皆さんは、日テレ系列で火曜日19時から放送されている『オモウマい店』見てますか?
採算度外視の店主たちが、アホみたいな量を信じられない値段で提供したり、その定食にこんなに品数いる?ってくらいの料理を提供したりして、とにかく笑っちゃう、だけどどこか温かい気持ちにもなる番組です。
どういう思考でそういうサービスになるんだろうって、いつも思いながら見ているんですけど、身近なところに同じ感覚を持つ人がいました。そう、母です。
料理が大好きな母は、料理番組をヒントにアレンジを考えたり、外食に行ったら調味料の配合を頭にインプットして、自宅で再現して息子のわたしに感想を求める、そんな人でした。
わたしの祖父はコックだったので、母曰く父親の血を継いでいるから料理がうまいそうです。
実家で繰り広げられるオモウマい店
わたしが東京から友人を連れてくると、オモウマい店が開店します。
都内の友人の旅行目的は、スキーとスノーボード。岩手最大のスキー場である安比高原にだいたいの人が行きたがるので、盛岡の実家をホテル代わりに使って、安比へ行きます。
1日中スキーを楽しんで、温泉に入って、最後は実家で夕食を食べるわけですが、そこであり得ない量の母の手作り料理が振舞われます。
2つの大きなテーブルをつなげ、そこにテーブルが見えなくなるほどの品数の料理が並びます。食べ終わって少し皿が減ったなと思ったら、さらに別料理が追加されます。さすがの友人たちも、これは全部食べられないってなって、ギブアップするのです。
ギブアップして残った料理は、母が何日もかけて自分で食べるのが好きで、大変だぁとか言いながらも、どこかうれしそうでもありました。
もう食べられないとお腹をさすっている友人に母は、「ピザ、取りますか?」と声を掛け、頼むからもう止めて!と盛り上がるわが家はまさに、オモウマい店でした。
友人たちの中には、何年か連続して実家に泊まった人もいるのですが、母の料理のすごさを覚えていて、移動中の東北新幹線では一切食べない、間食すると料理が食べられないとか言って、妙なプレッシャーを与えていました。
認知症が進行した今、わたしのサポートなしではほとんど料理はできなくなってしまいましたが、母の頭の中では今でも、オモウマい店が毎日開店されてます。
音声配信voicyは、母が要介護3になった話をブログとは違う視点で語ってます。
今日もしれっと、しれっと。
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