認知症の経過報告(5週間目)

認知症の母(69歳)が、コウノメソッドと出会ってどのような認知症の経過をたどるのか、ブログに残していきます。

認知症の母の状態と、現在行っている認知症治療

・アルツハイマー型認知症と診断されたのが、2013年4月上旬?
・症状自体はおそらく1年前、祖母が子宮頸がんで入院して家で1人になってから一気に悪化
・脳の委縮はほとんどなく、軽度の認知症と診断
・現在服用しているのは、フェルガード100Mのみ。1日2包服用
・この週はわたしは東京に滞在、母とは電話のみ

5週目に現れた効果

『どうやって規則正しく ”1人で” 米ぬかサプリメント フェルガード100Mを飲んでもらうか』

5週目はこれが課題でした。わたしが母といっしょの時は、朝食前に1包、夕食前に1包 を母に渡し、それを飲んでもらうようにしています。わたしがいない時は今までこんな方法で、1人で規則正しく飲んでもらうようにしていました。これが失敗に終わってしまったので、今回は、こんなチャレンジをしてみました。

1.わたしがいない1週間(2包×7日分=計14包)を、無造作に箱の中にがさっと入れる
2.以前はフェルガードの包みに日付を書いておいたが、今回は何も書かない

ガチガチじゃなくって、ゆるめに服薬管理してみよう!サプリメントだし、飲み過ぎても害のあるものでないし!ということで始めたんですが、結果は?

『なんか分からないけど、どっかのタイミングで早めに飲み終えてしまった』

これがどのタイミングでなくなったのかは、チェックしていないので不明です。3日で飲み終えてしまったのかもしれないし、6日目に飲み終えてしまったのか・・・さっぱり分かりません。捨ててはいないと思いますが、やはり1人で規則正しくフェルガードを服用するのは、ハードルが高かったようです。今日になって、台所の引き出しから3包見つかりました・・・

まだ認知症のお薬であるアリセプトはスタートしてないけど、これでやっぱりひとりでは管理できないな! というのが、今回の収穫です。アリセプトを飲み過ぎてしまっては困るので、服薬管理はヘルパーさんにやってもらう事に決めました。

でもまだ望みはあるかな?ってことで、6週目からは新兵器を投入することに決めました!これはまた今度お話するとして、認知症の症状自体はというと、ひとつ小さな変化がありました。それは・・・

今までは何時だろうとお構いなしに、『お父さんはいつ帰ってくるの?』 と22年前に出て行ったきり戻ってこない父が帰ってくる妄想話について、携帯に電話してきました。それが、

いま仕事中? お父さんはいつ帰ってくるの?

この変化は長く一緒にいないと分からない変化なのですが、『いま仕事中?』 という気遣いができています。前なら、10分に10回の留守電を入れて、用件が全部同じ、しかも何時だろうとお構いなしでした。

それが留守電は1件しか入ってないし、わたしが直接電話に出た時はこんな気遣いができています。ちなみに仕事を辞めた事は、余計な不安を増大させてしまうので、母には伝えてません。都内で仕事をしていると、母は思いこんでいます。

結論

1ヶ月が経過して、小さな変化はいろいろと出ている。祖母が倒れた後のあのパニック的な認知症の症状は完全になくなったので、あと数か月は継続してみようと思う。


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東京と岩手の遠距離介護を、在宅で11年以上続けられている理由のひとつが道具です。介護者の皆さんがもっとラクできる環境を整え、同時に親の自立を実現するために何ができるかを実践するための本を書きました。図表とカラーで分かりやすく仕上げました。

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ABOUT US
工藤広伸(くどひろ)介護作家・ブロガー
1972年岩手県盛岡市生まれ、東京都在住。
2012年から岩手でひとり暮らしをするアルツハイマー型認知症で難病(CMT病)の母(81歳・要介護4)を、東京からしれっと遠距離在宅介護を続けて13年目。途中、認知症の祖母(要介護3)や悪性リンパ腫の父(要介護5)も介護し看取る。認知症介護の模様や工夫が、NHK「ニュース7」「おはよう日本」「あさイチ」などで取り上げられる。

【音声配信Voicyパーソナリティ】『ちょっと気になる?介護のラジオ
【著書】親の見守り・介護をラクにする道具・アイデア・考えること(翔泳社)、親が認知症!?離れて暮らす親の介護・見守り・お金のこと(翔泳社)、医者には書けない! 認知症介護を後悔しないための54の心得 (廣済堂出版)ほか