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認知症の人の汚れた下着を隠す問題と対策

認知症の人が汚れた下着を隠す、わが家の日常でもあります。

最初の頃はタンスの中や布団の下から尿で汚れたパンツが出てくるたびに驚いていましたが、何年もこうした下着を見続けていると何も感じません。本当に日常なので、今はしれっと対応できます。

多くの介護本に書いてあるとおり、認知症の人の羞恥心の表れだと思います。本来なら洗濯機に入れるとか、リハパンならゴミに捨てるとかしてくれたらいいのですが、恥ずかしさが勝ってまず隠すほうが先なのだと思います。そのまま忘れて、後で家族が見つけてギャーってなるのです。

わが家の汚れた下着対策

完璧な対処法はないと思っていますが、下記2つの対策を実施した結果、回数は激減しました。

  1. 寝室にポータブルトイレを設置した
  2. リハパンを常に履いてもらうようにした

特にポータブルトイレの効果は絶大で、トイレが近くにあれば間に合うので下着が汚れる確率が下がります。その後トイレが近くにあっても失敗する問題も、寝室の照明をスマートリモコンで夜間に自動で豆電球にする工夫をしたり、ポータブルトイレに近づいたらスポットライトがついたりする工夫をして、なんとか乗り切ってきました。

そして、リハパンも一定の効果がありました。

ただ別の問題が発生してしまったので、今回はその対策です。今は尿を吸収したリハパンを、夜中に布団の下に敷いてあるマットレスのさらに下に隠すのです。

朝にわたしがマットレスを上げると、汚れたリハパンやトイレットペーパーが出てきます。リハパンが尿を吸収しているので被害は小さいのですが、母が汚れたリハパンの上で寝てしまい、夜間を通じて体重で寝押しするので、マットレスや畳にシミができます。

前に記事を書きましたが、畳に染み込んだ尿のニオイを消すべくクエン酸スプレーでシュッシュしてました。しかし寝室の畳はシミが増える一方、そしてニオイもなかなか消えません。マットレスのほうは消臭スプレーで対処してます。

寝室の床材をDIYで変更

汚れた下着を隠す習慣は、今後も続くだろうと思ってます。そこで禁断のDIYをやりました。なぜ禁断かというと、本当は畳を外して行うべきものだからです。畳はすでにシミだらけで、尿の跡がいっぱい残ってます。

畳はもう汚いから、いっそのこと畳の上からクッションフロア貼っちゃえ!ということで、その作業をDIYで行いました。数か月かけてYoutubeや個人のサイトなどで研究を重ね、道具も少しずつ買い揃えて挑みました。

寝室全面をやってしまうかとも思いましたが、今回は布団を敷く場所のみにクッションフロアを貼って、様子を見て寝室全体に拡大するかもしれません。

購入した道具はこちらで、ダイソー以外はすべてamazonで購入しました。ここからは写真多めでDIYの様子をご紹介します。

  • 東リの畳柄のクッションフロア3m(8600円)
  • クッションフロア用カッター(3850円)
  • クッションフロア用両面テープ(1245円)
  • 防虫・防ダニ・防カビシート(2970円)
  • ダイソーのタッカー(330円)
  • ダイソーのタッカー用針(110円)
クッションフロアを貼るために購入したもの
DIYをする前の寝室
禁断の防カビシートをタッカーで止める

ダイソーのタッカーを使ってシートを止める際は、軍手をしないと痛いそうです。大きいホッチキスでシートを止めるような感じですね。

両面テープをシートの上から貼って

集めた情報によると、この防カビシートのおかげで畳がカビにならないと言ってた人もいました。本当かどうかは分かりませんが、その情報を信じてシートの上にクッションフロア用の両面テープを貼っていきました。

クッションフロアを広げて
余った部分をクッションフロア専用カッターで切って

クッションフロア用カッターを使うと、横に引くだけでキレイに切れます。でも1回だけのために、そこそこ値段のするカッターを買う必要あったかなとは思いました。カッターで素人がカットすると汚い仕上がりになると書いてあったので、つい。

完成しました!

DIYの総費用は17,105円、所要時間は約90分。

クッションフロアは畳より滑りづらく、転倒しても安心。何より掃除がめちゃくちゃラクになりました。汚れた下着がマットレスの下から見つかっても、ただ水拭きすればいいだけ。畳は目の部分に尿や便が入って、水拭きだけではダメで時間もかかります。

わたしの最新刊『親の見守り・介護をラクにする道具・アイデア・考えること』(翔泳社)に、床材と介護の関係について書いたページがあります。プロに相談や取材をしたり自分で調べたりして書いたのですが、実は今回のDIYをやるためでその情報を本にも書きました。

また介護保険制度の住宅改修のページも、この記事とつながっています。なぜ介護保険ではなくDIYになったのかも、本を読むとそういうことねって分かると思います。介護で家のリフォームを考えている方は、工事する前に絶対読んだほうがいい内容になっています。

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2件のコメント

初めまして。パーフェク豚といいます。
日々の介護お疲れ様です。

汚れた下着を隠すのは、私の親も出て来るのではと心配しています。

私のブログに、くどひろさんの事を書かせて頂きました。

どのようなアプローチをとればいいか分からず、こちらにコメントさせて頂きました。

パーフェク豚さま

ブログで取り扱って頂き、ありがとうございます!
なんとなくお名前は消したほうがいいのかなと思い、ペンネームに編集しました。
男性の介護ブログ、少ないですか? 発信ばかりしていて他の方のブログを読めていませんが、多くはない気がしますね。

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ABOUT US
工藤広伸(くどひろ)介護作家・ブロガー
1972年岩手県盛岡市生まれ、東京都在住。
2012年から岩手でひとり暮らしをするアルツハイマー型認知症で難病(CMT病)の母(81歳・要介護4)を、東京からしれっと遠距離在宅介護を続けて13年目。途中、認知症の祖母(要介護3)や悪性リンパ腫の父(要介護5)も介護し看取る。認知症介護の模様や工夫が、NHK「ニュース7」「おはよう日本」「あさイチ」などで取り上げられる。

【著書】
老いた親の様子に「アレ?」と思ったら(PHP研究所)、親の見守り・介護をラクにする道具・アイデア・考えること(翔泳社)、親が認知症!?離れて暮らす親の介護・見守り・お金のこと(翔泳社)、医者には書けない! 認知症介護を後悔しないための54の心得 (廣済堂出版)ほか

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