在宅介護で認知症の母のおっぱいやお尻を見ないといけない息子の気持ち

認知症の母のお尻を1日に何度も見るようになったのは、いつからでしょうか?

記憶にないくらい自然と母のお尻を何度も見るようになったので、異性ならではの抵抗感は今はないです。でも2年くらい前は、リハパン交換や失禁処理で母のお尻は見たくないなぁと思っていました。

リハパンを交換するときの母と息子の会話

あら、イヤだ。なんだか恥ずかしいわね

くどひろ

何言ってんの、毎朝のことでしょ

母が失禁をして、リハパンを交換するときの会話はこんな感じですが、恥ずかしいと言う日は1週間のうち1回くらいです。

あとは「リハパン交換するよ」ってわたしが言うと、黙ってわたしにお尻を向けるようになったので、どこか恥ずかしさはあっても慣れてしまったか、あるいは重度の認知症であまり気にならないのかもしれません。

正直な話、息子としては母のお尻は見たくありません。ただ目の前にあるお尻に便や尿がついていて、それをすぐに処理しないといけない状況になったら、そりゃやるしかないって感じです。しかもニオイがきついので、さっさと終わらせてしまいたい!

それが1回、10回、100回と経験していくごとに、抵抗感なんてものは自然となくなっていって、今はとにかく1分でも早く処理を終わらせたい、ただそれだけの気持ちでやっています。

母のおっぱいも見ないといけなくなった

母のお尻を見るのは日常になったのですが、なんとなくおっぱいは見たくないなとと思っていました。赤ちゃんの時は何度も見ていたはずですが、なんとなくお尻以上に抵抗感があって、いつも朝に母の着替えをするときは、背中側に立って着替えを介助していました。

でもこの前、右胸の下のところに湿疹ができたので、わたしが薬を塗らなければならなくなりました。しょうがないので乳首はブラキャミで隠して、おっぱいをグッと持ちあげて薬を塗っています。これも必要に迫られたので、抵抗感とか言ってる場合じゃありません。

便が5日間出ないことがあって、いよいよ自分が坐薬を母の肛門に入れないといけなくなりそうでしたが、それはギリギリで回避できました。でもXデーは、いずれやってくるでしょう。最初は抵抗感があっても、これも絶対に慣れるはずです。

数年前に思っていたより、母のおっぱいもお尻も抵抗なく介護できるんだなって。

本当に個人的な意見ですが、介護脱毛をする人が増えていて、ケアしてくれる人に迷惑をかけたくない気持ちからだと思うのですが、ケアする側(特に介護職の皆さん)はそんなことは気にも留めてないかもです。

わたしは母の陰毛がどうこうとか全く気にしていなくて、とにかく目の前の便や尿をサッサと処理したい思いのほうがはるかに強いです。

今日もしれっと、しれっと。


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東京と岩手の遠距離介護を、在宅で11年以上続けられている理由のひとつが道具です。介護者の皆さんがもっとラクできる環境を整え、同時に親の自立を実現するために何ができるかを実践するための本を書きました。図表とカラーで分かりやすく仕上げました。

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ABOUT US
工藤広伸(くどひろ)介護作家・ブロガー
1972年岩手県盛岡市生まれ、東京都在住。
2012年から岩手でひとり暮らしをするアルツハイマー型認知症で難病(CMT病)の母(81歳・要介護4)を、東京からしれっと遠距離在宅介護を続けて13年目。途中、認知症の祖母(要介護3)や悪性リンパ腫の父(要介護5)も介護し看取る。認知症介護の模様や工夫が、NHK「ニュース7」「おはよう日本」「あさイチ」などで取り上げられる。

【音声配信Voicyパーソナリティ】『ちょっと気になる?介護のラジオ
【著書】親の見守り・介護をラクにする道具・アイデア・考えること(翔泳社)、親が認知症!?離れて暮らす親の介護・見守り・お金のこと(翔泳社)、医者には書けない! 認知症介護を後悔しないための54の心得 (廣済堂出版)ほか