声配信voicyの最新回は、祖母と母の介護でリンクしたお話です↓

今日もしれっと、しれっと。


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東京と岩手の遠距離介護を、在宅で11年以上続けられている理由のひとつが道具です。介護者の皆さんがもっとラクできる環境を整え、同時に親の自立を実現するために何ができるかを実践するための本を書きました。図表とカラーで分かりやすく仕上げました。

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ABOUT US
工藤広伸(くどひろ)介護作家・ブロガー
1972年岩手県盛岡市生まれ、東京都在住。
2012年から岩手でひとり暮らしをするアルツハイマー型認知症で難病(CMT病)の母(80歳・要介護4)を、東京からしれっと遠距離在宅介護を続けて12年目。途中、認知症の祖母(要介護3)や悪性リンパ腫の父(要介護5)も介護し看取る。認知症介護の模様や工夫が、NHK「ニュース7」「おはよう日本」「あさイチ」などで取り上げられる。

【音声配信Voicyパーソナリティ】『ちょっと気になる?介護のラジオ
【著書】親の見守り・介護をラクにする道具・アイデア・考えること(翔泳社)、親が認知症!?離れて暮らす親の介護・見守り・お金のこと(翔泳社)、医者には書けない! 認知症介護を後悔しないための54の心得 (廣済堂出版)ほか