認知症の母が「1人暮らし」になったので、6つの追加施策を打ってみた

祖母が亡くなって、とうとう認知症の母1人(70歳)で暮らすことになりました。(今までも実質1人でしたが・・・)

この1年間いろいろと 「ひとり暮らし対策」 をしてきたんですが、さらに6つほど追加の施策を打とうと思います。最終的にはわたしが実家に帰るペースを落とすための施策でもありますが、本当にペースダウンできるか・・・悩んでいます。

1.インターホンを自動録画できるタイプに変更

意外と多いのが、訪問販売です。母は認知症なので、誰が来たか聞いたところで覚えていません。自動録画にすることで、誰が来たかわたしがチェックできるようになります。モニタータイプなので、玄関先まで出る必要はないんですが、ピンポーン♪ってなったら、ハーイ♪ と言って、玄関に出ちゃうんだろうなぁ~

2.固定電話機を自動録音できるタイプに変更

うちの母は会話は成り立つんですが、自分で約束しておきながら忘れてしまいます。ボタンを押して録音するタイプは結構あるんですが、受話器をとってすぐ、自動録音でないと忘れてしまうので、今ヤフオクで狙ってます・・・・

3.母の成年後見人にはならない

祖母の成年後見人になった理由は、母が通帳をすべて廃棄してしまって、銀行の口座を調べようがなかったからです。今の状態ならば、母の銀行の状態は把握できるので、今のうちにすべて把握しておこうと思っています。口座引落なども見直すつもりです。訪問販売対策的には、成年後見人になった方がいいんですが・・・

4.ガス台の変更

これは先日、記事にしたものです。IHも検討したんですが、使いこなせないだろうと。SIセンサーコンロ(突起がついて、温度が分かるもの)がすべてのコンロについていれば、なんとかなるんじゃないかと思います。今のガス台は3つのうち、1つにしかついてないんで・・・・

5.ガス釜から電気釜へ

うちの母は絶対に1合や2合炊きをしません。理由は ”おいしくない” から。いつも3合炊いて、それをレンジでチンして数日間食べます。レンジの方が明らかにまずいんですが、何度言ってもムダなので、好きなようにさせています。ガス釜は焦がしてしまうので、1合は捨ててしまいます。危なっかしいので、先日電気釜を東京から持っていきました。今まで使っていたガス釜(ニトリで買った980円)を押入れに隠して、東京へ戻ってきたんですが、妹からの恐ろしい報告が・・・

「ガス釜使ってたよ~」

え゛ーーーー、押入れに隠したのに、よく見つけたなぁ・・・目の前にある電気釜の存在に気づいてないんだなぁ・・・様子を見て、ガス釜は廃棄します。

6.母親の最期についての話し合い

今回、認知症の祖母を亡くして思ったのが、

「本人の意思が確認できるうちに、会話が成り立つうちに、いろんな事を確認しよう!」

ということです。延命治療や介護の方針、遺産相続のこと、葬儀のこと などです。祖母が亡くなる前は、こういう確認をする事に気がひけていました。でも今は、

「絶対に確認しておく」

という強い意志に変わりました。母の認知症もどんなスピードで進行していくか、分かりません。来年には、自分の事が分からなくなっている可能性だってあります。確認は自分自身、そして妻にも当てはまります。エンディングノートを購入しようかとも思いましたが、ネットで無料版もあるので、そちらでとりあえず準備しておこうと思います。


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東京と岩手の遠距離介護を、在宅で11年以上続けられている理由のひとつが道具です。介護者の皆さんがもっとラクできる環境を整え、同時に親の自立を実現するために何ができるかを実践するための本を書きました。図表とカラーで分かりやすく仕上げました。

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ABOUT US
工藤広伸(くどひろ)介護作家・ブロガー
1972年岩手県盛岡市生まれ、東京都在住。
2012年から岩手でひとり暮らしをするアルツハイマー型認知症で難病(CMT病)の母(81歳・要介護4)を、東京からしれっと遠距離在宅介護を続けて13年目。途中、認知症の祖母(要介護3)や悪性リンパ腫の父(要介護5)も介護し看取る。認知症介護の模様や工夫が、NHK「ニュース7」「おはよう日本」「あさイチ」などで取り上げられる。

【音声配信Voicyパーソナリティ】『ちょっと気になる?介護のラジオ
【著書】親の見守り・介護をラクにする道具・アイデア・考えること(翔泳社)、親が認知症!?離れて暮らす親の介護・見守り・お金のこと(翔泳社)、医者には書けない! 認知症介護を後悔しないための54の心得 (廣済堂出版)ほか