袖口を何度も濡らす認知症の母に頭を悩ます

認知症の母が必要以上に水を使い過ぎたり、顔を何回も洗って顔の皮膚がボロボロになったりした話を直近のブログ記事でご紹介しました。

顔の皮膚はお化粧を一時中止し、かかりつけ医に処方してもらった皮膚の薬を1日数回塗ってもらったところ、すぐに治りました。ただ遠距離介護なので、次に会ったときに皮膚の状態がどうなっているかは分かりません。

水の使い過ぎによって水道料金や顔の皮膚の心配が増えてきましたが、もうひとつ解決できていない課題が袖口問題です。

常に袖口を濡らしている母

母は手や顔を洗い、台所の水拭きを何度も繰り返します。立つリハビリになっているので、たまに止める日もありますが、基本は好きなように水を使ってます。遠距離介護でもありますし。

ただ腕まくりをしないので、毎回アウターシャツとインナーシャツの袖口が濡れてしまって、母はいつもコタツの中に腕を突っ込んでシャツを乾かしているのです。

冬は風邪をひく原因になるので、乾いたシャツに着替えてもらう日もあるほどです。夏はすぐに乾くのでいいのですが、とにかく年中袖口を濡らしていて困っています。

口頭で注意してもすぐに忘れてしまうので、最近は母が台所で水を使い始めたら、わたしが台所までサッと駆け寄り、背後から母の袖口をまくってます。何度も何度も繰り返して、体で覚えてもらう方法です。

繰り返しているとたまに、母が自分で袖をまくる日があります。認知症が重度まで進行していても、記憶のどこかに残っている証拠ですよね。

母が台所に立った瞬間、自動で袖がまくれるシャツが販売されていたらいいのにと思いますが、この課題は得意のツール系では解決できそうにありません。

夏は半袖になるからいいとして、冬以外は七分袖のシャツを用意すればいいとブログを書きながらふと思いました。ブログで文章を書いているうちに解決方法を見つけた、久しぶりのパターンです。冬だけは、これといった解決法が見つかりませんね。

音声配信voicyの最新回は、認知症の人に同じ話を何回もされてもケロッとしている人の話です↓

今日もしれっと、しれっと。


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3件のコメント

昔の事務員さんみたいなアームカバー、今は先だけの短いのがありますがどうでしょう
我が家もコロナで手洗いを頻繁にするようになり、袖まくらなくて濡らしていて声かけをしています。
たまに自分で思い出してまくっていて、工藤さんのおっしゃる通り記憶のどこかにあるのですね

ちゃさま

アームカバーは、わたしが居れば可能だと思います。
母ひとりではやらないのと、カバー自体を紛失してしまいそうなのでやはり七分袖が現実的かもしれません。
ありがとうございます!

工藤様

お返事ありがとうございます
確かに七分袖が確実ですね!
濡れるとひゃっこくて(盛岡弁?)不快ですし
3coinsで吸水アームバンドというのがあるそうなので、母に試してみようと思います

これからもブログ&Voicy 楽しみにしています

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ABOUT US
工藤広伸(くどひろ)介護作家・ブロガー
1972年岩手県盛岡市生まれ、東京都在住。
2012年から岩手でひとり暮らしをするアルツハイマー型認知症で難病(CMT病)の母(81歳・要介護4)を、東京からしれっと遠距離在宅介護を続けて13年目。途中、認知症の祖母(要介護3)や悪性リンパ腫の父(要介護5)も介護し看取る。認知症介護の模様や工夫が、NHK「ニュース7」「おはよう日本」「あさイチ」などで取り上げられる。

【音声配信Voicyパーソナリティ】『ちょっと気になる?介護のラジオ
【著書】親の見守り・介護をラクにする道具・アイデア・考えること(翔泳社)、親が認知症!?離れて暮らす親の介護・見守り・お金のこと(翔泳社)、医者には書けない! 認知症介護を後悔しないための54の心得 (廣済堂出版)ほか