認知症の人は転びやすいというので「転倒予防くつ下」を購入してみました!

認知症と骨折・転倒のお話については、何回かブログでご紹介してきました。

こちらの記事では、認知症の人はそうでない人の2倍転びやすいというお話をしました。亡くなった祖母は、認知症による病院内の徘徊 → ベッド転落 → 大腿骨骨折 → 寝たきり → 死期を早める ということになりました。

祖母は90歳で、アルツハイマー型認知症のやや高度というレベル。骨折後のリハビリが理解できないというのが死を早めた最大の原因で、認知症の人を骨折させてはいけないと未だに強く思っています。今日はその転倒・骨折リスクを少なくするグッズを買ってみた!というお話です。

母は認知症に加えて、他の病気もあるので転倒リスクが高い!

うちの場合は認知症の転倒リスクよりも、シャルコー・マリー・トゥース病で転ぶリスクが極めて高いです。今やっている対策は週1回の訪問リハビリで、普段使わない筋肉や関節を可動させてます。

リハをお願いしている作業療法士さんとたまたま意見が一致したのが、こちらの転倒予防靴下です。この靴下何が違うかというと、つま先をアップする縫い方をしているんです。

お年寄りがどこで転倒するかを体温計でおなじみのテルモさんが調査したところ、圧倒的に室内での転倒が多いそうです。0.5㎝~3㎝のわずかな段差で簡単に転びます。たたみのへり、フローリングに敷いたカーペット、階段など、自分ではつま先を上げて歩いているつもりが、加齢によって筋力が低下しているので、十分に上がりきらないのです。

運動会のリレーでお父さんが転ぶのは脳のイメージと体が合ってないからと言われますが、つま先でもそういう事が起きているんですよね。これを転倒予防靴下で補強してあげることで、自然とつま先が上向きになります。

うちは上の写真の小林製薬の 「歩くたすけ」 と テルモ 「アップウォーク」 の2種類を購入しました。

結論から言うと、 「アップウォーク」 を推します。値段は歩くたすけは1,404円(税込)、アップウォークは2,037円(税込)で歩くたすけの勝ちです。(Amazonで買うと、1,897円で送料無料でした)

なぜ「アップウォーク」推しかというと、履きやすさです。握力が右11㎏しかない母は、きついと靴下が履けません。アップウォークには下写真の白矢印のようにフックがついていて、ここに指を入れてひくと靴下が履けます。

歩くたすけは生地が硬めなんですよね、あとサイズをジャストサイズで買ったので、かなりきつい。足幅の広い人や甲が高い人はワンサイズ上を買わないといけないのに、やってしまいました。(アップウォークは大きめを買った)

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フックがついた「アップウォーク」

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こちらが 「歩くたすけ」。足袋っぽくて、テーピング効果があります。

アップウォークの動画

「歩くたすけ」を最初に履いた時に2人がかりで履かせたんですよ。そのあとリハビリも兼ねて外出したのですが、歩くこと自体は問題がなく、むしろよかったんですが最初の印象が強烈過ぎました。

次に買ったアップウォークはきつくないのに、「あの靴下、靴が履けなくなる」 「とてもきつくて履けない」 という被害妄想に変換、自分では履こうとしないんですよ・・・だからわたしが実家にいる時だけでも、今後は履いてもらおうと思ってます。

調子のいい時の母曰く、つま先が持ちあがるから安心できると言ってます。もう数枚購入する予定です。いやぁ、こういうグッズもあるんですね。詳しく知りたい方は、下記動画がお薦めです。認知症の転倒は、進行している人ほどやばいんですって!

今日もしれっと、しれっと


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東京と岩手の遠距離介護を、在宅で11年以上続けられている理由のひとつが道具です。介護者の皆さんがもっとラクできる環境を整え、同時に親の自立を実現するために何ができるかを実践するための本を書きました。図表とカラーで分かりやすく仕上げました。

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ABOUT US
工藤広伸(くどひろ)介護作家・ブロガー
1972年岩手県盛岡市生まれ、東京都在住。
2012年から岩手でひとり暮らしをするアルツハイマー型認知症で難病(CMT病)の母(81歳・要介護4)を、東京からしれっと遠距離在宅介護を続けて13年目。途中、認知症の祖母(要介護3)や悪性リンパ腫の父(要介護5)も介護し看取る。認知症介護の模様や工夫が、NHK「ニュース7」「おはよう日本」「あさイチ」などで取り上げられる。

【音声配信Voicyパーソナリティ】『ちょっと気になる?介護のラジオ
【著書】親の見守り・介護をラクにする道具・アイデア・考えること(翔泳社)、親が認知症!?離れて暮らす親の介護・見守り・お金のこと(翔泳社)、医者には書けない! 認知症介護を後悔しないための54の心得 (廣済堂出版)ほか