1か月くらい前から、認知症の母がこう訴えるので、最初は飛蚊症かと思いました。飛蚊症は視野に黒い点や虫のようなものが映る現象をいい、わたしも飛蚊症なのですが特に治療はしていません。念のため、妹に眼科に連れて行ってもらったところ、飛蚊症ではなく、白内障でした。
白内障について
東京・八王子にある多摩眼科クリニックの白内障の記事を引用します。
白内障の9割は加齢変化です(加齢性白内障)。60代で7割、70代で9割、80以上では程度の差こそあれほぼ100%の人に見られます。他の原因として、糖尿病、アトピー性皮膚炎、ステロイドという炎症を抑える薬の長期投与、目の中の炎症、先天性などがあります。
引用元:http://www.tamaganka.com/cgi-bin/tamaganka/siteup.cgi?category=2&page=1
白内障の初期症状としては、まぶしい・目がかすむから始まり、明るいところで見えにくい、視力の低下などがあるそうです。治療方法は手術をするか、目薬で進行を遅らせて経過観察をするということになりますが、母に関しては後者の経過観察をすることになりました。
今まで、市の健康診断、がん検診を母に受けてもらってました。健康だと安心していましたが、ノーマークだった歯や眼に異常が見つかりました。母の場合、わたしに体の異変をなんとなく伝えてくれるのでいいのですが、認知症の方でうまく伝えられない方もいると思うので、しばらく眼科に行っていない方は一度診てもらった方がいいと思います。
認知症と白内障
日本老年医学会の論文「認知症患者への白内障手術によるQOL向上」を読みました。
眼科医院の外来を受診する患者の 20% に抑うつ傾向があると言われている。そして,それらはしばしば混在しており,高齢者うつに起因した抑うつ偽認知症のものも多い。今後,高齢化社会の加速にともなってその数はさらに増加の一途をたどると考えられる。高齢者の視覚障害は,ADL の低下,意欲の低下をもたらし,ときとして高齢者うつを引き起こして認知機能をも低下しうる。その原因が白内障にあるときは,手術によって悪循環を断ち切り,ADL・QOL ともに著明に改善させることができる。
引用元:https://www.jpn-geriat-soc.or.jp/publications/other/pdf/clinical_practice_51_4_321.pdf
白内障で目が見えづらくなると、生活習慣が大きく変わります。新聞を読まなくなったり、どうせ見えないからとテレビやスポーツ観戦をしなくなったら、意欲はどんどん低下していきます。それがうつにつながったり、偽認知症とあるように、うつと認知症を間違うようなケースもあるということです。目のチェック・・・大切です!
わたしは視力が0.02しかなく、コンタクトレンズを外すと何も見えません。寝る前は何も見えなくなるので、見ることを諦めてしまってすぐ眠くなります。もし認知症の人の眼が、知らないうちに見えづらくなっていたら・・・もしその視覚障害を取り除いたら、認知症の症状が改善するかもしれません。
眼科と認知症を同時に考えたことがなかったのですが、今回の母の白内障で、ひとつ気づきを得ました。もうひとつ、わが家では問題が発生していて、ゆるく解決するという方法をとっています。
認知症と目薬
今回処方された目薬は、1日4回点眼しないといけません。認知症介護をしている方なら、このハードルの高さは分かってもらえると思います。口腔カンジダをやっつけるための歯みがきの時もそうでしたが、独居で認知症の母にパーフェクトな目標を立ててはいけません。認知症のお薬やサプリだって、ほぼ飲めていればOKというようにしています。
母はドライアイなので(本人の自己申告レベル)、もともと目薬をさす習慣があります。その目薬とこの白内障用の目薬を入れ替えて、様子を見ることにしました。お薬カレンダーも使えませんし、複数のお薬をひとつにまとめる一包化のようなテクニックも通用しない、認知症の人への目薬問題・・・これまたいい方法を探ってみようと思ってます。
認知症という病気だけに注目してしまいますが、目だったり歯だったり・・・認知症の周辺症状の原因は、いろんなところに潜んでいるということですよね。
今日もしれっと、しれっと。
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こんばんは。
亡くなった母は、認知症発症以前の15年くらい前から、白内障の初期の状態で病気が判明して、点眼薬を使ってました。
その後、進行は遅らせることが出来るけど、いずれは手術と言う事で、亡くなる2年ほど前に手術をしましたが
本人はそれ以前からだいぶ目の不調を訴えてました。
結局、不調が多すぎて全ての不調に対処し切れず、ちょっと遅すぎるタイミングで、今は一番目が「ダメなの」と言う訴えで
手術をしました。
結果、手術しても「私の目はダメだよ、見えない」と言って居たので、手術は成功しても認知症から来る視野狭窄なども
かなり進行して居たようでした。
正確に訴える事が出来ないと言うのは、大変難しい問題ですね。
自分もてんてこ舞いさま
見え方を察することは介護者はできないので、本当に難しいです。手術のタイミングも、これまた難しい・・・うちは今回は見送りましたが、いつがベストなのかはよく分かっていません。情報を集めてみたいと思います。
私の祖母は90歳のとき白内障になり手術しました。入院してですがしっかりしていたのですがある日虫がおると服の毛玉を虫と思ってとるようです。それで眼科へつれていったらどうもないようでした。
今日は祖母の愚痴を聞かされて困りました。本いるところから読んでいます。
お母様の末梢神経の病気と祖母の病気よく似てました。
スリッパは脱げますので祖母も靴か靴下で診察です。
ももさま
シャルコー・マリー・トゥース病という難病はなかなか診断がつかないので、(本当は手足の不自由さが問題なのに)物事を真剣にやってないとか、いろいろと誤解されることが多いようです。診断されたからといって、何か治療法があるわけではないのですが、いろいろと工夫できる部分もあります。本を活用して頂き、ありがとうございます。
私の両親は85歳、高血圧もあり できるときに手術しておこうと白内障の手術をしました。
手術前手術後、点眼薬4種類を交互に2時間おきにさしたり、点眼の嵐!認知症で一人暮らしだと点眼きちんとするのは相当難しいと思います。